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教育長のページ

更新日:2023年4月7日

「教育はみんなで」

- 「主体性」 と 「多様性」 - 松戸市教育長 伊藤純一

 暖かな季節になりました。自然は、まさに三寒四温を繰り返しながら、確実に時間を進めています。その自然の中で、ヒトという生き物の私たちは、本来小さな存在だったはずですが、大きく複雑な社会を創ってきました。ICT化等が進み、Society5.0等が話題になる中、現在、そしてこれからの社会の諸課題は、新型コロナウィルス感染症の影響を受け、尚更に明確化してきたと感じます。その中で、私たちは、目の前の子どもたちが大きくなった未来にどのような社会が必要かをしっかりと考えるべきですし、そのために必要な能力の育成を「教育」という活動を通して、積極的に進めていかなければなりません。

 さて、今の日本では、一人一人があたかも自分自身だけを大事にする個人主義がはびこっているような印象を持っている方が多いかもしれません。しかしながら、日本社会は「一律思考」「同調圧力」という空気からなかなか解き放たれてないことも事実です。確固たる「個人」あるいは「自分」を持って生きていく、いわゆる「主体性」が今の日本人にはまだまだ備わっていないと感じます。
 国際的な調査などでよく言われる自己肯定感の低さもこのことに起因しているのかもしれません。さらに、自分自身に責任を負うというより、様々な事象の原因を他に求めていく傾向が強くあります。ですから、自分では責任を負わない。平気で他人のせいにする。その風潮には大きな不安を感じているところです。
 また、LGBTQなどの生き方、愛の在り方、あるいはグローバル化による人種や民族に関わる多様化などの変化が進んでいます。その「多様性」に対しての対応には、また日本社会の弱さが見えてなりません。ダイバーシティということばなどが使われてはいますが、一律的な思考からなかなか抜け出せない日本が、依然としてあります。自分とは異なる価値観を受け止める幅や深さを果たして持ち合わせているでしょうか。

 このように考えますと、やはり、日本の社会は主体的に動くこと、多様性に対応することは苦手なようです。しかし、その能力を身につけないとこれから想定される、ICT化、グローバル化がさらに進んだ社会で、他を尊重しながらも、自ら判断、主張、対応し、社会を構築していくことなどは厳しくなるのでは、と強く危惧します。
 コロナ禍が収束する気配を濃くし、社会が落ち着きを見せて、様々な活動が動き始めました。令和5年度は新しい議論を生むチャンスになるかもしれません。新しい価値観が生まれるかもしれません。「多様性」を受け入れ、みんなで「主体的」に議論し、動くことが出来て、私たちは初めて持続的な社会を目指せます。

 新しい年度が始まりました。未来社会を創るための教育を市民の皆さんと一緒に進めていきたいと考えています。
 宜しくお願いします。


多様な性に関する対応ガイドライン


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