教育広報令和7年3月21日号
更新日:2025年3月21日
教育広報PDF版 ダウンロード
でっかく育て! 松戸の桜島大根「SAKURAメンバーズ奮闘記」
松戸市立小金南中学校では、毎年有志を募って「SAKURAメンバーズ」を結成し、世界最大級の大根である鹿児島の伝統野菜「桜島大根」を育てています。令和6年度のメンバーは9人。夏の暑い日も、冬の寒い日もメンバー全員で一生懸命に世話をし、それぞれ立派に育て上げました。その活動の記録を紹介します。
SAKURAメンバーズとは…
令和6年度で活動7年目となる小金南中学校の「SAKURAメンバーズ」。メンバーそれぞれが桜島大根を1つずつ育て、一番大きく育った大根は2025年1月25日に鹿児島県で開催の「世界一桜島大根コンテスト」にも出品します。前回はさくらじま地域おこし協力隊が選ぶ特別賞「地域おこし協力隊賞」を受賞しました。
8月2日 活動スタート!
まずは土づくり。良い畑は良い土から
初めての耕運機に緊張
夏の暑い日もがんばりました!
いよいよ種まき。大きく育つかな……
しっかり水分を摂ってがんばりました!
芽が出てきました
芽が出てきて
愛情を込めてお世話します
すくすく成長!
10月30日 栽培事件簿1「虫の脅威から守り抜け!」
葉が溶け、中心に穴が開いている大根を発見。掘り返してみると、土の中の実までボロボロに。これは虫の仕業によるもの。大根が育ったことで防虫ネットに収まらなくなったので、ここからは手作業で虫をこまめに取り除いていく必要があります。油断できない戦いが始まりました。
葉の中心に不自然に開いた穴が……
中まですっかり食い荒らされていました
他の桜島大根も念入りに確認します
もう虫はついていないかな……
12月6日 栽培事件簿2「病気に侵され、勇気の決断」
大根もかなり大きく育ってきたころ、葉を巻き込んでいるものを発見。大根を抜いてみると葉が埋まり病気にかかって中が空洞になっていました。育ててきた大根を抜くのは苦しい決断でしたが、農家の方のアドバイスや、他のメンバーの支えでなんとか乗り越えました。
葉がはまりこんで空洞ができ、明らかに異常です
数日間悩んだ末、農家の方にも相談して、ようやく抜く決心をしました
12月23日 栽培事件簿3「ひびがぱっくり!」
2024年内最後の活動日、様子を見に行くと、ぱっくりと割れてしまっている大根が。これ以上ひどくならないよう土をかぶせて、年越しの寒さに備えます。ひびが入っても栽培は続けますが、コンテストに出品することはできなくなります。収穫まであと少しのところで起きた、残念な事件でした。
大根の表面に大きな亀裂が
収穫の日まであと少し!
気づけばこんなに大きく!
1月20日 いよいよ収穫
ついに収穫の日を迎えました。この日は収穫作業とコンテストに出品する大根を決めるための計量を行います。いろいろな事件を乗り越えて大切に育ててきた大根はしっかりと根を張り、抜くのも数人がかり。メンバー同士協力しながら、にぎやかに作業を進めていきます。
ビニールのエプロンをして準備OK!緊張しているのか、どこかソワソワ
大きなものは4人がかりで。よいしょー!
1月25日 世界一桜島大根コンテスト
「第25回 世界一桜島大根コンテスト」に出品するのは「レックス・ラディッシュ」(大根の名前)に決定!気になる結果は…学校部門優勝!
コンテストの様子
優勝した前村さんとレックス・ラディッシュ
重さはなんと21キログラム!
「レックス・ラディッシュ」を育てた前村さんのコメント
収穫の直前まで、大きく育っているか不安でしたが、抜いてみたら持ち上げるのも大変なほど大きくて安心しました。先生のアドバイスや仲間の助けのおかげで、自分の大根がコンテストで優勝! とてもうれしいです!
みんなの大根はこんなに大きく育ちました!
育てた大根は1月31日の給食で使われました
SAKURAメンバーズの活動はどうでしたか?
初めての作物づくりで苦労しましたが、友達から「優勝おめでとう」や「給食おいしかった」と言ってもらえて、がんばって良かったと思いました。 |
野球部の先輩が育てていたのを見て、今年の活動に参加しました。大根が虫に食われたのはショックでしたが、収穫の達成感は最高でした。 |
大根が入った給食を残している人を見て、育てた野菜を残される農家さんの切ない気持ちがわかりました。これからは感謝して給食を食べます! |
将来の夢は農家で、この活動に参加しました。病気にかかった自分の大根を抜くのは悲しかったですが、給食で食べた時はとても幸せでした。 |
活動をする中で、仲間に「ありがとう」と言ってもらえたことがうれしかったです。みんなで協力したからこそ、大きい大根を育てることができました。 |
自分の大根は18キログラムで目標の20キログラムには届かず悔しいですが、楽しかったです。自分が作った大根を少しだけ分けてもらい持って帰るとおいしかったので「もっと持って帰ってきてほしかった」と言われました。 |
当番の週は他のメンバーの大根も虫がいないか確認しないといけないので、責任を感じました。植物を育てる大変さがよくわかる経験になりました。 |
大根にひびが入ったので心配でしたが、無事にみんなで収穫できて安心しました。普段はあまり好きではない大根も、自分で育てるとおいしく感じました! |
いろいろと大変なことがありましたが、大根が日を追うごとに成長していたのが感慨深かったです。この経験を活かし、次は枝豆を育てたいです! |
担当の先生のコメント
松戸市立小金南中学校 辻先生
「SAKURAメンバーズ」は前任校を合わせると計14年続けていますが、初めての優勝で本当にうれしいです。約半年間、自分たちの思い通りにはいかない自然の中で、みんなで協力し収穫までがんばりました。本当にやり切った良い笑顔でした。先輩たちから続くこの活動を通して、仲間と協力する大切さを学び、そして食べることに感謝をしたいと思ってもらえたことが、この仕事をしていて一番うれしいことです。今年も多くの方に支えられ、大きな大根を育てることができました。ありがとうございました。
PDF形式のファイルを開くには、Adobe Acrobat Reader(旧Adobe Reader)が必要です。
お持ちでない方は、Adobe社から無償でダウンロードできます。

