2016年度(平成28年度)松戸市立病院 病院指標(DPC)
更新日:2020年9月25日
当院では全国統一病院指標(DPCデータから作成した全国統一の定義として作成された指標です)をもとに当院のデータを地域の皆様に情報公開を進めております。DPC(診断群分類別包括制度)とはDiagnosis Procedure Combinationの略です。医師が決定した主病名をもとに入院患者さんの一連の一連の医療行為を国で定めた1日当たりの定額点数から入院医療費を計算する制度です。
当院の病院指標を公開および解説を行うことで、地域医療支援病院としての当院の特徴および現在状況を共有し理解してい頂くことを目的としています。
今回公開する病院指標項目は下記の7項目です。各項目ごとに数値データを提示し、解説をさせて頂きます。
- 年齢階級別退院患者数
- 診療科別症例数トップ5 パス有無
- 初発の5大癌のUICC病期分類別ならびに再発患者数
- 成人支肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞のICD10別患者数
- 診療科別主要手術の術前・術後日数、症例数トップ5
- DIC 敗血症 真菌症 手術・処置等の合併症
集計条件
- 平成28年4月1日から平成29年3月31日までに当院を退院した患者
- 医科保険適用患者
※自動車賠償責任保険や労災保険、自費診療の患者を除く
※歯科保険のみの患者を除く(医科保険と歯科保険混合の患者は含む)
- 入院後24時間以内に死亡した患者、または、生後1週間以内に死亡した新生児は除く
参考リンク
医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)(外部リンク)
松戸市立病院の病院指標
平成28年度 国保松戸市立 病院指標
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞のICD10別患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
当院を退院した患者さんを10歳ごとに年齢階級別に集計しました。当院の入院患者の構成を把握することができます。
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 2810 | 527 | 278 | 339 | 582 | 711 | 1447 | 2305 | 1402 | 237 |
診療科別に症例数の多いDPCを上位より集計いたしました。項目はDPC14桁分類に対する症例数、平均在院日数、全国平均在院日数、転院率、平均年齢、患者用パスを掲載しました。なお、症例数10未満の項目については「患者数」には‐(ハイフン)を入力し、「平均在院日数(全国)」以外の項目も同様に‐(ハイフン)を記入しています。
*平均在院日数:在院日数を、症例数で割った平均値です。
*転院率:当院から他の病院に移動(転院)することになった患者さんの割合です。
*患者用パス:パスとはクリティカルパスの略称です。クリティカルパスとは検査や治療、看護など診療行為の手順を標準化して効率的で安全かつ満足度の高い医療を提供するための入院診療計画です。
傷病名や治療方針によりクリティカルパスは異なります。また、1つのDPC症例全てが掲載しているパスの対象となるわけではありません。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040081xx99x00x | 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 104 | 20.52 | 21.25 | 15.38 | 78.78 | |
180010x0xxx0xx | 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし | 64 | 22.19 | 19.24 | 4.69 | 73.16 | |
070560xx99x0xx | 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2なし | 52 | 26.15 | 17.77 | 5.77 | 62.88 | |
110310xx99xx0x | 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし | 44 | 11.48 | 12.43 | 6.82 | 75.50 | |
0400801499x002 | 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なしA-DROP スコア2 | 30 | 13.13 | 15.29 | 10.00 | 84.07 |
また内科は、本地域においてリウマチ膠原病疾患への高度専門医療を提供できる唯一の施設であるため周辺地域からの紹介患者も多く、重症症例も積極的に受け入れています。その結果、難治症例や重症感染症などの入院件数が多いことも影響し、在院日数は長期化する傾向にあります。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060340xx03x00x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし | 92 | 8.41 | 11.06 | 2.17 | 75.35 | |
060020xx04x0xx | 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし | 42 | 8.45 | 9.02 | 0.00 | 75.60 | |
060050xx97x0xx | 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし | 34 | 10.62 | 11.74 | 0.00 | 69.85 | |
060140xx97x00x | 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 34 | 11.18 | 10.93 | 0.00 | 68.68 | |
060010xx02x00x | 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 内視鏡的食道粘膜切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし | 20 | 9.60 | 9.91 | 0.00 | 74.90 |
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050050xx99100x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 116 | 2.92 | 3.06 | 0.86 | 69.53 | |
050130xx99000x | 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 97 | 19.43 | 17.95 | 5.15 | 78.02 | |
050070xx01x0xx | 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし | 75 | 4.28 | 5.51 | 1.33 | 62.61 | |
050050xx02000x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 58 | 5.43 | 4.71 | 0.00 | 70.91 | |
050210xx97000x | 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 34 | 8.68 | 11.38 | 0.00 | 74.85 |
心不全の患者さんの平均年齢は78歳であり、後期高齢者の患者さんが多くなっていることが分かります。
上記のように当科では循環器領域の各種疾患に対応可能です。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010230xx99x00x | てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 132 | 3.75 | 7.12 | 0.00 | 5.13 | |
110310xx99xx0x | 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし | 98 | 6.10 | 12.43 | 1.02 | 1.06 | |
040090xxxxxx0x | 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし | 96 | 5.33 | 6.02 | 0.00 | 0.51 | |
040100xxxxx00x | 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし | 93 | 4.57 | 6.42 | 0.00 | 3.40 | |
0400801199x00x | 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 70 | 5.11 | 5.79 | 1.43 | 3.44 |
