このページの先頭です
このページの本文へ移動

30周年を迎えるJリーグへの参入を目指す街クラブ「Matsudo City FC」の挑戦

更新日:2023年5月12日

Matsudo City FCの挑戦とその先にある“地域スポーツクラブのあるべき姿”

マツドシティFCの集合写真

 国内サッカーの最高峰・Jリーグが誕生して、5月15日で30周年を迎えます。これまでに数多くのJリーガーを輩出してきた松戸市に、Jリーグへの加盟を目指す“街クラブ”があることをご存知でしょうか。その名は「Matsudo City FC」
 今季から千葉県社会人サッカーリーグ1部に挑む同チームの成り立ちと将来のビジョンについてご紹介します。

※この記事の情報は、2023年5月現在のものです。

クラブの代表は専修大学松戸高等学校OB、紆余曲折の選手生活

 Matsudo City FCの代表を務めるのは、監督兼選手の疋田大和(ひきた やまと)さんです。千葉県野田市生まれの疋田さんは小学1年でサッカーを始めると、中学では千葉県内の強豪中学へ進学。その後、専修大学松戸高等学校へと進み、「攻撃のために前線に上がっていったら戻ってこないタイプ(疋田さん)」の超攻撃的なサイドバックとして主にプレーしました。


 サッカーを続けながら教職や指導者の道を望んだ疋田さんは日本大学へ進学。同級生たちが就職活動を始める中で、「自分が今、心の底から取り組みたいことはサッカー」と確信し、プロサッカー選手の道を模索し始めました。様々なチームのテストを受けた結果、当時JFL(日本フットボールリーグ)に所属していた「町田ゼルビア」への入団が決定。同チームで1シーズンプレーした後に、Jリーグへの加盟を目指して活気づいていた東北社会人サッカーリーグ1部の「グルージャ盛岡」へ移籍し、2シーズンを戦い抜きました。

 シーズン終了後、紆余曲折の末に引退を決意して一度は一般企業で働き始めたものの、「果たしてサッカーをやり切っただろうか」と自分の中で燻っていた不完全燃焼な想いに気づきました。そこで、Jリーグ入会への戦力を求めていたグルージャ盛岡に相談したところ、再加入が決定。同年のシーズンを駆け抜けた盛岡は、翌2014年から発足するJ3への入会が承認され、Jリーグ参入となりました。

 しかし、「盛岡への単身赴任は1年まで」という家族との約束を果たすため、グルージャ盛岡を1シーズン限りで退団した疋田さんは、母校の専修大学松戸高等学校で教員の道を歩み始めました。ところが、疋田さんの選手生活はそこで終わりませんでした。教員やサッカー部の指導者として働く場以外でも多くの学びを得たかった疋田さんは、東京都社会人サッカーリーグ3部だった「南葛SC」に出会います。当時の監督は、サッカーの名門・修徳高等学校でチームを何度も全国高校サッカー選手権大会に導いた経験を持つ向笠 実(むかさ みのる)さんでした。始めは練習見学だったはずが、いつの間にか選手としてのプレーを打診され、2015年から2019年までの5シーズンを南葛SCで過ごしました。

選手の受け皿としての街クラブをつくりたい

 Jリーグを目指すいくつもの街クラブでのプレーを経た疋田選手が次に選んだのは、高校時代を過ごした松戸にクラブチームを創ることでした。「学生サッカーを卒業した後もサッカーを続けてきたからこそ、上手くなったという自負がある。高校を卒業してそのままサッカーを辞めてしまう選手の受け皿になるものを創りたいと、南葛SCの最後の1年で考えていた」と疋田さんは当時を振り返りました。

 専修大学松戸高等学校サッカー部のOBで、疋田さんの1学年下の後輩にあたる小池 俊(こいけ しゅん)さんは、そんな疋田さんの想いを聴いたときのことを今でも覚えていると言います。「僕は松戸市で生まれ、サッカーに育ててもらった。いつか松戸に恩返しをしたいと考えていた時に、地元にサッカークラブを創る話を疋田さんから聴いてとてもうれしかった(小池さん)」 。普段は税理士として活躍している小池さんも疋田さんの想いに賛同してクラブ運営に参画し、現在は財務面を中心にチームの屋台骨を支えています。

