甦った幻の徳川の庭~旧徳川昭武庭園の復元工事が完了~
更新日:2018年5月31日
ついに約2年間の「旧徳川昭武庭園(戸定邸庭園)」の復元工事が完了!
これを記念して、平成30年5月30日(水曜)に戸定邸表座敷棟で、関係者の皆さんをお招きして式典が行われました!
式典に列席された皆さん
式典では、来賓の皆さんから「この庭園は松戸の宝です」「日本の方だけではなく、外国の方にもこの雰囲気を味わっていただければ」と祝辞が寄せられました。
旧徳川昭武庭園(戸定邸庭園)とは?
最後の将軍・徳川慶喜の弟で水戸藩第11代藩主であった徳川昭武が、江戸川を望める高台「戸定が丘」に建てた「戸定邸」の庭園。明治17年(1884年)から本格的な造園が行われ、6年後の明治23年(1890年)に完成しました。
戸定邸は平成18年(2006年)に国の重要文化財に指定されました。また、庭園は平成27年(2015年)に国の名勝に指定されました。
日本に現存する最も古い洋風庭園でもあるこの庭園は、戸定邸に接する「書院造(しょいんづくり)庭園」と、その南に広がる「東屋(あずまや)庭園」の2つの区画に分かれています。この両方について明治時代の写真や文書を調査し、徳川昭武が実際に暮らしていた頃の姿を目指して復元工事を行いました。
復元工事の内容
- コウヤマキやアオギリの木立の復元
- 明治時代にはなかった木や飛び石などを撤去。逆に、当時にはあった木や飛び石を復元。
- 庭園内の通路を復元。
- 書院造庭園の芝生面を10センチメートル切り下げ、当時の高さに。
- 東屋庭園の地形、木、東屋を復元。
今回の工事で植えた木が、明治時代にあったものと同じ姿になるまでには何十年もかかるんだ。
大切に育てていくから楽しみにしていてね!
復元された庭園の一部を紹介
書院造庭園
書院造庭園から見た戸定邸
書院造庭園の周囲の木々
工事のため休止していた、戸定邸から書院造庭園に下りることができるイベント「戸定の日」を再開するよ!
平成30年6月の開催予定日は、6月10日(日曜)・20日(水曜)・30日(土曜)。
普段は入れない庭園に立てるチャンス。ぜひ来てみてね。
(戸定邸の入館料が必要です。)
東屋庭園
書院造庭園の南に広がる東屋庭園
東屋
東屋庭園は、平成30年6月1日(金曜)から無料で一般公開されているよ!
空気が澄んでいれば東屋から富士山が見えるんだ。ぜひ景色を楽しんでみてね!
復元記念展「いま甦る明治の庭」を開催中
戸定歴史館では、平成30年7月1日(日曜)まで明治時代の実際の写真を展示しています。
和と洋の異なる文化を融合させ、独自の庭園を作り上げた徳川昭武の思いに迫ることができます。