教育広報(特別号)令和6年3月22日号
更新日:2024年3月22日
はじめに
松戸市教育委員会で取り組んでいる特色ある学校教育や、博物館や青少年会館などで行われる魅力的なイベントを市民の皆様に広く知っていただく手段の一つとして、令和5年度より「教育広報」の発行を開始しました。
令和5年度の教育広報では教育委員会主催のイベントの様子を紹介する広報を3回、教育委員会内の取組みを中心に取りまとめた特別号を1回発行しています。過去発行分については松戸市ホームページよりご覧いただけます。
博物館にて実施された「竪穴住居宿泊体験」や、1月に開催された「松戸市七草マラソン大会」等を取材しておりますので、是非ご覧ください。
教育長メッセージ
教育はみんなで (教育長 伊藤純一)
伊藤 純一 教育長
これからの日本は、子どもたちがたくましく育つ環境を作るために、大人は「我慢する力」が必要になります。子どもたちの新しい挑戦や小さなミスにすぐに手を差し伸べるのではなく、手助けをすることを一度「我慢」し少し見守る時間を作ることで、子どもが「自分で考え解決する力」を身に付けることにつながっていきます。
また、日本社会では人種や性的マイノリティに限らず多様化が進んでいます。自分とは違う価値観を受け止め、「多様性」を理解する心の幅や深さを持ち合わせることが大切です。
本市では家庭や学校だけでなく、行政や地域など、市民の皆様のお力をお借りし、子どもたちを育てるためのより良い教育環境を整えてまいりたいと思っております。松戸市は教育の大きなテーマとして「教育はみんなで」を掲げております。ご協力をよろしくお願いします。
松戸市教育委員会ってどんなところ?
松戸市教育委員会 組織図
松戸市教育委員会は教育長及び5名の教育委員をもって組織され、その権限に属する事務を処理させるために事務局を設置し、学校教育、社会教育、文化及びスポーツの振興や普及を図るために、行政事務を一体的に行っている合議制機関です。
教育長インタビュー
Q1.教育長が小・中学生だった頃に、思い出に残っていることを教えてください。
小学生の頃は宮城県石巻市に住んでいましたが、夏休みや冬休みの長い休みには松戸市の常盤平団地にある母の実家に、毎年遊びにきていました。63年前の常盤平団地は時代の最先端であり、マヨネーズやホットドック等、当時は珍しく、食べたこともなかった海外由来の食文化を味わわせてもらったことを覚えています。
Q2.教育長が教員や校長として学校に勤務されていた時代の、思い出や出来事を教えてください。
教科は主に社会科を教えていました。中学校に勤務していた時代は毎日いろんな出来事があり、まるでドラマのような目まぐるしい日々だったことを覚えています。しかし、忙しかった分楽しいこともたくさんあり、今でも当時の教え子からは近況報告等の連絡をもらっています。
Q3.国外を含めて、様々な場所を視察されていますが、特に印象に残っている場所を教えてください。
ウィスコンシン州視察の様子
30年ほど前にアメリカのウィスコンシン州へ視察に行き、現地の中学校で見たリーディング(長文読解)の授業が印象に残っています。授業では20数名程いる生徒が全員違う本を読み、教室の中央にいる先生に質問します。
一人ひとりが個別に違う課題を見つけ、自分でその課題を解決する力を身に付けることができる授業方法であり、日本では見ない授業方法にとても驚きました。
春から小学生になるみなさんへ
小学1年生になるみなさん、小学校では五感(触る・見る・聞く・嗅ぐ・味わう)を、たくさん使っていろいろな体験をしてください。国語や算数などの学習も大切ですが、いろいろな音を聞いたり、においをかいだり、自分でやってみることで「考える力」を身に付けることができます。
学校では、おうちでは体験できないことがたくさんあります。自分から新しいことにどんどん挑戦して、たのしい学校生活を送ってください。
新しい時代の新しい夜間中学 みらい分校
松戸市立第一中学校みらい分校は、平成31(2019)年4月に開校した夜間中学です。
夜間中学は、義務教育を修了しないまま学齢を経過した方、不登校等の事情により十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した方、母国または日本にて義務教育を修了していない外国籍の方などに、義務教育を受ける機会を実質的に保障するための役割が期待されています。