当科には小児科常勤医が27名勤務しており、連日3名の当直医で、軽症から重症の小児患者さんの治療にあたっています。PICU6床(小児集中治療室)を備えており、県内・県外の最重症小児患者さんの救命に対応しています。また各疾患(神経・腎臓・循環器・呼吸・内分泌・アレルギー・血液)の専門医がそろっており、急性期疾患だけでなく、小児の慢性疾患にも対応しています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060335xx02000x | 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 41 | 7.56 | 7.61 | 0.00 | 65.56 | |
060035xx01000x | 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 29 | 15.21 | 15.92 | 3.45 | 70.31 | |
060210xx9910xx | ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし | 28 | 10.75 | 13.77 | 3.57 | 72.54 | |
060210xx99000x | ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 21 | 7.29 | 9.08 | 0.00 | 72.52 | |
060020xx02x0xx | 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし | 19 | 18.47 | 17.65 | 5.26 | 68.63 |
2016年度にDPCコード別で多数を占めたのは、胆嚢炎や胆嚢疾患(腹腔鏡下胆嚢摘出術)、結腸がん(結腸悪性腫瘍手術)、胃がん(胃切除)、腸閉塞でした。DPC対象外ですが、患者数が最も多かったのは鼠径ヘルニア(鼠径ヘルニア手術)でした。
「胆嚢摘出術」は原則として全例腹腔鏡で行っています。急性胆嚢炎で発症した場合、術前にドレナージをおいて待機的に手術を行うと炎症後の瘢痕により手術時間の延長や開腹移行となる例がありますが、発症後早期の浮腫期に手術を行うと、通常の胆嚢摘出と変わらない経過で治療が出来るため、近年は炎症例に対して早期に手術を行うように心がけており、内科や近隣の開業医へ依頼して急性期でも早めに外科へ紹介して頂くよう努めています。待機的手術の場合は、前日入院、術後3日目退院の4泊5日のパスによる治療を行っています。
「結腸悪性腫瘍手術」は、他臓器浸潤例、巨大腫瘍などの高度進行例を除いては、積極的に腹腔鏡で手術を行っています。2日前入院、術後7日目退院の10日のパスによる治療を行っています。
「胃悪性腫瘍手術」は、早期例では全例腹腔鏡下手術を行っています。進行例に対しては、ガイドライン上は腹腔鏡下手術が推奨されていませんが、学会レベルでは腹腔鏡下手術の有益性が報告されており、当院でも高度進行例を除いては患者さんにご説明してご希望があれば行うように心がけています。前日入院、術後7日目退院の9日のパスによる治療を行っています。
「鼠径ヘルニア手術」は原則として腹腔鏡で行っています。前日入院、術後2日目退院の3泊4日のパスを導入しています。
がん診療拠点病院として、上記以外にもがんに対する手術治療を行っています。手術が困難とされる肝胆膵悪性腫瘍に対しても積極的に手術を行っています。この領域の悪性腫瘍は消化管悪性腫瘍と比較すると予後が不良であるため、周術期に化学療法や放射線照射を駆使して成績の向上に努めています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
07040xxx01xxxx | 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 | 177 | 15.99 | 24.42 | 7.34 | 66.33 | |
070230xx01xxxx | 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 | 92 | 23.58 | 26.26 | 4.35 | 73.85 | |
160800xx01xxxx | 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 | 55 | 36.13 | 27.63 | 76.36 | 77.64 | |
160690xx99xx0x | 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし | 43 | 24.74 | 20.57 | 58.14 | 73.00 | |
140510xx97xxxx | 股関節先天性疾患、大腿骨先天性疾患 その他の手術あり | 39 | 6.15 | 22.46 | 0.00 | 4.87 |
小児整形は先天性股関節脱臼・内反足などの小児疾患を小児科・新生児科と連携して、診断・治療にあたっています。
3次救急の高度・多発外傷の治療に際しては、救急部と連携して、創外固定なども利用して、迅速な対応をしており、最新の治療器具を用いて、早期社会復帰に役立てるよう心掛けています。各種スポーツ障害に対しては肩・膝関節の関節鏡視下手術を中心に早期スポーツ復帰の支援をしています。
関節リウマチに対しては、リウマチ膠原病センターと協力し、必要に応じて手術的治療を併用して、リウマチ膠原病に伴う関節障害の治療にあたっております。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080007xx010xxx | 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし | 15 | 2.80 | 4.28 | 0.00 | 45.80 | |
020230xx97x0xx | 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし | 14 | 2.36 | 3.44 | 0.00 | 69.36 | |
070010xx970xxx | 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1なし | - | - | 5.11 | - | - | |
140210xx01xxxx | 先天性耳瘻孔、副耳 先天性耳瘻管摘出術 | - | - | 3.94 | - | - | |
160200xx0100xx | 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 下顎骨折観血的手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし | - | - | 14.27 | - | - |
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010230xx99x00x | てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 20 | 9.75 | 7.12 | 10.00 | 64.55 | |
160100xx97x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 14 | 11.36 | 9.87 | 7.14 | 77.29 | |
160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 14 | 3.36 | 7.52 | 7.14 | 40.29 | |
010030xx9900xx | 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし | 13 | 2.00 | 6.87 | 0.00 | 64.92 | |
010050xx02x00x | 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 副傷病なし | 12 | 14.83 | 11.83 | 16.67 | 77.50 |
当院は東葛地区の3次救急医療を担っているため、転倒や交通事故で受傷された患者さんが多数搬送され、手術例・非手術例ともに多い状況です。救急科と協力して治療に当たっています。軽症頭部外傷が原因であることが多い慢性硬膜下血腫の治療例が多いことも特徴です。てんかん発作を起こされた患者さんの治療のための入院も指標に挙げられます。脳血管障害や頭部外傷、脳腫瘍等が原因で痙攣発作を起こすことが多く、内科的治療(抗けいれん剤内服)を行っています。予防的治療として未破裂脳動脈瘤の根治治療も施行しており、術前検査の結果で開頭術(ネッククリッピング術)および血管内治療(脳動脈瘤コイル塞栓術)を選択しています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
140080xx99x0xx | 脳、脊髄の先天異常 手術なし 手術・処置等2なし | 50 | 2.00 | 3.97 | 0.00 | 0.74 | |
140080xx97x0xx | 脳、脊髄の先天異常 手術あり 手術・処置等2なし | 25 | 12.40 | 14.79 | 0.00 | 2.64 | |
160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 18 | 4.33 | 7.52 | 5.56 | 5.89 | |
140070xx01xxxx | 頭蓋、顔面骨の先天異常 頭蓋骨形成手術 頭蓋骨のみのもの等 | - | - | 22.03 | - | - | |
