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ルーキーからエースへ、飛躍を誓う超高校級ランナーの現在地と未来

更新日:2023年2月28日

【陸上男子3,000m/駅伝】鈴木 琉胤(すずきるい)さん


 松戸市在住で八千代松陰高等学校・陸上競技部1年の鈴木琉胤(すずきるい)さんが、同部駅伝メンバーとして、昨年12月26日に京都市で開催された第73回全国高校男子駅伝に出場して、同校の40年ぶりの表彰台に貢献しました。

※この記事の情報は、2023年2月末現在のものです。

全国中学No.1ランナーが八千代松陰高校へ

 松戸市立小金北中学校出身の鈴木さんは、中学校在学中のメインの部活動はサッカー部で、駅伝シーズンのみ期間限定で結成される駅伝部に所属する二刀流のランナーでした。

 その名が一躍全国に轟いたのは、2021年8月に茨城県ひたちなか市で開催された第48回全日本中学校陸上競技選手権大会でした。男子3,000mに出場し、8分35秒54(当時の中学生歴代3位)を記録して優勝。2021年度の全国中学No.1ランナーの称号を手に入れました。

全国に名を轟かせた松戸の運動系部活動〔2021年度〕

 駅伝強豪校の注目の的となった鈴木さんですが、八千代松陰高校がその存在を知ったのはそれよりも一足早い2020年の秋でした。小金北中の駅伝部で鈴木さんを指導していた岡崎崇典(おかざきたかのり)先生が八千代松陰高校のOBという縁で、2022年の秋まで同校の監督を務めていた大塚正人前監督に鈴木さんの練習方法などについてアドバイスをもらったり、鈴木さんと直接話をしたりする機会もあったそうです。

 鈴木さんは、全国制覇から3カ月後の11月に開催された「都道府県駅伝選考会 千葉県中学男子3,000m」で、当時の中学歴代記録2位となる8分18秒70を記録。さらなる注目を浴びて多くの高校から勧誘されたものの、「1番に声をかけてくれたことと、陸上を究めていく上で強い先輩方と走れること(鈴木さん)」を理由に、八千代松陰高校への進学を決意しました。

好記録連発で充実の高校1年目

 入学前に「1年生では1つずつ場数を踏み、最終的に全国高校男子駅伝に出場できれば」と考えていた鈴木さんは、入学直後から好記録を連発しました。2022年6月に開催されたインターハイ南関東予選の1,500mでは1年生ながら3分48秒59の大会記録で優勝。続く8月のインターハイでは、高校1年歴代3位のタイムとなる3分46秒82で6位に入賞しました。インタ―ハイの結果で自信がついた鈴木さんは、10月のとちぎ国体で3,000m(少年男子B)に出場し、高校歴代3位の記録となる8分1秒26で優勝を果たし、早くも高校長距離界で注目される選手の1人となりました。
 すると、目標だった全国高校男子駅伝への出場にも一歩一歩近づいていきます。千葉県高校駅伝では2区(3km)を走って区間新記録(8分19秒)をマークし、同校の5連覇と全区間1位の完全優勝に貢献し、全国大会への出場権を獲得しました。


3年生の小松優輝さん、綾 一輝さんと共に10キロ走に臨む鈴木さん。監督の大橋先生(左)が並走しながらアドバイスすることもある。

夢の都大路で区間3位の好走

 これまでの大会や11月の関東高校駅伝の記録を踏まえ、鈴木さんは全国高校男子駅伝で4区(8.0875km)を任されました。「僕が選ばれたことで高校最後の大会を走れなかった先輩たちがいる。その想いも受け止めて走った」と語る鈴木さんは、前後を走る集団との距離が開く単独走となりながらも、懸命に走りました。「脚の調子が万全でなかったこともあるが、相手と競る状況だったならば、もう少しタイムを縮められたと思う(現在監督を務める大橋 一博(おおはしかずひろ)先生 ※注釈1)」という展開の中、順位を落とすことなく区間3位(23分12秒)で5区へと襷をつなぎ、同校40年ぶりの表彰台となる3位を勝ち取りました。

(注釈1)大橋一博先生の「橋」の漢字は正式には異体字です。

全国駅伝大会で走る鈴木選手
京都の街を疾走する鈴木さん


全国高校駅伝大会の銅メダルと賞状を掲げる八千代松陰高校男子駅伝チーム

“改善の余地”としての課題


 大橋先生は、鈴木さんを「フォームに力感がなく速く走れる。なかなか教えてできるものではない」と高く評価する一方、「腕振りの力が充分ではない」という課題があると指摘しています。鈴木さんも、全国高校男子駅伝でのタイムと順位はそこまで悪くないが、「最後は持ち直すものの、レースの半ばで中だるみが起きてしまい、中間のタイムが落ちる傾向は続いている」と、自身の課題を認識しています。

 しかし、2人に焦りはありません。鈴木さんは「課題があるのは良いこと。改善すれば伸びる」と自信を示し、大橋先生も「ランナーとして長く活躍してほしい選手なので、早いうちに壁にぶつかってくれた方が良い」と語り、乗り越えた先に得られる成長に目を向けています。
 

新エース区間・3区を走りたい、そしてその先へ

 あと少しで「想像していたよりも濃い1年」だった2022年度を終え、4月からは2年生となります。多くが箱根駅伝出場経験校の大学へ進学する実力者揃いの3年生が卒業する一方で、千葉県内の有力選手たちが1年生として入学してきます。6年連続の全国高校駅伝大会への出場と、2強と評される倉敷高等学校(岡山県)と佐久長聖(さくちょうせい)高等学校(長野県)に少しでも近づくためには、高校初年度で全国大会を走った鈴木さんの経験が、チーム内に競争意識を生み出し、チームとしての成長に大いにつながるでしょう。

 鈴木さんに今後の目標を尋ねたところ、「まずは目の前のチーム内競争を勝ち抜いてしっかりとレギュラーになって、個人のトラック種目で2年連続のインターハイ出場、駅伝で全国大会出場」と力強く答えてくれました。中でも、全国高校駅伝大会では、留学生などの各校のトップランナーが近年起用され、新たなエース区間と言われる3区で走ることを目指しています。「海外の選手たちと対等に戦える選手になりたい」と語る力強い視線の先には、高校のさらに先の未来を見据えている様子がうかがえました。

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