広報まつど2022年8月15日号 疋田大和さん
更新日:2022年8月15日
本気で楽しむ サッカーを通じて松戸を元気に
Matsudo City FC監督 疋田 大和さん
「サッカーを通じて、松戸を盛り上げたい」。そう話してくれたのは、Matsudo City FCの監督の疋田大和さん。昨年の高校サッカー選手権大会千葉県大会で3位の成績を収めた専修大学松戸高校サッカー部の顧問でもあります。相手を翻弄する豊かな創造性とテクニックが強みの専松サッカー部は、選手たちの考えを尊重し、何よりサッカーを楽しむことを大切にしています。強豪校でありながら、「週2日は休養に当て、無理な練習は行っていません。考えを押しつけないことで、選手が自主的に練習しています」という指導方針のもと、一定の結果を出し続けています。
疋田さんがMatsudo City FCを創設したきっかけは、そんな教え子たちが高校卒業後にサッカーを続ける機会や場所が無いことに直面していたこと。彼らに、またサッカーを楽しむ場所を提供できないかと創設したのが「Matsudo City FC」でした。それゆえ、専松サッカー部の卒業生をはじめ、松戸にゆかりのある選手が多く在籍しています。創設当初は、本職である高校教員の仕事の合間に、メンバー募集や試合日の調整、出場メンバーの選出などチームの運営をしながら、自身も選手として試合に出場するなど忙しい日々を送っていたそうです。そんな中、徐々に口コミで広がり、今では総勢50人以上が所属し、市内の企業などの協賛も得られるクラブに成長しました。
自身も選手としてFC町田ゼルビアやグルージャ盛岡などに所属していた疋田さん。高度なスキルと感性を持つ選ばれた選手しかいないプロの世界であっても、「チームメイトとの関係性やチームの雰囲気がパフォーマンスに直結することを実感しました」と振り返ります。そんな疋田さんが選手時代や専松サッカー部の指導経験を生かして監督を務めるMatsudo City FCは、結成2年目の昨年、千葉県2部リーグに昇格し、今年5月に開催された全国クラブチーム選手権千葉県大会で優勝、9月に市原市で行われる関東大会出場を決めています。「このチームの原動力は楽しむこと。結果としてそれが表現力や想像力を豊かにして、良いパフォーマンスへとつながっています」と、疋田さんのサッカーを楽しむという揺るぎない信念が、メンバー同士がリスペクトし合う関係性を生み、県1部リーグ昇格を目指すチームへと成長させています。
「全国的に部活動顧問の負担が問題となっているので、今後はサッカーの外部指導員の派遣もチームで取り組んでいきたいです。それが松戸市への恩返しにつながればうれしいですね」と地域への貢献も目指します。より多くの人にサッカーの楽しさを伝える疋田さんの挑戦は始まったばかりです。
Matsudo City FC