初の県1部リーグの目標は3位以内

 2020年2月に専修大学松戸高等学校サッカー部のOBを中心に誕生したチーム「SFC nomu matsudo」は、運営母体となる一般社団法人Matsudo City Sports Clubが翌年3月に設立されたのと同時に、現在のチーム名へと変更しました。同年の千葉県社会人サッカーリーグ3部で優勝を果たして2部に昇格すると、翌年には最終節での逆転優勝で2部を制し、今シーズンは1部での戦いが待ち受けています。
 強豪がひしめき合う中でのチームの今季の目標は、13チーム中3位以内です。3位以内に入ると、関東各都県の代表チームによる関東サッカーリーグ2部昇格を賭けたトーナメント戦へと駒を進めます。疋田さんは、「JFLやJ3で戦っているチームも必ず1度は跳ね返されている難しいトーナメント。結果はどうであれ、その厳しい環境を経験することでクラブ全体の目線を上げたい」と、3位以内になることで組織のさらなる発展につなげられると見ています。

 この目標が決して遠いものでないことは、1シーズンで1部昇格を果たした昨季のチームの結果が物語っているでしょう。ゴールキーパーで専修大学松戸高等学校OBの近藤優也(こんどう ゆうや)選手は、「僕たちの強みはサッカーを心から楽しんでいるところ」と自負しています。攻撃的なスタイルを貫き、狭いスペースもパスやドリブルで突いていくサッカーで、「最後方から見ていても、チームメイトのプレーに声を出して感心することがある。とても面白い」と自信を深めています。得点意識が高い分、失点がやや多いという課題の解決は、近藤選手の強みであるシュートストップのさらなる上達にかかっているでしょう。

 Matsudo City FCの千葉県社会人サッカーリーグ1部の初戦は、5月14日(日曜)の房総ローヴァーズ木更津FC戦です。昨シーズンの1部で2位の強豪チームに対し、自分達がどれくらいできるのかを測れるまたとない相手です。長いシーズンの初戦で良いスタートを切ることができるか、大きな期待が集まります。

地域のスポーツを支える存在を目指す

 同クラブの運営団体名(一般社団法人Matsudo City Sports Club)には、「サッカー」や「フットボール」という単語は入っていません。小池さんは「クラブが目指したい姿をこの名前に込めている。現在はサッカーを軸に活動しているが、将来は地域の様々なスポーツを支える存在になりたい」と考えているそうです。たとえば、人材不足や高齢化といった理由で継続が困難になった地域のスポーツチームの運営を代行したり、教員の働き方改革に関連して指導者を派遣したり、松戸のスポーツの灯を絶やさぬ仕組みづくりを目指しています。約50万人の松戸市民を1つにできる、市民の皆さんが誇れるようなクラブを目指したい」と話す疋田さんからは、”地域にとって不可欠な存在になる”という強い意志が感じられました。
 松戸でスポーツに携わる人々の情熱を守り、その灯をより明るくしようと取り組みを続ける同団体の今後の活動にご注目ください。

円陣を組む選手たち

関連リンク

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。Matsudo City FC 公式ウェブサイト(外部リンク)

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。Matsudo City FC 公式ツイッター(外部リンク)

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。Matsudo City FC 公式フェイスブック(外部リンク)

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。専修大学松戸高等学校サッカー部 公式ウェブサイト(外部リンク)

スポーツの活躍

お問い合わせ

総合政策部 広報広聴課 シティプロモーション担当室

千葉県松戸市根本387番地の5 新館5階
電話番号:047-366-7320 FAX:047-362-6162

本文ここまで

サブナビゲーションここから

スポーツの活躍【2023年度(令和5年度)】

お気に入り

編集

よくある質問FAQ

情報が見つからないときは

English(英語)

中文(中国語)

한국 (韓国語)

Tiếng Việt (ベトナム語)

Español (スペイン語)

Português (ポルトガル語)

サブナビゲーションここまで