010010xx01x00x | 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2なし 副傷病なし | - | - | 22.47 | - | - |
潜在性二分脊椎に分類される多くの疾患は、まずMRI,CTといった検査を行った上で、治療方針を決定します。そのため、2日間の検査入院を行い、外科介入が必要と判断された症例に対し、改めて入院し手術を行います。
また、頭蓋縫合早期癒合症などの頭蓋顔面奇形も積極的に診断、治療を行っています。頭部・脊髄外傷に対しては、軽症から重症までを受け入れています。
小児脳腫瘍は専門的な知識や技術が必要な疾患ですが、我々は千葉県内最後の砦として診断・治療に取り組んでいます。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040200xx99x00x | 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 34 | 10.82 | 9.14 | 0.00 | 41.88 | |
040040xx97x0xx | 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし | 28 | 17.86 | 12.73 | 0.00 | 70.04 | |
040200xx01x00x | 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし | 19 | 8.79 | 10.09 | 0.00 | 26.89 | |
040040xx99040x | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし | - | - | 12.35 | - | - | |
040150xx97x00x | 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | - | - | 31.34 | - | - |
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050050xx01110x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等11,2あり 手術・処置等21あり 副傷病なし | - | - | 27.92 | - | - | |
050080xx0111xx | 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等11あり 手術・処置等21あり | - | - | 38.92 | - | - | |
050050xx0101xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり | - | - | 23.36 | - | - | |
050163xx01x10x | 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等 手術・処置等21あり 副傷病なし | - | - | 29.69 | - | - | |
050170xx03000x | 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | - | - | 5.85 | - | - |
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
14029xxx01x0xx | 動脈管開存症、心房中隔欠損症 弁形成術等 手術・処置等2なし | - | - | 15.13 | - | - | |
14031xx002x0xx | 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) ファロー四徴症手術等 手術・処置等2なし | - | - | 25.84 | - | - | |
14031xx003x0xx | 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) 心室中隔欠損閉鎖術 単独のもの等 手術・処置等2なし | - | - | 14.56 | - | - | |
050080xx01010x | 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし | - | - | 24.7 | - | - | |
14031xx19900xx | 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし | - | - | 8.95 | - | - |
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
140590xx97xxxx | 停留精巣 手術あり | 43 | 3.00 | 3.29 | 0.00 | 2.60 | |
060170xx02xxxx | 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 | 14 | 3.00 | 8.57 | 0.00 | 3.00 | |
060150xx03xxxx | 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 | 11 | 5.45 | 5.6 | 0.00 | 10.73 | |
11013xxx03xxxx | 下部尿路疾患 尿管膀胱吻合術等 | 10 | 9.50 | 9.48 | 0.00 | 3.30 | |
140410xx97xxxx | 先天性肥厚性幽門狭窄症 手術あり | - | - | 8.01 | - | - |
「停留精巣」は入院全体(2016年度は308人)のうち約14%を占めています。2泊3日(術前1日、術後1日)のクリティカルパスを導入し、2016年度はパスの逸脱はありませんでした。
「腹壁のヘルニア」ですが、臍ヘルニア(臍突出症)に対する臍ヘルニア手術(臍形成術)の患者さんです。こちらも2泊3日(術前1日、術後1日)のクリティカルパスを導入し、2016年度はパスの逸脱はありませんでした。
その次に多いのは「虫垂炎」の虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)が次に多くクリティカルパスでは手術後4日(入院当日手術か翌日手術かによりトータル5日あるいは6日)を設定していますが、実際の平均在院日数は短めになっています。穿孔性虫垂炎で虫垂周囲膿瘍、腹腔内膿瘍合併例では少し入院がのびます。
続いて膀胱尿管逆流(ここでは膀胱尿管新吻合)、肥厚性幽門狭窄症が続いていますが年度によってこれらの件数は上下します。
入院全体の中ではDPC対象外の鼠径ヘルニアの患者さんが最も多く、入院患者の40%を占めています。また、全身麻酔下の上部・下部消化管内視鏡検査や膀胱鏡検査などの検査入院もあります。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
120060xx01xxxx | 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 | 83 | 8.06 | 10.05 | 0.00 | 44.31 | |
120070xx02xxxx | 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 | 45 | 4.93 | 6.42 | 0.00 | 42.91 | |
120090xx97xxxx | 生殖器脱出症 手術あり | 32 | 8.28 | 9.44 | 0.00 | 73.44 | |
12002xxx01x0xx | 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし | 31 | 11.23 | 13.29 | 0.00 | 56.42 | |
120140xxxxxxxx | 流産 | 25 | 2.16 | 2.43 | 0.00 | 34.76 |
なかでも、子宮筋腫などの良性疾患を多数取り扱っています。
また、近年の高齢化に伴い増加傾向にある骨盤臓器脱に対しても、外来で保存的治療を行うだけでなく、腟式子宮脱手術も行っています。ただしメッシュ手術や腹腔鏡下手術には対応していません。
良性卵巣腫瘍に対してはできるだけ腹腔鏡下手術で行い、患者様の術後生活の質の向上に努めています。
悪性腫瘍の手術にも対応していますが、化学療法併用放射線治療や、腔内照射には対応できません。化学療法は外来通院で行っています。
当院は総合病院であるため、合併症妊娠も取り扱っており、流産手術も合併症を持つ方が少なくありません。安全を期すため麻酔科管理で手術は行い、1泊2日入院となります。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
020240xx97xxx0 | 硝子体疾患 手術あり片眼 | - | - | 7.01 | - | - | |
020110xx99xxxx | 白内障、水晶体の疾患 手術なし | - | - | 2.61 | - | - | |
020200xx9710xx | 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし | - | - | 7.72 | - | - | |
020290xx99xxxx | 涙器の疾患 手術なし | - | - | 7.36 | - | - | |
