ついにお披露目!ヴァスコ・ムラオさんの描く「松戸感覚」
更新日:2016年1月27日
黒いペンと紙だけで松戸を描いていたアーティスト、ヴァスコ・ムラオさん。
その作品がついにお披露目となりました。
製作中の様子は、以前のまつまどでもご紹介しました。
滞在報告会 2016(平成28)年1月24日
滞在期間も終わりに近づいたこの日、滞在報告会が開催されました。
報告会の会場は松戸ビル20階。天気は快晴で、ムラオさんが描いてきた対象「松戸」が一望できる絶好のロケーションです。多くの方が詰め掛け、席はあっという間にいっぱいになりました。
松戸で感じたものをどう発信するか
背後に映るのは松戸の地図
ムラオさんは、PARADISE AIR(パラダイスエア)ロングステイアーティストとして、2015年11月から松戸に滞在しています。
松戸での滞在中、「探索」「描く」「展示」の3つを意識して制作を進めてきたそうです。
「探索」のときは、松戸で出会った92人にインタビューを実施。それぞれの人が「好きな松戸」を聞きました。その場所を実際に見渡したりあるいは見上げたり見下ろしたりしながら、「松戸で感じたさまざまなもの、その時々に感じたもの」を1枚の絵に落とし込んだとのこと。
「描く」は、33日間に及びました。ムラオさんが感じた「松戸」が緻密に描かれています。大きなビルディングや、小さな家屋、それら全てが等しく価値を持ちながら「松戸」を構成していることを表現しています。
また、描いている最中にもよく街に出かけたそうです。松戸に滞在していることで、すぐ見にいけることも良かったとムラオさんは語ります。
ムラオさんの絵の一部
絵を拝見すると、緻密な書き込みに圧倒されます。
絵の中に存在する空白は、さまざまな「境界」を表現しています。一番くっきりと街を分けている「境界」は常磐線。特徴的な「境界」だと感じたそうです。絵をよく見ると常磐線をまたいでつながっているように描かれているのは松戸駅だけ!滞在しているレジデンスから近く、行く機会の多かった松戸駅は、絵の中でも特別な場所として表現されていました。
布に印刷された絵
「展示」について、ムラオさんは当初壁画にしようと考えていたそうです。
しかし、最終的には布に印刷することにしました。これは、「探索」のときに街で良く見かけたのぼりに着想を得たそう。日本では店先などでよく見かけるものですが、ヨーロッパでは見かけないとのこと。
色はとても鮮やかです。下地の赤と線のベージュは、レジデンスの内装の色。ムラオさんが感じた「松戸」がここにも登場します。
「松戸」お披露目!
布に印刷されたムラオさんの作品が、松戸駅西口に展示されました。細長く、のぼりのような長方形の布が、風になびきます。
遠くから見ると赤い布がはためいているだけに見えるかもしれません。しかし近くによるとそこにびっしりと松戸の街が描かれていることに気がつくでしょう。この日も、絵に気づいた人がじっと見入っている光景があちこちで見られました。自分の知っている建物を見つけて指差している人も。
強い風で見えにくい瞬間もあれば、風が凪いで見えやすい瞬間もあります。見ている人それぞれの中にある「松戸」とムラオさんが感じた「松戸」が時と場所を越えてシンクロする瞬間です。
風によって刻一刻と表情を変えるムラオさんの「松戸」。あなたも感じてみませんか。
作品展示情報
日時:平成28年1月31日(日曜)まで
場所:松戸駅西口デッキ、伊勢丹通り、松戸市文化ホール
関連リンク
お問い合わせ
文化スポーツ部 文化にぎわい創造課
千葉県松戸市小根本7番地の8 京葉ガスF松戸第2ビル6階
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