パラリンピアン(陸上・走り幅跳び)佐藤真海さんトークショーを開催しました
更新日:2018年4月12日
イベント概要
佐藤真海さん
松戸市では、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の成功を支えるとともに、この大会に向けて、次世代を担う子どもたちに夢や希望を与え、文化やスポーツの発展と新たな文化を創造するチャンスとして、取り組んでいきたいと考えています。
その取組みの一環として、パラリンピアンとの交流によるパラリンピックスポーツに対する理解と普及、スポーツ文化の向上を図るため、日本パラリンピアンズ協会 理事 佐藤真海さんを招き、分かり易く親しみやすいトークショーを開催しました。
日時
平成27年11月29日(日曜)14時から
場所
聖徳大学7号館3階7301教室
テーマ
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたみんなへのメッセージ
主催
松戸市
共催
- 聖徳大学
- 千葉大学園芸学部
- 日本大学松戸歯学部
- 流通経済大学
トークショーレポート(前編)
(写真左)アナウンサー深山計さん (右)佐藤真海さん
トークショー前半は、佐藤真海さんの幼少期から水泳・陸上等のスポーツに励んだ中学・高校時代のお話、そして、大学進学後に始めたチアリーディングの魅力について、さらには突然の骨肉腫の発症から闘病生活について、当時の貴重な写真をスクリーンに写しながらお話し頂きました。
その後、失意の底から周囲のサポート受け、義足を装着してスポーツを再開したきっかけや、慣れない義足で何度も転倒しながらも記録を伸ばすことに努力したその心の持ち方として
「自分自身の限界のフタを取ること」
が大切だという印象的なお言葉を頂きました。
そして、パラリンピック競技との出会いと、初めてパラリンピック大会に参加した時に様々な選手から刺激を受けたこともお話頂きました。
東日本大震災において自身のご家族が被災されたときのこと、また、2013年9月7日の東京招致団IOC最終プレゼンテーションでの心境や、プレゼンテーションに向けた努力・取り組み等のほか、プレゼンテーションでのフレーズ
「I learned that what was important was what I have, not I have lost.(私にとって大切なのは、私が持っているものであって、私が失ったものではないということを学んだ)」
の意味についてもお話し頂きました。
トークショーレポート(中編)
トークショー中盤では、主にパラリンピック競技の現状についてお話頂きました。パラリンピック大会は回数を重ねるごとに盛り上がりを見せていること。ロンドンパラリンピック大会での大会ボランティアの状況として、街中どこにいても親切なボランティアさんがいて、本当に安心して過ごすことができたこと。そして、ロンドンパラリンピック大会に向け、中心市街地の地下鉄等にパラリンピック選手団の大型ポスターが設置されていたこと、また、大会期間中パラリンピック選手が多数登場するスタイリッシュなCMが放映されていた事例についてもご紹介頂きました。
ロンドンパラリンピック大会は連日8万人超の超満員の観客が訪れ大盛況で、もう一度あの場所に行きたいと強く思ったということもお話し頂きました。
一方で、日本では多くの現役パラリンピアンも、なかなか競技環境が整わず、1人で練習会場を準備して1人で練習して片づけをするというような状況があるということについてもお話し頂きました。
トークショーレポート(後編)
質疑応答の様子
佐藤真海さんから当日お越しいただいたお客様に
「2020年東京大会でボランティアを希望される方はいらっしゃいますか?」
という質問が投げかけられました。
これに対し、会場の約半数の方達が挙手をされ、佐藤真海さんもトークショー出席者の東京大会に向けた意識の高さに感銘を受けていました。佐藤真海さんからは、日常会話レベルの英会話はフレーズごとに暗記することから始めるといいというお話があると、会場内にいた家族連れの親子さんとお子さんたちは目を見合わせて笑っていました。
佐藤真海さんは、本年4月に元気な男の子を出産され、育児もしながらこうした講演会を含めた社会貢献活動、そして現役アスリートとしてのトレーニングにも励んでいます。実は、妊娠中にも海外より妊婦専用トレーニングマニュアル本を取り寄せ、妊娠8ヶ月まで取り組んでいたということです。
トークショーの終わりには、参加者の皆さんから質問を受けました。会場の男性からは「義足を自分の足のように感じる事ができるのか?」という質問が投げかけられ、佐藤真海さんは「自分の足のように神経がつながっているイメージができているので、自分の足という感覚である」というお答えがありました。
また、会場の児童からは「パラリンピック競技(車椅子バスケットボール、ボッチャ)を体験したことがあります。とても楽しいので佐藤真海さんと一緒にやりたいです。」というリクエストもあり、佐藤真海さんから「是非!」というお返事があると会場はとても和やかな雰囲気に包まれました。
終わりに
花束贈呈
2020年東京大会に向け私たちができることについて、様々なメッセージが投げかけられるとともに、佐藤真海さんもなんらかの形で東京大会に参加したいというお話もありました。
最後に、聖徳大学社会福祉学科の岡本さんから花束贈呈を受け、会場からの盛大な拍手で佐藤真海さんを見送り、トークショーは盛況のうちに閉幕しました。
関連リンク
2020東京オリンピック・パラリンピックに向けてパラリンピアン(陸上・走り幅跳び)佐藤 真海さんをお迎えし、トークショーを開催します