病理診断科
更新日:2024年6月30日
病理診断科について
病理診断科部長 野呂 昌弘
日本病理学会認定医制度研修施設として認定されています。
病理診断科の業務内容
- 組織診断:患者様から採取された生検標本や手術標本について、肉眼的・組織学的に詳細な検索を加えることにより、病気の種類や病状の程度を診断し、臨床各科に提示することを目的としています。
- 細胞診断:組織診断よりも侵襲性の低い方法を用いて、細胞レベルでの病気の種類(特に良性病変と悪性病変の鑑別)を特定することを目的としています。
- 迅速診断:手術中や外来診療中に、切除断端や良悪性判定など大至急で診断を得なければいけない場合に、凍結標本を用いて短時間に標本を作製し、暫定的な診断を得ることを目的としています。通常、組織診・細胞診の両者を併用して行います。
- 免疫組織化学:組織や細胞の形態像のみでは診断が困難な病変に対して、様々な種類の細胞に対して特異的に反応する試薬(抗体)を用いて、細胞や組織の由来や性状をより詳細に判定する技術です。主に良悪性の鑑別が困難な病変や、稀で特殊な腫瘍性病変の診断に際して用いられています。その他、リンパ腫の詳細な分類や、近年発達している分子標的薬の適応の判定にも用いられています。
- 蛍光抗体法:糸球体腎炎や血管炎・皮膚炎等における免疫沈着物の検出に有用です。
- 電子顕微鏡的検索:本院は一般病院では数少ない、電子顕微鏡施設を有しています。主に腎生検での特殊な糸球体腎炎の診断や、軟部腫瘍・内分泌腫瘍の診断に有用です。
- 病理解剖:不幸にして病気で亡くなられた患者様について、より詳細な病因の究明を目的として行われています。
受診案内
一般外来診療は行っていません。
なお外来・入院患者様において、病理診断に関するより詳細な説明を希望される場合には可能な限り対応していますので、各診療科の担当医にご相談ください。
主な実績
- 病理組織診断(生検・手術):年間約5,000件
- 細胞診断:年間約6,000件
- 迅速診断:年間約100件から150件
- 病理解剖:年間約10件から15件
- CPC(臨床病理検討会):年間約10回から12回
- キャンサーボード(術前検討会):年間約50回(約週1回)
- 腎生検病理症例検討会:年1、2回
- 医師臨床研修制度で、病理診断科のローテート研修を受け入れています。
- 関連大学(千葉大学)と連携で、病理専門医資格取得のための研修協力を受け入れています。
- 医学部学生・技師学生の病院実習を受け入れています。
- その他・学会発表・研究論文に関して病理学的見地から積極的に協力・助言に努めています。
スタッフ紹介
野呂 昌弘(部長 兼医療安全局副局長、平成4年卒)
専門分野 | 人体病理学全般 |
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資格 | 日本病理学会認定病理専門医・指導医 |
堀江 弘(非常勤、昭和44年卒)
専門分野 | 小児病理 |
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資格 | 病理専門医 |
秋草 文四郎(非常勤、昭和50年卒)
専門分野 | 人体病理学全般(特に血管炎の病理) |
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資格 | 日本病理学会認定病理専門医・指導医 |
岩本 雅美(非常勤、平成21年卒)
専門分野 | 人体病理学全般(特に婦人科病理) |
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資格 | 日本病理学会認定病理専門医・指導医 |
高地 祐輔(非常勤)
鍵谷 桜子(非常勤)
技師
医療技術局病理診断科技師6人
うち、細胞診検査技師(CT)4人、電顕技師2人
病院広報誌に掲載中
お問い合わせ
松戸市立総合医療センター
千葉県松戸市千駄堀993番地の1
電話番号:047-712-2511 FAX:047-712-2512