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全国レベルの大会で活躍中!松戸で研鑽する、若き空手家たち

更新日:2023年3月16日

 松戸市内の道場で空手道に邁進している少年少女たちが全国大会に出場し、好成績を収めるなどの成長を続けています。日々鍛錬に励む6人の若き空手家たちに、魅力や今後の目標などについてお聞きしました。

※この記事の情報は、2023年3月15日現在のものです。


【空手について】琉球王朝時代の沖縄が発祥の武術である空手は、1920年代に沖縄から日本に伝えられ全国に普及し、第二次世界大戦後に世界へ広まっていきました。発展・拡大の中で流派は分かれ、現在では大小合わせ200をも超えると言われています。競技には「型」と「組手」があり、「型」は実在しない仮想の敵に対する攻撃と防御を一連の流れとして組み合わせた演武種目です。一方の「組手」は、2人の選手が突き・蹴り・打ちを駆使しながら戦い、打撃の部位などによるポイントで競います。また「組手」には、相手の体に当てる前に止める「ノンコンタクト」と、直接打撃を当て合う「フルコンタクト」があります。

全国大会で初めての優勝と最優秀賞を獲得!

中村(なかむら)まいさん【拳心館(けんしんかん)/八柱】

 松戸市立牧野原中学校2年の中村まいさんは、第25回全国ジュニア選手権大会(2022年9月・東京都)に出場し、型部門・中学生女子で優勝、個人組手部門・中学生女子でも準優勝しました。この結果、同大会で最も活躍した選手に与えられる最優秀賞(東京都知事賞)を獲得しました。中村さんは、「大きな大会で優勝できたのは初めて。しかも最優秀賞まで獲れるとは思ってもみなかった」と、自身の偉業に今も驚きを隠せない様子でした。

 今大会の規定の型はそれほど経験したことはなかったそうですが、中村さんは「自分の好きな連続動作が含まれていたこと」が高評価を獲得できた要因ではないかと分析しています。なかでも、強みである「不動立ちの美しさとバランスの良さが、優勝を引き寄せた」と考えています。

 5歳から空手を始めた中村さんに空手の楽しさを聞くと、「みんなで協力して乗り越えるところ」と意外な答えが返ってきました。大会での競技には個人で臨むものの、練習ではみんなでランニングをしたり、型の練習をしたり、きつい筋トレをしたり、みんなと一緒だからこそ成長できる機会があると言います。

 4月から中学3年となる中村さんには、高校受験が待ち構えています。「中学生の間は空手を続ける。忙しくなると思うけど、それでもできるだけ道場でみんなと練習する時間を作り、大会に出場したい」と、空手と向き合い続け、みんなと成長していく意欲を示していました。

大好きな型に全身全霊!「型は自分との闘い」

齊藤 凜(さいとう りん)さん【拳心館/八柱】

 松戸市立常盤平第三小学校5年の齊藤凜さんは、第25回全国ジュニア選手権大会の型部門・小学5年生で優勝、また個人組手部門・小学5・6年生でも準優勝しました。

 齊藤さんが空手を始めたのは幼稚園の頃でした。同じスイミングスクールに通っていた友達から空手の見学に誘われた齊藤さんは、拳心館での稽古を見て、「色々なことにチャレンジしたい性格(齊藤さん)」をくすぐられ、すぐに習い始めると決めました。

 空手の中で好きなのは「型」と言う齊藤さんは、その魅力を「(型は)1人の世界で行われる自分との闘い。自分を突き詰めていけるもの」と教えてくれました。型にのめり込んでいった齊藤さんの実力はみるみるうちに上達し、昨年7月に開催された第16回東京都ジュニア選手権大会の型競技部門・小学5年の部でも優勝するなど、本番でも集中力と勝負強さを発揮しています。

