教育広報(特別号)令和6年9月27日号
更新日:2024年9月27日
はじめに
松戸市教育委員会で取り組んでいる特色ある学校教育や、博物館や青少年会館などで行われる魅力的なイベントを市民の皆様に広く知っていただく手段の一つとして、令和5年度より「教育広報」の発行を開始しました。
過去発行分については松戸市ホームページでご覧いただけます。
博物館にて実施された「竪穴住居宿泊体験」や「松戸市七草マラソン」等を取材しておりますので、ぜひご覧ください。
教育広報PDF版 ダウンロード
教育長メッセージ
教育の力で「ウェルビーイング」の実現(教育長 波田寿一)
波田 寿一 教育長
「ウェルビーイング(Well-being)」という言葉を最近よく聞き、よく目にします。これは、人が心身ともに良い状態にあることで、今はもちろん将来にわたり幸福だと感じられることを意味します。健康で豊かな生活を実現するために、社会全体の「ウェルビーイング」向上は、全ての人に共通する願いです。
また、社会が急速に変化し多様性が求められる今、教育のなすべきことは「変化への対応と基本の徹底」であると考えます。確かに、社会の変化に対応する方法を身に付けることは必要です。しかし、変化にばかり目を向け自己主張するだけでは人と人がつながることはできません。道徳心や倫理観を持ち、思いやりの心を持って良好な人間関係を構築することが生きる基本ではないでしょうか。
松戸市では、教育の方向性を「学びの松戸モデル」として示しています。「ことばを育み 人がつながる 学びの松戸 ~文化と教養のまちづくり~」の基本理念のもと、「つながり」を意識した社会行動がとれる人材を育てる教育を進めています。教育のためのより良い環境を整え、全ての人が「ウェルビーイング」を感じ、「笑顔」になれる松戸市をめざします。
皆様のご協力をお願いいたします。
~教育のバトンをつなぐ~ 松戸市新旧教育長対談
波田 寿一 現教育長(左) 伊藤 純一 前教育長(右)
松戸市では伊藤 純一前教育長の任期満了に伴い、今年度から波田 寿一現教育長に、その事務が引き継がれました。
本対談では、新旧教育長の知られざる小中学生時代のエピソードや、教員をめざしたきっかけ、そしてこれからの教育について、お話しいただきました。
教育長の小中学生時代について
お二人の小中学生時代について、どのようなお子さんだったのか教えてください。
伊藤 純一(以下、伊藤):子どもの頃は宮城県石巻市で育ち、海や小川で魚を捕ったり、山で虫を捕ったり、かくれんぼしたり、木の実を食べたりして遊んでいる子どもでした。特に年上の先輩たちは優秀な人が多くて、一緒に木材などの必要な材料を自分たちで集め、自由に組み立てて秘密基地を作っていました。勝手に木材を持ってきているから、大人に怒られることもあったけど、とても楽しく遊んでいました。
中学校からはソフトテニスをはじめて、今も続けていますが、当時は勉強よりもソフトテニスに一生懸命取り組んでいた気がします。
波田 寿一(以下、波田):私は生まれが東京都葛飾区ですが、4、5歳の頃に松戸市の馬橋に引っ越してきて、江戸川の土手から八ケ崎方面までのかなり広いエリアを自転車で移動し、田んぼや畑を友達と走り回って遊んでいました。
小学5年生のクリスマスにギターを買ってもらって、1960~1970年代に流行っていたフォークソングを好んで演奏していました。中学生の頃には友達と一緒にバンドを組んで、青少年会館の音楽室でコンサートを開いたこともあります。観客は15人くらい、ほぼ友達でしたけど。(笑)
小中学生時代に食べていた給食のメニューでは何が好きでしたか?
伊藤:給食は私が中学3年生の時から始まって、給食の内容は牛乳とパンと何か1品だけだったから、メニューはあんまり覚えていません。教員になってから本格的に給食を食べたという感じ。
波田:私は小学校1年生から給食を食べていました。当時は中学校には給食がなくて、小学校のはじめの頃の給食も、今とは違い牛乳じゃなくて脱脂粉乳でした。ご飯や麺類のメニューはなくて毎日パンのメニューでした。
小学6年生頃からご飯や麺類のメニューが始まって、その中でも楽しみだったのはソフト麺。袋に入ったソフト麺にミートソースの給食が出るときには、一緒に甘食がついてきて、それがすごく好きでした。
昔に比べると今の給食はとても美味しく、教員時代は給食を楽しく食べていました。人気なメニューはやっぱりカレーです。配膳もしやすいから小学1年生の最初の給食はカレーであることが多いです。ちなみに、松戸市の給食のカレーは低学年と高学年とで辛さが違っているんですよ。
次に学習面について、お二人の得意教科を教えてください。
波田:得意というか、好きな教科になるけれど、とにかく体育が好きでした。
伊藤:体育といっても色々な種目がありますよね。
波田:全部好きです。どの種目もそこそこできたと思います。苦手な種目はなかった気がします。
伊藤:私は通っていた中学校が数学の研究校で、自分の進度に合わせて自主的に勉強を進める学校でした。
中学2年生の頃、数学を2学期頃に終わらせてしまい、父親が使っていた昔の中学の教科書を借りて、全く異なる問題をどんどん解くのがすごく面白かったですね。
談笑を交えながら対談する様子
教員時代・教育長時代について
お二人とも教員を経験し教育長に就任されていますが、教員をめざしたきっかけを教えてください。
伊藤:私は叔父が教員でとても厳しい人だったので、自分は絶対に教員になりたくないと思っていました。
しかし、アルバイトでしていた家庭教師や、大学でソフトテニスのコーチをしている時に教え方が上手いと言われることがあり、だんだんと自分は教師に向いているのかもと思い、教師をめざしはじめました。
波田:小学校の頃の恩師のような教員になりたいと思ったことがきっかけです。その先生のクラスや授業がとても楽しく、今でも記憶に残っています。他にも様々な先生との出会いがあり、その全てに共通するのが楽しかったという想いです。
自分も、子どもたちが「学校生活が楽しい」「もっとやってみたい」と思えるような授業や取組みができるような教師になりたいと思いました。
教育長の仕事として特に印象に残っている出来事は何ですか?