020210xx97x0xx | 網膜血管閉塞症 その他の手術あり 手術・処置等2なし | - | - | 8.02 | - | - |
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
030230xxxxxxxx | 扁桃、アデノイドの慢性疾患 | 37 | 5.86 | 8.12 | 0.00 | 11.11 | |
030240xx99xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし | 36 | 5.72 | 5.50 | 2.78 | 39.42 | |
030428xxxxxxxx | 突発性難聴 | 36 | 8.08 | 9.37 | 0.00 | 56.72 | |
030240xx97xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 その他の手術あり | 26 | 6.00 | 8.77 | 0.00 | 25.81 | |
030350xxxxxxxx | 慢性副鼻腔炎 | 26 | 5.38 | 7.47 | 0.00 | 57.88 |
その他、扁桃肥大、突発性難聴、睡眠時無呼吸、中耳炎、めまいにも対応しております。ハント症候群などの顔面神経麻痺の入院もあります。
合併症のある方も他科と連携し治療を行っています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010060x2990400 | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 3、4又は5 | 27 | 22.59 | 20.18 | 44.44 | 71.81 | |
010230xx99x00x | てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 26 | 6.65 | 7.12 | 7.69 | 53.42 | |
010060x2990401 | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 | 24 | 14.29 | 16.54 | 20.83 | 69.33 | |
010155xxxxx00x | 運動ニューロン疾患等 手術・処置等2なし 副傷病なし | 17 | 18.88 | 14.14 | 17.65 | 70.00 | |
010090xxxxx00x | 多発性硬化症 手術・処置等2なし 副傷病なし | 14 | 15.36 | 13.92 | 7.14 | 50.64 | <50.64
その他にも、多発性硬化症を中心とした炎症性中枢疾患、ALSなどの運動ニューロン疾患、炎症性末梢神経疾患、パーキンソン病/症候群など、脳梗塞のみならず各種神経疾患も広く診療しています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080007xx010xxx | 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし | 11 | 7.09 | 4.28 | 0.00 | 62.18 | |
080011xx99xxxx | 急性膿皮症 手術なし | - | - | 11.97 | - | - | |
080110xxxxx0xx | 水疱症 手術・処置等2なし | - | - | 30.11 | - | - | |
080020xxxxxxxx | 帯状疱疹 | - | - | 8.96 | - | - | |
080100xxxx0xxx | 薬疹、中毒疹 手術・処置等1なし | - | - | 11.28 | - | - |
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110070xx0200xx | 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし | 44 | 11.11 | 7.44 | 2.27 | 74.32 | |
110080xx99030x | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 副傷病なし | 11 | 48.36 | 15.07 | 27.27 | 74.09 | |
110310xx99xx0x | 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし | 11 | 14.18 | 12.43 | 9.09 | 82.55 | |
110080xx99000x | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 10 | 13.00 | 10.89 | 20.00 | 79.20 | |
110060xx99x20x | 腎盂・尿管の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 副傷病なし | - | - | 11.71 | - | - |
DPC別にみますと、膀胱癌の経尿道的手術が50例ほどで最も多くなっています。前立腺癌は化学療法を行った症例と、手術・化学療法・放射線療法のいずれも行っていない症例がそれぞれ10例ほどです。腎癌と腎盂尿管癌の開腹手術も10例ほどとなっており、他は数例ずつとなっています。
DPC対象外のためこの集計には含まれていませんが、前立腺生検は80例ほど行っています。
前立腺肥大症の手術は積極的に行っていないため数例に留まります。腹腔鏡手術、腎尿管結石の砕石術、膀胱全摘術は行っていません。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040040xx9910xx | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし | 138 | 2.63 | 3.68 | 1.45 | 69.19 | |
040040xx99000x | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 33 | 17.88 | 14.83 | 18.18 | 75.18 | |
040040xx99040x | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし | 22 | 15.55 | 12.35 | 0.00 | 70.41 | |
040110xxxxx0xx | 間質性肺炎 手術・処置等2なし | 21 | 22.86 | 19.92 | 14.29 | 70.05 | |
040040xx9906xx | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等26あり | 14 | 17.71 | 19.34 | 0.00 | 71.14 |
第1位のDPCは肺がんの診断目的の入院です。呼吸器内科では肺がんの診断のために気管支鏡検査を行っており、超音波気管支鏡や3D画像を用いたナビゲーションシステムなど最新の機器を使用することで正診率向上に努めています。
呼吸器外科では主に手術可能な方に対応し、負担が軽い胸腔鏡による手術を行っています。呼吸器内 科では主に手術困難な方に対応し、抗がん剤治療、放射線治療、抗がん剤治療と放射線治療を組み合わせた治療を行っています。近年では従来の抗がん剤治療以 外に分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれる新しい薬が開発され、当科でも使用可能となっています。
肺がん以外にも、肺炎、間質性肺炎、気胸などにも対応しています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
161070xxxxx00x | 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病なし | 59 | 3.81 | 3.64 | 8.47 | 39.27 | |
160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 21 | 2.76 | 7.52 | 0.00 | 28.71 | |
160100xx97x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 16 | 9.50 | 9.87 | 0.00 | 56.81 | |
160870xx99x00x | 頸椎頸髄損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 12 | 9.50 | 13.62 | 0.00 | 52.17 | |
010230xx99x00x | てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 10 | 3.50 | 7.12 | 0.00 | 55.30 |
重症薬物中毒は三次救急施設以外では対応困難な疾患であり、必然的に当院に多数搬送されてきます。重症の場合は集中治療室などで人工呼吸や透析治療を行います。
②頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし)
手術の必要のない頭部外傷(頭蓋・頭蓋内損傷)は当科で治療を行っています。症状が悪化し手術が必要になった場合は速やかに脳神経外科が対応します。
③頭蓋・頭蓋内損傷(その他手術あり)
