「2つ、お願いします」
更新日:2020年10月6日
松戸市教育長 伊藤純一
いつもの年なら、初夏の兆しが見えてくる爽やかな時節のはずですが、風景とは異なり緊張感が続く毎日です。
緊急事態宣言の延長が決まり、残念ながら、5月31日までの自粛が続きそうです。学校では、新感染症対策による休校措置が続くことになりました。児童生徒の皆さん、ご家族の皆さん、引き続きのご協力をお願いします。
しかしながら、前の二回の休校とは違った状況下ですから、その状況を冷静に把握して毎日の自律ある行動をお願いします。事態の改善はもう少しという状況下で、松戸市教育委員会から2点のお願いがあります。
まず、一つ目は家庭学習についてのお願いです。
家庭学習を予習学習中心へと変えていきますので、子どもたちと保護者の皆さんのご理解とご協力をお願いします。
現在の新型コロナウイルス感染症対策はかなりの長期的なものになると覚悟しています。感染予防を考えると本年度の残りの日々にいつもの年と同じ授業時数を確保することは難しくなりそうです。
そこで、学校で実施する授業は、今までのように「教える」形からある程度の予習があった上で理解を「深める」あるいは「補う」形の授業の割合を多くすることにします。
児童生徒の皆さんは、教科書、配信教材、プリント教材などを使って各教科を予習していただくことになります。もちろん、わからないところ、むずかしいところ、もっと知りたいところ、知識を広めたいところなど一人一人の予習の幅や深さがあります。そのことは素直に先生方に伝えてもらい、授業の内容に盛り込んで各教科を進めるという流れを増やしたいと考えています。
児童生徒の皆さんの主体性に大きな期待を寄せています。先生方と一緒に新しい取り組みに努力してください。
さて、二つ目です。
この文章を書いている5月6日現在、松戸市の新型コロナウイルス感染者数は111名です。クラスターを除くと日々0名あるいは1名程度の感染者数で推移していますが、早期の減少を祈るばかりです。
この感染症対策は災害対策と同じです。世界中が大きな災害に立ち向かっているのです。感染された方もそうでない方も全員被害者です。なのに、感染者をとがめるような行動をしたり、自分のことだけを考えて行動してしまったりと、災害対策なのに「3.11」の時とは社会が変わってしまったのかと思えるほどです。
新型コロナはヒトとヒトがつながる力を弱めようとしているかのように振る舞っています。二つ目の市民の皆さんへのお願いは、この状況を乗り越えるために是非、みんなで力を合わせ、この災難を乗り切るための心のつながりを持ちたいということです。「利他」ということばが示すように、自分のことと同時に周りの人のことをいつも考えながら、行動することを「みんなで」がんばっていきたいと思います。
各家庭での生活の疲れも心配です。懸念している「虐待」に関する情報や心配事などがありましたら、ぜひ、通報等のご協力をお願いします。ウイルスは私たちの生活を変えてきます。これからどうやってウイルスと渡り合うかが大事です。
この長期戦を支えていただいている医療関係者の皆さんや生活必需の仕事をしている皆様は本当に大変だと思います。有り難うございます。そのがんばりに報いるためにもぜひ、みんなでがんばって、やさしい松戸づくりへつないでいきたいと思います。
よろしくお願いします。
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