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吉田埜愛さん・玲衣さん姉妹が全国レスリング大会アベック優勝の快挙!!

更新日:2023年11月17日

姉妹でオリンピック金メダルの夢へ2人の進化は続く

 2023年7月に三重県で開催された第40回全国少年少女レスリング選手権大会で、松戸市立古ケ崎小学校に通う・吉田埜愛(のあ)さん(小学6年)と玲衣(れい)さん(小学5年)姉妹が揃って全国制覇を成し遂げました。2人は10月24日に松戸市役所を訪れ、本郷谷健次市長に姉妹での全国制覇達成を報告しました。今回は、姉妹揃っての全国制覇を成し遂げた想いや今後の目標などについて、市長訪問の様子と単独インタビューの内容を合わせてご紹介します。

※この記事の内容は2023年11月15日時点のものです。


姉妹で全国制覇を達成した吉田埜愛さん(左)、玲衣さん(右)

共に階級を上げての挑戦で見事全国制覇!

 初出場となった昨年の全国少年少女レスリング選手権大会で、姉の埜愛さんは女子の部5年生33キロ級で優勝、玲衣さんは女子の部4年生33キロ級で準優勝という結果を残しました。初の全国大会でともに決勝進出は快挙ですが、志の高い2人が目指した姉妹での全国制覇は持ち越しとなりました。

 また、今年1月の全国少年少女選抜選手権でも姉妹制覇に期待がかかりましたが、5・6年生の部のみの開催となり、4年生の玲衣さんは出場できず。埜愛さんは階級を2階級上げ女子の部5年生40キロ級へ出場し決勝にコマを進めましたが、惜しくも敗れて準優勝となりました。

 そして迎えた自身2度目の全国少年少女レスリング選手権。埜愛さんは女子の部6年生40キロ級に出場し、全4試合で1ポイントも失うことなく圧倒的な力を見せ、2度目の全国制覇を成し遂げました。

技を決めるのあさん
相手を寄せ付けない圧勝劇で大会連覇を果たした埜愛さん

 一方の玲衣さんも昨年から3階級上げ、女子の部5年生44キロ級にエントリー。1試合目、2試合目の準決勝は危なげない試合運びで勝利しました。迎えた決勝では、試合時間残り40秒で相手にポイントを逆転される厳しい展開となりましたが、残り20秒、得意技の腕取りタックルで再逆転という劇的な勝利で、見事初優勝を遂げ姉妹での全国制覇を成し遂げました。2人の成長を最も近くで見守っている父の愁人(しゅうと)さんは、「大会当日はそれぞれ自信を持って挑んでいるように映りました。埜愛は決勝を含めて強さを見せてくれましたし、玲衣は逆転されたときは焦った部分もあったと思いますが『やるしかない』という気持ちになり、得意技を決めて逆転できたのでとても良かったです」と話してくれました。

タックルするれいさん
大逆転劇で初の全国優勝を手にした玲衣さん

 姉妹での全国制覇について感想を聞くと埜愛さんは「緊張はなく、楽しいという気持ちで試合に臨めたのが良かったです」と答え、玲衣さんは「とにかく勝てて嬉しかった」と笑顔を見せてくれました。

レスリングを始めてわずか4年で姉妹制覇

 2人がレスリングと出会ったのは、埜愛さんが小学2年生、玲衣さんが小学1年生の時でした。当時通っていた水泳教室からの帰り道でレスリング教室の看板を見かけ、玲衣さんが「楽しそう」と感じたそうです。その後、姉と一緒に体験教室に参加すると揃ってレスリングの魅力にハマっていったと言います。しかし、当時はコロナ禍で大会の中止が相次ぎ、全国大会も5・6年生限定で開催されるなど、出場する試合がない悔しさも味わいました。それでも2人は練習に励み、メキメキと力をつけレスリングを始めてからわずか3年で全国大会の決勝を経験。4年目となる今年は姉妹での全国制覇を達成しました。

 そんな2人ですが、2階級以上上げて大会に臨むのは大きなチャレンジでもありました。短期間で階級が大幅に上がったことで、得意のタックルの感覚にも変化があったそう。「始めは、感覚が鈍り、対応が難しく苦戦していた」と愁人さん。ですが、昨年から筋トレに励んでいる埜愛さんは「相手を投げられるようになってきた」とも話してくれました。さらに、得意技に加え新たに“武器”となる技も磨いている2人。実力的にも体力的にも成長し自信をつけた2人は、チャレンジの果てに今年1年目標に掲げてきた“姉妹同時優勝”を果たしました。

憧れの人と同じ舞台へ立つために邁進中

 埜愛さんの憧れは、松戸市出身で東京2020オリンピックの女子レスリング50キロ級で金メダルを獲得した須崎優衣選手(注釈1)。その須崎選手がトークショーに登場した「松戸ファンフェスタ2023 inテラスモール松戸」の会場へ足を運び、直接挨拶できたそう。憧れの人と対面した感想を聞くと「やさしかった」と答え、トレーニングウェアにサインをしてもらったと嬉しそうに教えてくれました。一方、玲衣さんの憧れは、女子レスリング界を長きに渡ってけん引してきた吉田沙保里さん。「とにかく強い所が好き」と言う玲衣さんは「吉田沙保里さんのようにオリンピックに出て勝ちたい」と意気込みを語ってくれました。

(注釈1)須崎優衣選手の崎の漢字は正式には「たつさき」です。

 愁人さんは「さらに階級が上がり、大変なこともあるかもしれない。でも、とにかくトレーニングを積み、慣れていくしかない。バランスのいい食事も心掛けていますので、順調に成長してもらいたい。あとはレスリングだけでなく勉強などにおいても悔いのないように努力を続け、豊かな人生にしてほしい」と話します。来年4月から中学生となる埜愛さんは、「全中(全国中学校体育大会)で優勝したい」、また玲衣さんは「姉のように2連覇したい」と、次なる目標を見据えています。

手を取り合う埜愛さんと玲衣さん
表敬訪問でがっちり手を取る2人


 普段は埼玉県三郷市にあるフェニックスクラブで、週4回、1日2~3時間の練習に励んでいる2人。来年1月には2度目の姉妹優勝がかかる全国少年少女選抜選手権への出場も予定されています。全国制覇したことで相手に研究されるケースも増えていますが、体力だけでなく技も増えており、まだまだ伸びしろ十分な2人。吉田姉妹が今後どのような成長を遂げ、憧れの先輩と同じ舞台に立ち、多くの松戸市民に感動を与えてくれるか、夢は膨らむばかりです。

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