多発外傷で頭部や体幹部、四肢に損傷を負った患者さんも多数治療しています。
④頚椎頚髄損傷(手術なし)
手術の必要のない頚椎頚髄損傷は当科で治療を行っています。二次的損傷を防ぎながら、リハビ リテーションを目的に早期転院が多くなっています。
⑤てんかん(手術なし)
多数の意識障害の患者さんを受け入れる中で、緊急で処置を要しないてんかんの患者さんの入院治療も当科が担当しています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
130030xx99x40x | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし | 35 | 11.00 | 16.83 | 0.00 | 66.66 | |
130060xx97x40x | 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等24あり 副傷病なし | 23 | 10.35 | 21.92 | 0.00 | 76.91 | |
130060xx97x00x | 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 19 | 12.26 | 15.76 | 5.26 | 76.95 | |
130030xx99x30x | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等23あり 副傷病なし | 16 | 12.75 | 17.63 | 0.00 | 70.75 | |
130010xx97x2xx | 急性白血病 手術あり 手術・処置等22あり | 10 | 68.10 | 41.96 | 0.00 | 56.50 |
悪性リンパ腫・多発性骨髄腫に対する化学療法ならびにハイリスク骨髄異形成症候群に対するビダーザ療法は、主に通院治療を行っています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
03001xxx99x4xx | 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり | - | - | 14.13 | - | - | |
12002xxx99x40x | 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし | - | - | 5.12 | - | - | |
060010xx99x40x | 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし | - | - | 9.82 | - | - | |
06007xxx99000x | 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | - | - | 10.41 | - | - | |
060030xx99x3xx | 小腸の悪性腫瘍、腹膜の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等23あり | - | - | 10.41 | - | - |
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
140010x199x00x | 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 109 | 12.27 | 6.18 | 0.00 | 0.00 | |
140010x299x0xx | 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし | 67 | 15.88 | 11.55 | 0.00 | 0.00 | |
140010x199x1xx | 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等21あり | 37 | 23.24 | 12.00 | 0.00 | 0.00 | |
140010x299x2xx | 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等22あり | 23 | 44.83 | 27.33 | 0.00 | 0.00 | |
140010x299x1xx | 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等21あり | 16 | 30.19 | 23.53 | 0.00 | 0.00 |
手術症例は14例ありました。新生児専用救急車による新生児搬送も25件ありました。
5大癌と呼ばれる、日本で罹患率の高い5つの癌、すなわち、胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝臓癌の病期(ステージ)分類別の症例数を集計したものです。患者数は延べ患者数を表しています。例えば一連の治療期間に入退院を繰り返すなどを行った場合、同一患者に入退院を繰り返した数をかけた延べ患者数です。なお、症例数10未満の項目については「患者数」には‐(ハイフン)を入力しています。
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 61 | 11 | - | 45 | - | 18 | 1 | 7 |
大腸癌 | 20 | 21 | 36 | 33 | 10 | 26 | 1 | 7 |
乳癌 | 13 | - | - | - | - | 17 | 1 | 7 |
肺癌 | 23 | - | 30 | 58 | - | 79 | 1 | 7 |
肝癌 | - | - | - | 10 | - | 61 | 1 | 7 |
胃がん、大腸がん、肝がんは外科・消化器内科・化学療法内科、乳がんは外科と化学療法内科、肺癌は呼吸器内科・呼吸器外科・化学療法内科が治療を担当しています。経験豊富なスタッフが相互に密な連携を取り、集学的治療を行っています。
手術は外科、呼吸器外科が診療ガイドラインに則り、腹腔鏡・胸腔鏡を用いたものも含め標準的治療を行っています。消化器内科では肝がんに対する動脈塞栓療 法やラジオ波焼灼術、早期胃がんや大腸がんの内視鏡的切除に取り組んでいます。化学療法、放射線療法も専門的なスタッフが常駐しており、適切な最新の治療を行うことが可能です。
再発がんの治療にも積極的に取り組んでおり、つらい症状のある時は緩和ケアチームの協力も仰いでいます。総合病院の強みを生かし、糖尿病、高血圧症などの生活習慣病を合併している方にも内科系診療科の診療と並行しながら治療を行うことができます。
成人の肺炎の患者さんについて重症度 成人の肺炎の患者さんについて重症度別に集計しました。市中肺炎とは普段の生活の中で罹患した肺炎のことです。重症度については日本呼吸器学会による重症度分類システム、A-DROPスコアを用いています。肺炎は罹患率が高く、またそれによる死亡率も高い重要な疾患です(現在、悪性新生物、心疾患についで国民死亡原因の3位)。高齢化に伴い増加傾向となっています。なお、症例数10未満の項目については‐(ハイフン)を記入しています。
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | - | - | - |
中等症 | 109 | 12.95 | 69.87 |
重症 | 44 | 26.89 | 79.09 |
超重症 | 20 | 23.30 | 81.00 |
不明 | - | - | - |
脳梗塞の病型別の患者数、平均在院日数、平均年齢を、転院率を示しました。「転院」については、転院先は「他の病院・診療所への転院」とし、転院患者数/全退院患者数を転院率としました。なお、症例数10未満(0以外)の項目については‐(ハイフン)を記入しています。
ICD10 | 傷病名 | 発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|---|---|
G45$ | 一過性脳虚血発作及び関連症候群 | 3日以内 | 10 | 7.00 | 76.20 | 10.00 |
その他 | - | - | - | - | ||
G46$ | 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 | 3日以内 | - | - | - | - |
その他 | - | - | - | - | ||
I63$ | 脳梗塞 | 3日以内 | 128 | 25.45 | 72.74 | 36.11 |
その他 | 16 | 21.31 | 67.81 | 4.86 | ||
I65$ | 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの | 3日以内 | - | - | - | - |
その他 | - | - | - | - | ||
I66$ | 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの | 3日以内 | - | - | - | - |
その他 | - | - | - | - | ||
I675 | もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> | 3日以内 | - | - | - | - |
その他 | - | - | - | - | ||
I679 | 脳血管疾患,詳細不明 | 3日以内 | - | - | - | - |
その他 | - | - | - | - |
