教育広報「みらいドア」令和8年度第2号
更新日:2026年9月25日

令和8年度 松戸市教育広報 みらいドア 第2号(PDF:8,603KB)
松戸市立博物館がテラスモール松戸に出張し『納涼 学校の怪談inまつど 妖怪についてまなぼう!!』を開催しました
令和8年8月1日、休館中だった松戸市立博物館がテラスモール松戸へ出張し、夏のイベントを開催しました。児童書「学校の怪談」シリーズの著者である常光徹先生の講演会やワークショップの様子をご紹介します!
講師 常光徹先生へインタビュー

常光 徹 先生
高知県生まれ、國學院大學経済学部卒業後、都内の中学校教員、国立歴史民俗博物館副館長等を経て国立歴史民俗博物館名誉教授。民俗学者。
児童書「学校の怪談」全19巻(講談社KK文庫1990年‐2014年)の原作に関わったほか、単著に「学校の怪談‐口承文芸の展開と諸相‐」(ミネルヴァ書房、1993年)等著書多数。
妖怪について教えてもらいました
Q 妖怪と幽霊の違いは何ですか?
柳田国男※1の「妖怪談議」によると三つの違いがあります。第一に妖怪は出る場所が決まっているが幽霊は追いかけてくること。第二に妖怪は相手を選ばないが幽霊は特定の相手を狙うこと、第三に妖怪は夕暮れ時に現れるが幽霊は丑三つ時に現れることです。
※1 柳田国男(1875~1962)…日本の民俗学者・官僚。日本における民俗学(フォークロア)を確立した人物として、「日本民俗学の父」と呼ばれます。代表作に「遠野物語」「蝸牛考」「海上の道」など
Q 妖怪はどうして生まれたのですか?
不思議な体験や怖い体験をした時に、その原因を自分以外のものの仕業だと考えたことから始まったと思います。
複数の人が同じような体験をすると、統一的な存在として妖怪が想像されたのでしょう。
Q 博物館として妖怪をどのような価値として展示・研究していますか?
小松和彦氏※2 の研究により、妖怪が日本の歴史と文化において極めて重要な存在だということが認識されるようになりました。現代でもアニメや漫画、映画に妖怪が登場し、日本文化に大きな影響を与えています。
※2小松和彦 (1947 ~ )…日本の文化人類学者・民俗学者。妖怪研究の第一人者として「妖怪学」という新分野を確立し、日本人の精神構造や民間信仰を研究しました。
Q 先生が妖怪に興味を持ったきっかけは?
高知の四万十川上流の母の実家で子どもの頃住んでいた時に、川に河童がいるという話を聞いて怖いと思ったのがきっかけです。右手を伸ばすと左手が縮むような河童がいると聞いて、そういう存在を怖いと思ったのが始まりでした。
Q 松戸の辺りで有名な妖怪はありますか?
私も松戸周辺については詳しくないので、市立博物館から松戸市についての資料を送ってもらいました。1500 年代の古い資料で、小金の行人台での合戦後に人のすすり泣きや馬のいななく声が聞こえたという話があったそうです。
Q 松戸市の子どもたちへメッセージをお願いします
妖怪に関心を持ったら資料を集めたり考えたり描いたりすることが大切です。何かに夢中になることで集中力や想像力が育まれます。
例えば、河童への関心は人間と水・自然との関係を考える事にもつながります。妖怪研究の持つ文化的・教育的意義を私は深く感じます。
イベントを企画した「松戸市立博物館学芸員」にお話をうかがいました !

松戸市立博物館学芸員 (民俗)米村創さん

松戸市立博物館学芸員 (歴史)富澤達三さん
Q 妖怪や怪談をテーマとしたイベントを開催した経緯を教えてください。
博物館は空調工事のため8月末まで休館していました。そこで、休館中も博物館を PR しながら親子で楽しめるイベントとして、夏にぴったりの「妖怪・怪談」をテーマにしました。ワークショップや講演など、さまざまな企画を楽しめるイベントとして開催しました。
Q 松戸市や松戸市立博物館と妖怪の関わりを教えてください。
松戸市内には、小金城や根木内城周辺の合戦で亡くなった人たちにまつわる亡霊の伝承などが残っています。一方、松戸の妖怪については、ほとんど記録がありません。もし妖怪のお話や情報をご存じの方がいましたら、ぜひ松戸市立博物館に教えてください。
Q 「松戸の万作踊り」は、今回のイベントとどのような関係がありますか?
「松戸の万作踊り」と妖怪に直接的な関係はありませんが、「万作音頭」や「松戸音頭」は盆踊りでも踊られ、お盆の時期に現れる妖怪などともつながりがあります。また、万作踊りは千葉県指定無形民俗文化財で、松戸の伝統芸能を未来へ受け継いでいく目的もあり、今回のイベントに参加していただきました。
イベント内容が盛りだくさんの 1 日!「妖怪」についていっぱい学べました
日本の妖怪に関するトークショー・講演「学校の怪談と現代の妖怪」

児童書「学校の怪談」でお馴染みの常光徹先生と松戸市立博物館の学芸員が妖怪について楽しく解説するトークショーが開催されました。「学校の怪談」制作話、妖怪と幽霊の違いや、新型コロナウイルスの時に流行した、妖怪アマビエの歴史的背景など、興味深いお話に参加者は興味津々でした。
イベントには松戸市内の中学生も参加し、部活動での作品制作に生かそうと妖怪について熱心に学んでいました。
ワークショップ「妖怪スリットアニメーション作り」