 齊藤さんの母・理恵子さんは、「空手を始めてから、物事を諦めずに最後までやり抜く精神が身に着いたと思う」と、空手を通じて成長した娘の姿に目を細めていました。「今の目標は黒帯の取得」という齊藤さん。その挑戦にも諦めることなく最後まで取り組み続け、近い将来、黒帯を巻いた姿で大会に名乗りを上げるでしょう。

得意種目での敗北を、これからの勝利の糧に

鈴木 伶奈(すずき れな)さん【拳心館/八柱】

 松戸市立上本郷小学校6年の鈴木伶奈さんは、第25回全国ジュニア選手権大会の個人組手部門・小学5・6年生で優勝しました。ただ、鈴木さんにとって同大会は少しほろ苦いものとなりました。「優勝回数は組手よりも多い(鈴木さん)」という、得意の「型」で敗北を喫してしまったからです。

 鈴木さんは、型での敗退後すぐに気持ちを立て直し、絶対に個人組手(小学5・6年生)で優勝すると意識を集中させました。その後、順調に決勝まで勝ち進み、最後の試合は齊藤 凛さんとの同門対決となりました。「型で優勝した齊藤さんに絶対に負けない」と強い気持ちで臨んだ鈴木さんは、これまで磨き続けた突きを連続で繰り出します。過去に敗戦が続いた頃、なかなか決まらない蹴りを空手経験者の父・英昭(ひであき)さんから封印されたことがあります。これを契機に、蹴りなしでどのように試合を組み立てるかを考え、突き主体の組手を磨くようになりました。その成果が今大会での決勝進出につながり、組手部門での優勝を果たしました。

 4月から中学生となる鈴木さんは、進学しても空手を続けるそうです。「部活動では剣道部に入部する予定。空手にも活かせそう」と向上心に溢れる様子がうかがえます。拳心館館長・浦山浩明(うらやま ひろあき)師範は、「中学生の女子と組手をしても五分五分でやれるくらいの実力がついてきている」と鈴木さんのポテンシャルを高く評価しています。研鑽を続ける鈴木さんは、今回逃した型・組手両部門での優勝、そして最優秀賞獲得を目指します。

「努力と練習の積み重ねは嘘をつかない」ことを結果で証明

北端 尊琉(きたばた たける)さん【拳心館/八柱】

 松戸市立稔台小学校2年の北端尊琉さんは、第25回全国ジュニア選手権大会の個人組手部門・小学2年生で優勝し、初めて空手での金メダルを獲得しました。

 「礼儀や強い心を養ってほしい」と考えた両親に連れられて、幼稚園の時に拳心館へ見学に訪れた北端さんは、みんなが空手に取り組む様子を見て「カッコイイ!」と一目惚れ。すぐに習いたいと両親に直訴しました。

 北端さんの空手の好きなところは「強くなれるところ」だと言います。北端さんは今大会に向けて、普段の動作やミットへの蹴り込みなどの練習を重ね、蹴りと突きの連続技を磨いてきました。その技術を駆使して組手で優勝したことを通じて、「自分が強くなっていると実感できた」と嬉しそうに話してくれました。

 浦山館長は「(北端さんは)負けん気が強く、俊敏性もとても高い。何よりも練習に対する姿勢が真剣。彼を見ていると練習量は嘘をつかないことがよくわかる」と高く評価しています。母・さゆりさんも、「練習と努力で何事もできるようになると自信を持てるようになったと思う」と我が子の成長を感じていました。今掲げている「組手だけでなく、型でも優勝したい(北端さん)」という目標は、練習と努力の先のそう遠くない将来に実現するはずです。

自分の現在地を知った全国大会、この経験を未来に活かす

小島 大河(こじま たいが)さん【真士会(しんしかい)/北小金】

 松戸市立殿平賀小学校6年の小島大河さんは、昨年12月に開催された「2022 CHALLENGE SPIRIT CUP(CS CUP) 関東ジュニア空手道選手権大会」で準優勝しました。これにより今年1月の「第5回W・K・Oジャパンアスリートカップ(以下「JAC」)」小6男子・40キログラム以上の部への出場権を獲得。出場したJACでは奮闘の結果、判定の末、惜しくも1回戦で敗退となりました。