また、発症3日以降の脳梗塞での入院は16名であり脳梗塞の患者さんの90%弱が急性期での入院となっています。
その他、高齢化を反映してか脳梗塞に罹患された方の平均年齢は70歳を超えておりました。脳梗塞で入院された方の40%弱がリハビリ転院もしくは療養病院への転院をされています。平均在院日数は約25日となっていますが、今年度はより重症の方の入院が多くなったため平均在院日数が少し伸びております。
入院される方の数は少ないのですが、一過性脳虚血発作(TIA)で入院される方は10名程おられ、後遺症を残していないため平均在院日数7日と短期での入院で治療や検査などを行っています。
診療科別に手術件数の多い順に3術式について、患者数、術前日数、術後日数、転院率、平均年齢、および患者用パスを示しました。なお、症例数10未満の項目については「患者数」には‐(ハイフン)を入力し、それ以外の項目にも同様に‐(ハイフン)を記入しています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K664 | 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) | 10 | 27.40 | 18.40 | 20.00 | 79.30 | |
K0842 | 四肢切断術(上腕,前腕,手,大腿,下腿,足) | - | - | - | - | - | |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | - | - | - | - | - | |
K386 | 気管切開術 | - | - | - | - | - | |
K6261 | リンパ節摘出術(長径3cm未満) | - | - | - | - | - |
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | 288 | 0.11 | 1.16 | 0.00 | 69.65 | |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 72 | 1.53 | 8.81 | 6.94 | 74.03 | |
K6532 | 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) | 42 | 1.05 | 6.43 | 0.00 | 75.83 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 41 | 1.78 | 9.51 | 0.00 | 70.07 | |
K6152 | 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) | 34 | 1.09 | 10.24 | 0.00 | 69.41 |
次に多い手術は胆道ステント留置術で、内視鏡を用いて胆管に胆汁排泄用の管などを留置して胆汁の流れを良くする手術になります。胆石や膵がん・胆管がんなどで、胆管が閉塞して黄疸となる症例や胆石の除去前に行われることが多い手術ですが、昨年と比べ入院期間が短縮しております。
3番目は、早期胃癌に対する内視鏡的手術です。粘膜下層剥離術という術式が主な治療法で、平均在院日数は8.5日で他院と比較しても遜色ない成績と思われます。
4番目は、吐血など消化管出血に対する治療があげられます。平均在院日数が12.3日とやや長めになっています。
5番目は、肝細胞癌に対する血管塞栓術があげられます。10日間パスで運用しておりますが、平均在院日数が12.3日とやや長くなっております。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5951 | 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) | 49 | 1.55 | 2.29 | 0.00 | 66.82 | |
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) | 41 | 3.00 | 4.34 | 2.44 | 70.63 | |
K5952 | 経皮的カテーテル心筋焼灼術(その他) | 29 | 1.93 | 2.97 | 3.45 | 56.45 | |
K5492 | 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) | 25 | 0.28 | 10.04 | 0.00 | 72.28 | |
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極) | 20 | 3.45 | 8.60 | 5.00 | 75.55 |
また、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)に対する経皮的冠動脈ステント留置術も多くなっています。冠動脈ステント留置術の場合の入院期間は2日から4日程度となっています。当科では狭心症、急性心筋梗塞に対するカテーテル治療を24時間365日いつでもできる状態となっています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7151 | 腸重積症整復術(非観血的なもの) | 21 | 0.14 | 1.05 | 0.00 | 1.29 | |
K563 | 肺動脈絞扼術 | - | - | - | - | - | |
K566 | 体動脈肺動脈短絡手術(ブラロック手術、ウォーターストン手術) | - | - | - | - | - | |
K5671 | 大動脈縮窄(離断)症手術(単独) | - | - | - | - | - | |
K653-2 | 食道・胃内異物除去摘出術(マグネットカテーテルによるもの) | - | - | - | - | - |
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 82 | 1.59 | 2.55 | 1.22 | 69.38 | |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 62 | 2.82 | 5.60 | 3.23 | 65.08 | |
K719-3 | 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 | 38 | 5.00 | 13.39 | 2.63 | 70.53 | |
K635 | 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 | 28 | 2.00 | 4.46 | 0.00 | 68.54 | |
K655-22 | 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) | 18 | 2.83 | 14.44 | 5.56 | 68.67 |
「腹腔鏡下胆嚢摘出術」は胆嚢摘出の標準術式ですが、対象疾患は胆嚢結石症などのあまり炎症を伴わないもの、胆嚢炎などの炎症を伴うもの、胆嚢がん等の悪性疾患など多岐にわたります。急性胆嚢炎に対しては保存的治療を介さず積極的に早期手術を行うように心がけ、治療期間の短縮、早期社会復帰に寄与しています。胆嚢がんは進行例では拡大手術を行っても再発する場合が多く予後不良の疾患ですが、早期例では胆嚢摘出によって治癒が期待されます。胆嚢ポリープに代表される胆嚢内隆起性病変に対しては、悪性の可能性が示唆されても、開腹せず腹腔鏡下全層胆嚢摘出にて根治性の高い治療を行っています。この領域においても日本内視鏡外科学会の技術認定を取得しております。
「結腸悪性腫瘍手術」は他臓器浸潤例、巨大腫瘍などの高度進行例を除いては、積極的に腹腔鏡で手術を行っており、腹腔鏡での実施例が開腹を上回っており、良好な成績を収めています。
がん診療拠点病院として、上記以外のがんに対する手術治療も積極的に行っています。
「胃悪性腫瘍手術」は、早期例では全例腹腔鏡下手術を行っています。進行例に対しては、ガイドライン上は腹腔鏡下手術が推奨されていませんが、学会レベルでは腹腔鏡下手術の有益性が報告されており、当院でも高度進行例を除いては患者さんにご説明してご希望があれば行うように心がけています。
肝胆膵悪性疾患に対しては、血管合併切除を要する場合でも積極的に手術を行い、周術期に化学療法や放射線照射を駆使して成績の向上に努めています。
癌性腹膜炎の腹水貯留例に対しては、症状緩和のための腹水濾過濃縮再静注法を積極的に行っております。
急性疾患では虫垂炎はもちろん上部消化管穿孔や内ヘルニアによる腸閉塞などにも積極的に腹腔鏡下手術を行っています。汚染を伴う手術でも腹腔鏡で行うとほとんど創感染を来さないので患者さんにご満足頂いています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0821 | 人工関節置換術(肩,股,膝) | 284 | 1.30 | 16.81 | 6.69 | 68.95 | |
K0461 | 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) | 41 | 6.39 | 26.88 | 58.54 | 60.44 | |
K1422 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定) | 35 | 6.63 | 23.43 | 37.14 | 73.03 | |
K0811 | 人工骨頭挿入術(肩,股) | 32 | 7.25 | 24.00 | 68.75 | 78.91 | |
