たばこが母子に与える影響
更新日:2023年3月17日
妊娠中の女性が喫煙すると、喫煙する本人のみでなく、お腹の中にいる赤ちゃんにまで影響を及ぼします。また、本人が喫煙しなくても、家族など身近な周りの人が吸うたばこの煙を吸ってしまう(受動喫煙)ことでも、赤ちゃんの発育に悪影響が生じることが知られています。
妊娠中の女性がたばこの煙を吸うと
妊婦の喫煙、受動喫煙は、ニコチンや一酸化炭素の影響でお腹の赤ちゃんにさまざまな影響を与えます。
ニコチンには神経毒性もあり、生まれてくる赤ちゃんの知的能力への影響やADHD(注意欠陥多動性障害)などの発達障害との関連も報告されています。
たばこの煙が胎児・妊娠・出産に影響を及ぼすメカニズム
たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させます。すると、子宮や胎盤への血液量が減少します。たばこに含まれる一酸化炭素はヘモグロビンと結合しやすいため、酸素の運搬能力が低下します。それらによって胎児が低酸素状態になったり、胎盤の機能が低下します。
その結果、流産や早産になったり、胎児の発育障害の原因になったりします。
授乳中・育児中の女性がたばこの煙を吸うと
母乳はお母さんの血液から作られます。受動喫煙やお母さんがたばこを吸うことにより、ニコチンが母乳に移行し、赤ちゃんにニコチン中毒の症状が起こります(不眠、おう吐、下痢、など)。
妊娠中に禁煙できても、慣れない育児でイライラするとき、授乳終了後のホッとしたときなどが再喫煙のきっかけとなります。自分や家族の健康のために、禁煙を続けましょう。
受動喫煙(二次喫煙)、サードハンド・スモーク(三次喫煙)にも要注意!
周りの人が吸うたばこの煙を間接的に吸ってしまうことを受動喫煙(二次喫煙)といいます。
喫煙者から物理的距離をとることで受動喫煙(二次喫煙)の防止につながることもあります。しかしながら、喫煙者の手、髪、衣服、吸った部屋のカーテン、ソファ等には有害物質が残っており、それを吸い込むことで起こるサードハンド・スモーク(三次喫煙)の防止策にはなりません。
妊婦の方や胎児、子どもをたばこの害から守るためには、禁煙が一番です。
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