令和5年5月1日現在、みらい分校ではこのように多様な背景を持った23名の生徒が一生懸命学んでいます。
授業においては、わかりやすい教材の使用や指導方法を工夫するなどきめ細やかな指導が展開され、外国にルーツのある生徒へ日本語指導も行われています。また、スクールカウンセラーや養護教諭による生徒支援として、生徒に寄り添った心のケアや、望ましい生活リズムの指導など、生徒の健康面への支援も行っています。
このように、みらい分校は「自立を支える公教育による学びのセーフティネット」をコンセプトに新しい時代の新しい夜間中学として歩んでいます。
入学資格
次の1から4の全てに該当し松戸市教育委員会が認めた方
- 義務教育の年齢(満15歳)を超えた方
- 松戸市内にお住まいの方 ※市外(千葉県内)の方は、お住まいの市町村教育委員会の副申が必要です。
- 中学校を卒業していない方、または、卒業していても不登校等の理由により学び直しを希望する方
- みらい分校の生活に支障のない方
授業について~4つの学習コース~
入学後、先生と面談しコースを決めます。音楽や体育などの技能教科は全員で受けます。
1.ベーシックコース
中学1年生程度の内容と必要に応じて小学校の内容を学びます。
2.ミドルコース
中学1年生の復習と中学2年生程度の内容を学びます。
3.チャレンジコース
中学1・2年生の復習と中学3年生程度の内容を学びます。
4.スタートコース
日本語に不安がある方が対象です。日本語がわかるようになったら1~3のコースにうつります。
学校行事を紹介!文化学習発表会♪
「文化学習発表会」はみらい分校の開校年度より受け継がれてきた学校行事で、生徒が主体となり、言語活用科、音楽、日本語の授業などの学習の成果を披露します。
今年度は令和5年12月8日に開催されました。生徒の発表の様子を一部ご紹介します。
テーマ「たのしくなるみらい分校」 サブテーマ「みんなにつたえたいこと」
令和5年度の開催で5回目となる発表会。日頃の学習成果を披露するために生徒・職員ともに力を合わせて取り組み、本番に向けて、たくさん準備や練習を重ねてきました。当日の発表会には、保護者、卒業生、地域の関係者、市内の小中学校教職員等、86名の方々にご来場いただきました。
松戸市立博物館アワード
小中学生を対象に、日本の歴史上の人物・遺物・遺跡(史跡)・祭りや芸能などをテーマとした「自由研究(レポート・新聞・工作など)」「イラスト」を募集し、松戸市内外の生徒・児童が自由に描き、研究した結果が一堂に会する松戸市立博物館主催の催しが「松戸市立博物館アワード」です。9月ごろに募集を行い、例年400人以上の応募がある人気の企画となっております。本号では数々の素晴らしい作品の中から、令和5年度受賞作品をご紹介します。
自由研究部門
市長賞「地形の変化-松戸五中周辺-」
教育長賞「ユニバーサルデザインかるた~松戸市バージョン~」
館長賞「水にまつわる松戸の歴史」
審査委員長賞「松戸中央公園七変化」
イラスト部門
市長賞「絶えなく続く玩具の歴史」
教育長賞「松戸神社」
館長賞「土偶に込めた想い」
審査委員長賞「光彩を放つ清水寺」
小学校家庭教育学級に参加してみませんか?
小学校家庭教育学級 いきいき子育て ~出会い・学び合い・高め合い~
小学校家庭教育学級では子育てについての知識や知恵を学べます。また、様々な学習活動を通して子育ての悩みを共有できる仲間と交流を深めることができます。
松戸市の全ての小学校に開設しており、年度初めに各学校の家庭教育学級よりお誘いのお手紙を配布します。学級には随時入ることが出来ますので、詳細は社会教育課(047-342-9930)または各小学校(教頭)までお問い合わせください。
小学校家庭教育学級の目的
- 子育てについて学ぶ
- 子育ての悩みを語り合える仲間をつくる
各学校で行っている学習会
各学校で行っている学習会 目的別に学習会の活動例を一部紹介します。
1.子育てについて学ぶ
- 校長・教頭先生の講話・座談会
- 親のための性教育
- 思春期の子ども理解 など
2.仲間づくり
- ものづくり(アロマストーン・オイルづくり、お菓子づくり など)
- 運動などの実技(ヨガ、骨盤体操 など)
- 施設の見学(松戸市の自然・お寺散策、工場見学 など)
3.その他
- 親子理科(科学)実験
- 親子料理教室 など
学習会の様子
関連リンク
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