「ホタルがすむ校庭」第三中学校
更新日:2015年7月6日
第三中学校校庭のビオトープ(生物生息空間)に6月、ホタルが飛び交いました。集まった生徒や地域の人は、淡い光を放ちながら舞うホタルを見て、一緒になって歓声をあげていました。ホタルが地域と学校を結ぶキューピッドとなったようです。
整備されたビオトープ
三中育ちのヘイケボタル
運動場に舞う光
ビオトープにすむヘイケボタルは、夕方になると淡い光を放ちます。鑑賞会が開かれた6月11日には、19時ごろからポツポツと光が漂い始め、しばらくするとビオトープ全体に広がっていきました。中には、ビオトープにとどまらず、運動場にまで飛び出す元気なホタルもいて、子どもたちは走って光を追いかけていました。
ホタルはいるかな?
鑑賞会には多くの人が集まりました
600匹の幼虫を放流
ビオトープは、池の底にたまった泥を取り除き、幼虫がすみやすいように底石を入れるなど、地域の皆さんが整備を進めてきました。環境を整えた上で、今年4月に約600匹のヘイケボタルの幼虫を放流しました。
自宅で育てた幼虫を放流した日本鳴く虫保存会の成嶋秀幸さんは「このホタルたちが卵を産み、来年その幼虫が育って自然に循環することが理想です」と来年以降にも期待しています。ヘイケボタルの幼虫はゲンジボタルよりも環境適応能力が高く、強いそうです。
校舎の目の前にあるビオトープ
成嶋さんが育てたホタル
ザリガニ捕獲に奮闘
生徒たちは、ホタルの幼虫の天敵・ザリガニの捕獲に取り組みました。生徒会長の本間宏明さんは「昼休みと放課後に、500匹近いザリガニを捕獲してきました。幼虫を放流した時は心配でしたが、こうやってホタルが光っているのを見るとものすごくうれしいです。学校でホタルが見られることを誇りに思います」と胸を張ります。
来年、三中生まれのホタルが再び校庭を舞うことが、いまから楽しみです。
生徒会長の本間宏明さん
ホタル観察を続ける写真部の鈴木淳史さん