 至近距離での打ち合いを武器に関東大会を勝ち上がっていった小島さんは、その武器を携え、初めて全国大会に挑みました。しかし、全国大会は強敵揃いでした。「僕を打つ時と、僕の打撃を受ける時の緩急の差が抜群だった(小島さん)」対戦相手の動きに翻弄され、なかなか本来の実力を出し切れませんでした。同行した母・梓(あずさ)さんも「大舞台に慣れている選手が多いと感じた」上に、これまでに味わったことのない緊張感のため、小島さんも好調時のような動きではなかったと言います。早期敗退となりましたが、小島さんも、真士会の石橋 道心(いしばし どうしん)代表も、母・梓さんも「全国大会を経験できたことは大きな収穫」という認識で一致しています。

 小島さんは、これまでも壁にぶつかった時には自分に足りないものを省みて、それを鍛えてきました。身をもって全国レベルの厳しさを知った小島さんは、「手数を増やすこと。そして、何発入れられても何ともないようにいられる“打たれ慣れ”が必要」と今大会を振り返っています。「再びJACに出場し、今回以上の良い成績を収める」ことを目標にした小島さんの今後の活躍に期待しましょう。

大会初優勝!新たなステージでスタミナ不足克服に挑戦

鈴木 忠勝(すずき ただかつ)さん【真士会/北小金】

 松戸市立根木内小学校6年の鈴木忠勝さんは、昨年8月に開催された「第10回全日本総合空手道選手権大会」の初級で優勝しました。

 板割り体験イベントをきっかけに空手に興味を抱いた鈴木さんは、空手を習っていた知り合いの練習見学を経て、小学2年から真士会で空手を始めました。

 鈴木さんの武器は、体格を活かした重い蹴りです。大会でも得意の蹴りを軸に試合を展開し、「自分の得意な形で試合を組み立てられたので、相手のペースに巻き込まれなかった(父・勝博(まさひろ)さん)」ことが勝因の1つのようです。鈴木さんも、「武器も活かせたし、前よりも打たれ強くなった。色々な大会に出場してきたけれど、優勝したのは初めて。とても嬉しい」と感無量の様子で振り返ってくれました。

 今回の優勝によって昇級し、新たな強豪たちと拳を交えるようになった鈴木さんは、さらなる成長の必要性を感じています。初級と異なり、「自分と似たような体格の人達を相手にすることが増えてきたので、違う戦い方をしないといけない(鈴木さん)」ようになってきました。異なる戦略を遂行する上で必要不可欠なのは攻め続けるためのスタミナですが、今はまだまだ体力不足。石橋代表からも、「忠勝が目標としているJAC出場を実現するには改善が必須」と発破を掛けられています。このような激励は、代表の期待の表れとも言えます。「来年は(小島)大河だけでなく、忠勝もJAC出場に導きたい(石橋代表)」と意欲的です。別々の学区でありながら、空手を通じて仲良しになった2人が次回のJACに出場できるか、要注目です。


鈴木さん(左)と小島さん(右)

空手道 拳道会 拳心館

 1990年に八柱に道場を構えて以来、館長の浦山 浩明師範(6段)を中心に、30年以上に渡って空手を通じた“心身鍛錬”の指導に努めている。

【所在地】松戸市日暮1-16-11

空手道 真士会

 2001年に創設された真士会(石橋 道心代表)は、礼節を重んじ、基本稽古を重視しながら日本の伝統を受け継ぐ型とフルコンタクトによる組手の指導に取り組んでいる。北小金のほか、埼玉県吉川市にも道場を構えている。

【所在地】(北小金道場)松戸市殿平賀199-1 北小金ビル3階

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