妖怪が動くスリットアニメーションのペン立てを作る親子向けワークショップが実施されました。松戸市立博物館の職員が担当し、参加した子どもたちは工作を楽しみました。
金谷寺にて夕涼み体験

徒歩でテラスモール松戸から金谷寺に提灯を持ちながら移動し、夕刻の本堂で閻魔裁きのお話を聞いて、十王像を見学しました。閻魔大王をはじめとする十王(10人の王)が死後の世界でそれぞれの門や回廊において裁きを行うとされる「十王信仰」について、お話を伺いました。

金谷寺の十王像を見学する様子
イベントに参加した子どもたちに感想を聞きました
何が一番見て楽しかったですか?
・お寺の天井についてた飾り物です。
・工作が楽しかった。またやってみたい。
他に何か記憶に残ってることは?
・(金谷寺の十王像を見学し)あんなに閻魔大王とかいっぱいいてすごかった。
千葉県指定無形民俗文化財「松戸の万作踊り」の踊りとお芝居

万作踊り松戸保存会の皆さまが、豊作を祈る「松戸の万作踊り」とお芝居を披露しました。
松戸市立博物館の刊行物・オリジナルグッズ販売

松戸市の歴史がわかる刊行物や、ジグソーパズル、ポストカードなどミュージアムグッズ等を販売しました。
松戸市立博物館 特別資料展「牧を駆ける‐野馬奉行・牧士・村人たち‐」「てきおう!先史松戸の生存戦略」をご紹介します
博物館は9月1日からオープンしています!
2026年9月19日(土曜)~11月8日(日曜)に2つの分野の資料展を同時開催しています!
特別資料展は無料でご覧いただけます。詳細は市立博物館の HP をご確認ください。
※常設展は別途観覧料が必要となります。
会期中開催 【展示をよ~く見て、ワークシートに挑戦!展示物を見て問題を解いた方に、缶バッチをプレゼントします。】
令和8年度 特別資料展(歴史) 牧を駆ける-野馬奉行・牧士・村人たち-

冨士三十六景 下総小金原(当館蔵)
当館では令和5年度から、市内に残る歴史資料の調査を進めています。そのなかで、江戸時代の「牧」に関する貴重な新出資料が数多く確認されました。江戸幕府は良馬を確保するため、房総地方に広大な牧を設置しました。松戸と関わりの深い小金牧では、牧士や周辺の村人たちが牧の管理や維持を支え、それぞれの暮らし を営んでいました。
本展では、小金綿貫家と千駄堀安蒜家に伝わる新出資料を中心に、牧を舞台に生きた野馬奉行・牧士・村人たちの姿に迫ります。
会期中開催/関連イベント
10月4日(日曜)と10月10日(土曜) 13:00~15:00 ※2回とも同一内容です
館長講演会「小金牧を支えた人びと ー野馬奉行・金ケ作・牧士―」 講師:渡辺尚志(館長・一橋大学名誉教授)
10月18日(日曜)13:00~15:00
学芸員講演会「古文書からさぐる松戸周辺の牧」 講師:富澤達三(学芸員)
【ギャラリートーク】
10月3日(土曜)、4日(日曜)、12日(月曜・祝日)、17日(土曜)、18日(日曜)、31日(土曜)、
11月1日(日曜)、8日(日曜)
各日10:00~、14:30~の2回(40分程度) ※10月18日は15:30~のみ開催
限定グッズ販売中

【後援】千葉テレビ放送株式会社、(公財)松戸市文化振興財団、北総線沿線地域活性化協議会、(一社)松戸市観光協会
【協力】京成電鉄株式会社、流鉄株式会社
令和 8 年度特別資料展(考古) てきおう!先史松戸の生存戦略
松戸で人びとがくらし始めたのは、今から約3万年前。長い歴史の中で、寒くなったり、暖かくなったり、海が広がったりと、環境は大きく変化してきました。昔の人びとは、そんな環境の変化に合わせて、食べ物や住まい、くらし方を工夫しながら生きてきました。本展では、旧石器・縄文時代の人びとが、環境とどのように向き合い、どんな知恵や工夫でくらしていたのかを紹介します。
会期中開催/関連イベント
10月24日(土曜)13:00~15:00
学芸員講演会「縄文人の生存戦略」 講師:西村 広経(学芸員)
【ギャラリートーク】
10月10日(土曜)、11日(日曜)、24日(土曜)、25日(日曜)
11月3日(火曜・祝日)、7日(土曜)、8日(日曜)
各日11:00 ~、13:30 ~
※10月24日(土曜)は11:00のみ
※10月10日、10月25日は子ども向け解説
【ワークショップ】
10月3日(土曜)、4日(日曜)10:00~15:30 「土器のもようを写しとる」
10月17日(土曜)、18日(日曜)10:00~15:30 「木の実ひろいタイムアタック」
11月7日(土曜)、8 日(日曜)10:00~16:00 「縄目もようのヒミツ」
【後援】千葉テレビ放送株式会社、(公財)松戸市文化振興財団、北総線沿線地域活性化協議会、(一社)松戸市観光協会
【協力】京成電鉄株式会社、流鉄株式会社、NPO 法人松戸子育てサポートハーモニー
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