K1425 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) | 30 | 4.17 | 16.20 | 43.33 | 69.33 |
小児整形は先天性股関節脱臼・内反足などの小児疾患を小児科・新生児科と連携して、診断・治療にあたっています。
3次救急の高度・多発外傷の治療に際しては、救急部と連携し、創外固定なども利用して迅速な対応をしており、最新の治療器具を用いて早期社会復帰に役立てるよう心掛けています。各種スポーツ障害に対しては、肩・膝関節の関節鏡視下手術を中心に早期スポーツ復帰の支援をしています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K2191 | 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) | 13 | 0.08 | 1.38 | 0.00 | 62.08 | |
K0052 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) | - | - | - | - | - | |
K0063 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) | - | - | - | - | - | |
K287 | 先天性耳瘻管摘出術 | - | - | - | - | - | |
K0481 | 骨内異物(挿入物を含む)除去術(頭蓋,顔面(複数切開を要するもの)) | - | - | - | - | - |
また、当院の特長として新生児・小児医療が充実していることから、先天性疾患の患者数が多くなっており、副耳、多指症・合指症、先天性耳瘻管などの比較的発生頻度の高い疾患に対する手術が目立つ結果となっています。
皮膚・皮下腫瘍摘出手術は粉瘤、石灰化上皮腫、ほくろなどの一般的な良性腫瘍の手術がその大半を占めています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K164-2 | 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 25 | 2.36 | 12.80 | 20.00 | 78.44 | |
K1771 | 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) | 12 | 5.25 | 61.42 | 66.67 | 67.58 | |
K1643 | 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) | 11 | 0.91 | 89.73 | 81.82 | 58.73 | |
K1781 | 脳血管内手術(1箇所) | 10 | 1.20 | 23.80 | 20.00 | 64.40 | |
K1692 | 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) | - | - | - | - | - |
くも膜下出血や未破裂脳動脈瘤に対する開頭術(頚部クリッピング)や血管内手術(脳動脈瘤内コイル塞栓)も多く行われます。ともに脳動脈瘤内への血流を遮断することにより、くも膜下出血を防止または予防する治療ですが、脳動脈瘤の状態と年齢、全身状態など総合的に検討し、適切な治療を選択、施行しています。
脳内出血に対しては通常安静や血圧管理などの保存的治療が施行されることが多いですが、出血が大きく生命に危険が及ぶ可能性が高かったり、脳表面に出血が存在し比較的安全に治療が行える場合には開頭血腫除去術を施行します。
脳腫瘍に対する腫瘍摘出術も施行しています。後遺症を極力軽減させるためにナビゲーションシステムなどを用いて手術 (開頭術、生検術) を行い、病理検査の結果を踏まえて術後の治療方針を決定します。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K1381 | 脊椎披裂手術(神経処置を伴う) | 18 | 2.44 | 8.11 | 0.00 | 2.33 | |
K1801 | 頭蓋骨形成手術(頭蓋骨のみ) | - | - | - | - | - | |
K1692 | 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) | - | - | - | - | - | |
K147 | 穿頭術(トレパナチオン) | - | - | - | - | - | |
K1491 | 減圧開頭術(キアリ奇形、脊髄空洞症) | - | - | - | - | - |
脊髄脂肪腫などによる脊髄係留症候群に対しては、手術顕微鏡、術中神経モニタリング・マッピングを使用し、合併症出現率を最小限に抑えるとともに将来的な症状出現のリスクを軽減させる手術を行っています。
頭蓋縫合早期癒合症に対しては、骨延長器を使用した頭蓋形成術を積極的に取り入れ、頭蓋の整容面、脳の発達面の2面を重視した手術を行っています。
小児脳腫瘍は専門的な知識や技術が必要な疾患ですが、我々は千葉県内最後の砦として診断・治療に取り組んでいます。手術では、ニューロナビゲーションシステム、蛍光顕微鏡診断、術中誘発電位モニタリング・マッピングなどの最新のモダリティーを駆使し、神経合併症が少なくかつ最大限の腫瘍摘出ができるよう工夫を重ねています。
キアリ奇形などの頭蓋頚椎移行部病変に対しても積極的な外科介入を行い、良好な結果を得ています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5131 | 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) | 21 | 5.38 | 3.29 | 0.00 | 29.48 | |
K514-23 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) | 17 | 3.94 | 11.82 | 0.00 | 68.12 | |
K514-21 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) | - | - | - | - | - | |
K514-22 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) | - | - | - | - | - | |
K5132 | 胸腔鏡下肺切除術(その他) | - | - | - | - | - |
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
K5522 | 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) | - | - | - | - | - | ||
K5551 | 弁置換術(1弁) | - | - | - | - | - | ||
K6171 | 下肢静脈瘤手術(抜去切除術) | - | - | - | - | - | ||
K552-22 | 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) | - | - | - | - | - | ||
K5601ニ | 大動脈瘤切除術(上行大動脈)(その他のもの) | - | - | - | - | - | <- |
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5741 | 心房中隔欠損閉鎖術(単独) | - | - | - | - | - | |
K5761 | 心室中隔欠損閉鎖術(単独) | - | - | - | - | - | |
K5541 | 弁形成術(1弁) | - | - | - | - | - | |
K5702 | 肺動脈狭窄症手術,純型肺動脈弁閉鎖症手術(肺動脈弁切開術(右室流出路形成又は肺動脈形成を伴うもの)) | - | - | - | - | - | |
K5801 | ファロー四徴症手術(右室流出路形成術を伴う) | - | - | - | - | - |
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K6335 | 鼠径ヘルニア手術 | 120 | 1.00 | 1.00 | 0.00 | 3.89 | |
K836 | 停留精巣固定術 | 45 | 0.96 | 1.04 | 0.00 | 2.89 | |
K6333 | 臍ヘルニア手術 | 13 | 1.00 | 1.00 | 0.00 | 2.77 | |
K809-2 | 膀胱尿管逆流手術 | 12 | 1.00 | 8.75 | 0.00 | 3.92 | |
K718-21 | 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) | 11 | 1.09 | 3.36 | 0.00 | 10.73 |
当科では泌尿器系疾患の割合も比較的高く、上記の一般的な膀胱尿管逆流手術の他に逆流防止剤(Deflux)の注入による膀胱鏡下手術も施行しています。
虫垂炎の手術は全例腹腔鏡(補助)下虫垂切除術を施行しています。昨年は全例で臍部の創1カ所のみで手術を行っており、術後の痛みを減らすことで入院日数が短縮されてきています。このほかに穿孔性虫垂炎の虫垂周囲膿瘍を伴うものもあります。発症から時間が経ち、虫垂周囲の炎症が特に強い場合には一旦保存的に治療した後、炎症のなくなった虫垂を切除する間歇期手術を選択することもあり、合併症の予防になっています。
