新たな“もうけ話トラブル”に注意-オンラインサロンで稼ぐ!?-
更新日:2021年7月9日
概要
全国の消費生活センター等には、以前から「スマホで簡単にもうかる」「不労所得で豊かに生活ができる」とお金もうけのノウハウを伝える等と勧誘され、情報商材(注釈1)やノウハウを教わるサポートの契約をしてトラブルになったという相談が寄せられています。最近では、近年利用者が増えている「オンラインサロン(注釈2)」を、ノウハウを伝えるツールまたはサロン自体をもうける手段として利用している手口がみられます。
そこで、本資料ではオンラインサロンを使ったもうけ話に関する相談事例や問題点を紹介するとともに、トラブルの防止のために、消費者への注意喚起を行います。
- (注釈1)インターネットの通信販売等で、副業や投資等で高額収入を得るためのノウハウ等と称して販売されている情報のこと。
- (注釈2)オンラインサロンとは、インターネット上の会員制コミュニティを指す。オンラインサロンには、いわゆるプラットフォーム事業者のサービスを利用したサロン(プラットフォーム型サロン)と主宰者が独自にSNS上のツールを利用してサロン(独自型サロン)を開設しているケースがある。(参考:消費者庁 第41回インターネット消費者取引連絡会(2021年5月31日)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社発表資料「オンラインサロンの動向整理」)ここでは、トラブルが多く発生している独自型サロンについて取り上げる。
相談事例
SNSでDMが届き、情報商材の内容をオンラインサロンで勉強できると勧誘された
SNSで「稼ぎ方を教えます」とDM(ダイレクトメッセージ)が届き、無料通話アプリで相手に連絡した。そこで「ブログでアフィリエイト収入が得られる」「ビジネススキルを情報商材で提供するのでオンラインサロンで勉強できる」等と勧められ、約30万円でオンラインサロンへ入会することにした。契約書はウェブ会議のやり取りで作成して交付された。実際にブログを始めたが、「オンラインサロンの人が○万円稼げました」などと偽りの発信を指示されるようになり、また、内容も稼げるものではないことがわかった。解約して返金してほしい。
その他、以下のような相談も寄せられています。
- オンラインサロンを人に紹介すると報酬がもらえると言われた
- オンラインサロン経営のセミナーで、さらに高額なセミナーの勧誘を受けた
- オンラインサロン経営の副業を契約したが、書面を交付されなかった
- オンラインサロンを解約したいが、住所や電話番号等がわからない
相談事例からみる問題点
- SNSや友人等からもうけ話の勧誘を受けて入会するが、中身が聞いていた話と違う
- オンラインサロン自体が稼ぐ手段として使われている
- 事前に契約条件、契約内容を確認できない
消費者へのアドバイス
- インターネット上や友人・知人から勧誘される“もうけ話”はまず疑ってみましょう
- 人に紹介するよう言われた等、話が違うと思ったら、きっぱりと契約を断りましょう
- 契約前に契約条件、契約内容を確認しましょう。トラブルに備えてSNS等のやり取りの記録は消さずに残しましょう
- 不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談しましょう
消費者ホットライン「188(いやや!)」番
- 最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。