伊藤:夜間中学の開校が印象に残っています。夜間中学は私の記憶では平成14年頃から話題に出ては消えてを繰り返していました。ただ、夜間中学の必要性はずっと感じていて、問題を一つずつ解決し開校することができました。入学式に教育長として出席した時は本当に感動しました。入学してくる生徒は様々な年齢、様々な国籍の人がいましたが、全員が勉強できることを喜び、幸せに満ちた表情をしており、そんな生徒たちに教えるのが楽しみでたまらないといった表情をしている教員が迎えていました。とても幸せな空間であり作ってよかったなと感じると同時に、教育っていいなと改めて感じました。
波田:私はまだ教育長としての期間が短いですが、いつか伊藤先生のお話のような経験をしたいなと強く感じました。教育長として仕事をしている中で、楽しいなと感じるのはいろんな人の話を聞けることです。他の地域の教育長さんや今まで全然関わりが持てなかったような世界の人たちと話ができるというのはとても楽しく、勉強になります。
これからの教育について
これからの教育について、どんな風に変わっていってほしいなど、未来への希望や教育についてのお考えを教えてください。
伊藤:これから更にデジタル化が進んでいく中で、生徒の個々の能力をどうやって伸ばしていくかが重要になっていきます。子どもたちに良い成績を取ることだけを求めるのではなく、その子にとって必要なものを伸ばしていけるような教育に変化していってほしいです。
波田:今後教育が変化していく中で、「変化への対応と基本の徹底」が重要になります。変化に対しては敏感になりやすいですが、そのベースになる探求心や、自分自身の課題を見つけてどう解決していくかという能力を磨くことを忘れてはいけないと考えています。
新旧教育長から学校へ通う児童生徒へメッセージ
波田:いろんなことを考えて、たくさんの人と積極的に関わってほしいです。そのためにも心身は健康であってほしい。学校の中にはいろいろと考えるきっかけがあります。些細なことでいいのでたくさん疑問を持ち、興味関心を広げていってください。
伊藤:子どもたちだけでなく、大人の方にも伝えたいのですが、失敗を恐れずにいろんなことに挑戦してほしいです。子どもたちがもっと力を伸ばすためには、学校の体制や教員も変わっていかなければならないと思います。子どもたちのためにいいと思うことには、社会全体で積極的に挑戦し、失敗を繰り返し成長することで成功につなげていくことが大切です。
令和6年度教育施策ポスターを作成しました。
松戸市教育委員会では、松戸市議会3月定例会本会議で教育長が発表した「教育施策方針」を基に、特に市民の皆様にお知らせしたい取り組みをまとめた「教育施策ポスター」を作成しています。
ポスターの内容と令和6年度教育施策方針の詳細は、下記リンクからご覧になれます。
都市型スポーツを体験しよう! 松戸青少年会館「3 × 3 バスケットコート」
令和6年2月3日(土曜)、都市型スポーツの施設設備を進める取り組みとして、松戸青少年会館に3×3バスケットコートが整備されましたのでご紹介します。
バスケットコートのデザインは市と「包括連携に関するブーストタウン協定」を締結している「千葉ジェッツ」から無償で提供いただきました。
チームカラーの「チャレンジングレッド(赤)と「ライジング プラチナ(灰色)」を基調に、色鮮やかでスタイリッシュなコートに仕上がりました。
3×3バスケットとは
「3×3」は「スリーエックススリー」と読み通常のバスケットコートの半分の広さである「ハーフコート」で、1チーム3人制で戦う競技です。1試合10分とし21点先取したチームもしくは試合終了時に得点が高いチームが勝利となります。少人数かつ短時間で楽しめるのが魅力のスポーツです。
利用概要
住所
松戸市新松戸南2の2 青少年会館
利用料金
無料
※3×3専用バスケットボールの貸出あり(数に限りがございます)
利用時間
【4月から9月】9時から18時
【10月・3月】9時から17時30分
【11月から2月】9時から16時30分
利用方法
青少年会館1階事務所にて直接受付
その他
利用上の注意等につきましては直接青少年会館(047-344-8556)にお問い合わせいただくか、下記リンクからご確認いただけます。
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