ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)キャッチアップ「無料接種は2025年(令和7年)3月31日まで」
更新日:2024年10月2日
接種は合計3回で、完了までに約6か月かかります
接種を希望する方は、お早めの接種をご検討ください。
子宮頸がんとはどんな病気?
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が主な原因とされ、特に、20代から30代の若い女性に急増している病気です。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、皮膚や粘膜に存在するごくありふれたウイルスであり、感染ルートは性交渉で、約80%の女性が一生に一度は感染すると言われています。
感染は一時的で、ほとんどの場合は免疫力で自然に排除(90%以上)されますが、ごくまれにウイルスが体内に長く住みつき、その結果、子宮頸がんを発症(0.15%)することがあります。
日本では、年間約11,000人の女性が子宮頸がんにかかり、約2,900人が亡くなっていると言われています。
ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)について(厚生労働省のサイト)
積極的勧奨の差し控えと再開について
HPVワクチン接種後に、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が特異的に見られたことから、同副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとされ、平成25年6月より積極的勧奨を差し控えていました。
その後、HPVワクチンの有効性及び安全性に関する評価等について継続的に議論が行われ、最新の知見を踏まえ、改めてHPVワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、 接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、令和4年度から積極的勧奨が再開されました。
キャッチアップについて
HPVワクチンの積極的勧奨を差し控えにより接種機会を逃した方に対して公平な接種機会を確保する観点から、時限的に、従来の定期接種の対象年齢を超えて接種(キャッチアップ)を行います。
キャッチアップ接種の対象者
平成9年4月2日から平成20年4月1日までに生まれた女子
※過去に子宮頸がんワクチンを合計3回接種していない方
キャッチアップ接種の期間
2025年(令和7年)3月31日まで
ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(HPVワクチン)について
HPVワクチンは、2価(サーバリックス)、4価(ガーダシル)、9価(シルガード9)の3種類のうち、原則として1種類を接種しますが、それぞれ接種方法や回数が異なります。
なお、HPVワクチンは、すべての発がん性HPVの感染を防ぐことはできず、また、接種前に発症している子宮頸がんや病変の進行をワクチンによって遅らせたり、治したりすることもできません。そのため、 ワクチンを接種した方も20歳を過ぎたら定期的な子宮頸がん検診を受けることが大切です。
2価HPVワクチン(サーバリックス)
子宮頸がんの原因となる高リスク型の「ヒトパピローマウイルス(HPV)16型・18型」に起因する子宮頸がん(日本の子宮頸がんの原因の50%から70%を占める)などの予防効果が認められています。
4価HPVワクチン(ガーダシル)
上記の16型・18型に加え、子宮頸がんの原因とはならず、性器のいぼや子宮頚部細胞の変形を引き起こす低リスク型の「HPV6型・11型」への効果が期待されています。
9価HPVワクチン(シルガード)
上記の6型・11型・16型・18型に加え、子宮頸がんの原因となる「HPV31型・33型・45型・52型・58型」への効果が期待されており、令和5年4月1日から新たに追加されました。
種類・接種回数
サーバリックス
【3回接種】
- 通常、3回の接種完了までに6か月を要します。
- ワクチンは、下記の1・2の場合を除き、原則、同じ種類を3回接種してください。
- 過去に1、2回接種した方で、その時のワクチンの種類が不明な場合は、医師と相談のうえ、任意のワクチンを接種することも可能です。
- 医師が認めた場合に限り、2回目または3回目からシルガードに切り替えて接種することができます。
標準スケジュール
- 2回目は1回目から1か月の間隔をおいて接種
- 3回目は1回目の接種から6か月の間隔をおいて1回接種
標準接種スケジュールどおりにできなかった場合
- 2回目は1回目から1か月以上の間隔をおいて接種
- 3回目は1回目から5か月以上かつ2回目から2か月半以上の間隔をおいて接種
ガーダシル
【3回接種】
- 通常、3回の接種完了までに6か月を要します。
- ワクチンは、下記の1・2の場合を除き、原則、同じ種類を3回接種してください。
- 過去に1、2回接種した方で、その時のワクチンの種類が不明な場合は、医師と相談のうえ、任意のワクチンを接種することも可能です。
- 医師が認めた場合に限り、2回目または3回目からシルガードに切り替えて接種することができます。
標準スケジュール
- 2回目は1回目から2か月の間隔をおいて接種
- 3回目は1回目の接種から6か月の間隔をおいて1回接種
標準接種スケジュールどおりにできなかった場合
- 2回目は1回目から1か月以上の間隔をおいて接種
- 3回目は2回目の接種日から3か月以上の間隔をおいて接種
シルガード
【3回接種】
- 通常、3回の接種完了までに6か月を要します。
- 過去に任意で接種した方は、その接種回数を含めて3回接種してください。
標準スケジュール
- 1回目から2か月の間隔をおいて2回目を接種
- 3回目は、1回目の接種から6か月以上の間隔をおいて接種
標準スケジュールどおりにできなかった場合
- 1回目から1か月以上の間隔をおいて2回目を接種
- 3回目は、2回目の接種から3か月以上の間隔をおいて接種
HPVワクチン接種による副反応は?
多くの人に起こる症状(接種を受けた人の10%以上に起こった症状)
注射した部位の痛み、腫れ、腹痛、筋肉や関節の痛み
その他の症状
注射した部分のかゆみ、出血、不快感、発熱、めまい、発しん、じんましん、緊張や不安・痛みなどをきっかけに気を失う
まれに起こるかもしれない重い症状
呼吸困難、じんましんなどを症状とする重いアレルギー(アナフィラキシーショック)、手足の力が入りにくいなどの症状(ギラン・バレー症候群)、頭痛、嘔吐、意識の低下などの症状(急性散在性脳脊髄炎(ADEM))
接種方法
「【キャッチアップ】ヒトパピローマウイルス感染症予防接種お知らせ(PDF:365KB)」をよくお読みいただいたうえで、予防接種番号、母子健康手帳を持参し、市内の指定医療機関で接種してください。
※ワクチンの種類によって、接種間隔が異なりますのでご注意ください。
市内指定医療機関
平日17時以降・土曜・日曜・祝日も接種可能な医療機関
予診票
予診票は市内の指定医療機関に設置のもの、または下記ダウンロード版をご利用ください。
厚生労働省のリーフレットで詳細を確認!
健康被害救済制度について
予防接種によって、極めてまれに脳炎や神経障害などの重い副反応が生じることがあります。
万が一、定期予防接種による健康被害が生じた場合に、厚生労働省が予防接種法に基づく定期の予防接種によるものと認定したときは、予防接種法に基づく健康被害救済の給付の対象となります。
既に実費で接種された方の費用助成について
【平成9年度~16年度生まれの女性へ】積極的勧奨の差し控え時期に実費で接種されたHPVワクチン費用の助成について
備考
- 接種を希望する場合は、医師に相談してワクチン接種の有効性及び安全性等について十分に説明を受けたうえで接種を受けてください。
- 接種後30分間は、接種医療機関にて様子を見てください。気になる症状等が見られましたら、接種医にご相談ください。
- キャッチアップ対象者(16歳以上)は、接種にあたり、保護者の同意・同伴は不要です。
関連リンク
新型コロナウイルス感染症の発生に伴う定期予防接種の救済について
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