上記5疾患以外の残りの約半数は年間10例以下の手術で占められており、小児外科の特徴でもありますが、臓器、疾患ともに全身多岐にわたっています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K877 | 子宮全摘術 | 83 | 1.23 | 6.19 | 0.00 | 49.90 | |
K8882 | 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) | 54 | 0.91 | 3.22 | 0.00 | 41.59 | |
K8721 | 子宮筋腫摘出(核出)術(腹式) | 27 | 1.00 | 5.93 | 0.00 | 37.00 | |
K8654 | 子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術)(腟式、腹式) | 25 | 1.12 | 6.40 | 0.00 | 71.40 | |
K879 | 子宮悪性腫瘍手術 | 21 | 1.00 | 10.10 | 0.00 | 56.33 |
良性卵巣腫瘍が疑われる場合は、腹腔鏡下手術を行っており、平均在院日数も4-5日ほどです。ただし、悪性が疑われる場合や巨大腫瘍に対しては腹式手術になります。
子宮筋腫で、子宮温存希望のある場合は、腹式筋腫核出術を行います。
骨盤臓器脱に対しては、年齢、合併症に応じて腟式子宮全摘術及び前後膣壁形成術か膣閉鎖術を行っています。
悪性腫瘍に対してはできるだけ標準術式で行い、完全切除を目指しています。平均在院日数は10日-14日前後になります
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K2821ロ | 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) | 260 | 1.00 | 1.00 | 0.00 | 74.48 | |
K2801 | 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) | - | - | - | - | - | |
K2682 | 緑内障手術(流出路再建術) | - | - | - | - | - | |
K2802 | 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) | - | - | - | - | - | |
K2822 | 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) | - | - | - | - | - |
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K3772 | 口蓋扁桃手術(摘出) | 53 | 1.00 | 4.23 | 0.00 | 17.45 | |
K3932 | 喉頭腫瘍摘出術(直達鏡) | 22 | 1.00 | 1.68 | 0.00 | 61.09 | |
K309 | 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 | 21 | 1.00 | 0.71 | 0.00 | 6.90 | |
K368 | 扁桃周囲膿瘍切開術 | 21 | 0.29 | 4.95 | 0.00 | 45.24 | |
K340-5 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) | 19 | 0.95 | 3.53 | 0.00 | 55.63 |
次に喉頭直達鏡下手術、鼓膜チューブ留置術、扁桃周囲膿瘍切開術、内視鏡下鼻副鼻腔手術、その他鼻中隔や下甲介などの鼻手術、耳下腺・甲状腺・頚嚢など の良性腫瘍の頸部手術という順となります。内視鏡下鼻副鼻腔手術はナビゲーションシステムを有効利用しています。耳下腺腫瘍は術中顔面神経モニターを使用 し、術後の顔面神経麻痺の予防に役立てています。また、深頸部膿瘍も扱っています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K8036ロ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) | 48 | 2.92 | 11.63 | 4.17 | 74.71 | |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 12 | 1.33 | 8.33 | 8.33 | 75.08 | |
K773 | 腎(尿管)悪性腫瘍手術 | - | - | - | - | - | |
K805 | 膀胱瘻造設術 | - | - | - | - | - | |
K7981 | 膀胱結石,異物摘出術(経尿道的手術) | - | - | - | - | - |
前立腺肥大症の手術は積極的に行っていないため数例に留まります。腹腔鏡手術、腎尿管結石の砕石術、膀胱全摘術は行っていません。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K1422 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定) | 10 | 9.10 | 50.30 | 90.00 | 62.90 | |
K386 | 気管切開術 | - | - | - | - | - | |
K0003ロ | 創傷処理(筋肉、臓器に達するもの)(長径10cm以上)(その他のもの) | - | - | - | - | - | |
K5491 | 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) | - | - | - | - | - | |
K6151 | 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) | - | - | - | - | - |
①頚椎固定術
頚椎頚髄損傷は呼吸や腸管蠕動など、四肢だけでなく内臓にも影響が及ぶ全身疾患です。頚椎頚髄損傷に対する手術は整形外科が担当しますが、術前術後管理は当科が担当しています。
②気管切開
人工呼吸が必要な際、口から気管チューブを挿入出来ない場合、喉の下を切開し挿入します。緊急に救急外来で行う場合と、入院してからしばらくたって行う場合とがあります。
③創傷処置
内臓損傷や骨折のない大きな体表外傷に対し、形成外科と連携して創処置を行っています。
④経皮的心肺補助法
院外心肺停止症例で、社会復帰の可能性が望まれる症例に対しは積極的に外来搬入時に心肺補助装置を導入しています。
⑤血管塞栓術(止血術)
外傷などによる出血を止めるために、血管を特殊な物質で途絶します。
播種性血管内凝固症候群:disseminated intravascular coagulation(DIC)は敗血症、外傷、熱傷、ショック、産科的合併症、悪性疾患などの様々な全身疾患の合併症として起こります。敗血症は全身性炎症反応症候群のうちその原因が感染症であるものを言います。両者とも多臓器障害から生命にかかわるため臨床上大変重要です。医療の質の観点より入院後に発生することは少しでも防ぎたいものです。真菌感染症とは真菌による感染で免疫力が低下したかたに日和見感染として発生する場合が多いものです。以上の3傷病に加え、手術・処置との合併症について、入院の契機が同一か異なるかについて症例数を提示しました。なお、症例数10未満(0以外)の項目については「患者数」には‐(ハイフン)を入力しそれ以外の項目に同様に‐(ハイフン)を記入しています。
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 106 | 1.00 |
異なる | 54 | 0.51 | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 26 | 0.24 |
異なる | - | - |
手術・処置等の合併症は体内関節プロステーシスによる機械的合併症、処置に続発する感染症、予防接種に続発する合併症等があります。当院では入院契機と同一の症例が多く、その治療のために入院されてきたということです。
- 2017/09/30
- 『平成28年度 松戸市立病院 病院指標』を公開
ファイルダウンロード(病院指標項目)
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数(ファイル:233bytes)
成人市中肺炎の重症度別患者数等(ファイル:248bytes)
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)(ファイル:2KB)
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)(ファイル:282bytes)

高齢化に伴い60歳以上の患者が多いことが分かります。高齢になりますと悪性腫瘍や虚血性心疾患、脳血管疾患などの疾病や、骨粗鬆症の増加を背景に転倒後の骨折により入院を余儀なくされる患者が年々増加してきております。また80歳以上の高齢になりますと肺炎や心不全も急増し、今後も入院患者は増加傾向となることが考えられます。
さらに、当院は平成28年4月1日に東葛北部保健医療圏で初めてとなる地域周産期母子医療センターに認定されました。高度な小児医療、周産期医療、新生児医療を提供していることが反映され、10歳代、および9歳以下の年齢層が大変多いことも当院の特徴です。