千葉大学園芸学部周辺地域(戸定が丘)を支援する取り組みについて
更新日:2015年4月15日
平成22年5月18日、千葉大学園芸学部にて「戸定が丘の歴史と環境を守る松戸市民の会」の設立総会が開催され、「千葉大学園芸学部の移転に反対する市民の会」から新たな組織に生まれ変わりました。リニューアルした会は、千葉大学園芸学部周辺地域を指す戸定が丘の地域一帯を歴史、文化、緑地環境で貴重な地域資産と位置付け、この価値をさらに高めていく活動を行っていくもので、市民とのパイプ役となるものです。
戸定が丘とは?
戸定(とじょう)とは古く中世の城郭に起源を持つ地名です。この地には明治17年に水戸藩最後の藩主であった徳川昭武(あきたけ)の別邸戸定邸(国の重要文化財)が営まれ、松戸徳川家の住まいとなりました。現在、戸定邸を含む旧松戸徳川家の敷地は戸定が丘歴史公園として整備されており、隣接する千葉大学園芸学部を含めた一帯を指します。
戸定が丘の歴史と環境を守る松戸市民の会
目的
千葉大学園芸学部及び戸定が丘歴史公園の周辺地域における、貴重な文教、文化、歴史的資産と緑地環境を保護するための活動及びこの地域資産の価値を高める活動を行なうこと。
組織構成
千葉大学園芸学部及び周辺地域(戸定が丘)の支援に賛同する市民や団体等(計130団体・個人)
※松戸市民の会の活動に賛同頂ける団体、個人を随時募集しております。
設立総会
- 日時 平成22年5月18日(水曜)13時30分から14時40分まで
- 場所 千葉大学園芸学部会議室
- 議題 規約案、役員の選任、今後の活動予定等
※設立総会の内容の一部は、下記の戸定ニュース第1号に記載しております。
戸定が丘の未来を考える会
目的
戸定が丘の存在価値を未来に向けて高めていくため、関係機関による協議の場として設置
組織構成
千葉大学園芸学部、戸定会(千葉大学園芸学部同窓会)、市民の会、松戸市
第1回会議
- 日時 平成22年5月12日(水曜)15時から17時まで
- 場所 千葉大学園芸学部会議室
- 議題 会の名称、目的、活動内容等について
第2回会議
- 日時 平成22年8月11日(水曜)14時から16時まで
- 場所 松戸市役所議会棟
- 議題 第1回会議における提案事業の調整結果について
戸定ニュース
戸定が丘の歴史と環境を守る松戸市民の会では、戸定が丘の魅力や市民の会の活動内容等を多くの人に伝えるため、戸定ニュースを発行しています。下記のファイルをダウンロードして、見ることができます。
緑の回廊プロジェクト
平成15年より発足した大学・市民・行政により協働プロジェクトです。戸定が丘歴史公園と千葉大学園芸学部は、松戸市における文化と歴史、緑の拠点であり、戸定が丘の価値を多くの市民に伝え、大学と地域の交流を図ることが目的に、園芸学部に残る洋式庭園の存在を紹介する、松戸シティガイドの協力を得て平成16年より「戸定が丘緑の回廊ガイドツアー」がスタートしました。
松戸シティガイドによるガイドツアーは、春(5月)と秋(11月)に定期的なツアーを開催しております。また、桜の季節などにもガイドツアーを実施しております。ツアーの開催日時、申し込み等は広報まつどでお知らせします。
松戸シティガイドの紹介(松戸市観光協会ホームページへのリンク)
関連リンク
千葉大学園芸学部移転問題を含めた経緯
平成20年4月25日 | 園芸学部創立100周年記念事業会からの文書により、千葉大学が園芸学部移転の検討をしていることが明らかとなる。確認の結果、大学本部のある西千葉地区キャンパスに隣接する、東京大学生産技術研究所が移転することに伴い、敷地を千葉大学に買わないかと東大から打診があり、千葉大としては、本部から離れている松戸の園芸学部を生産技術研究所跡地に移転させ、キャンパスの統合ができないか検討していると判明。 |
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5月9日 | 園芸学部長に宛て、市長名で存続要望文を提出。 |
5月14日 | 市役所庁舎内に園芸学部移転対策委員会を設置。 |
5月20日 | 千葉大学学長に、市長名で存続要望文を提出。 |
6月1日 | 広報まつど「市長室発」コーナーで、園芸学部存続のための協力を市民に依頼。 |
6月3日 | 市民から議会に陳情が提出されるなど、園芸学部存続の声が高まり、「千葉大学園芸学部の移転に反対する松戸市民の会」が発足(事務局を松戸市総務企画本部政策調整課に置くことを決定)。 |
6月9日 | 上記「市民の会」で園芸学部存続の署名運動をより広く展開するため、「拡大会議」を開催。64団体、126名が参加した。 |
6月11日 | 市議会において、議員提出議案第1号として、「国立大学法人千葉大学園芸学部の移転凍結を求める決議」が全会一致で可決された。 |
6月16日 | 「市民の会」により街頭署名活動が行われ、225名の署名が集まった。 |
6月24日 | 「市民の会」より千葉大学園芸学部長宛て、同学部の存続要望書を提出(105団体、4個人)。 |
6月25日 | 市長や「市民の会」代表などが堂本千葉県知事に面会、園芸学部存続に向けて協力要請を行った。 |
6月27日 | 市長や「市民の会」代表などが渡海文部科学大臣に面会、園芸学部存続について口頭で要望した。 |
7月2日 | 千葉大学が、園芸学部存続可否の結論を6月中に決せず、先延ばしすることを発表。 |
7月16日 | 「千葉大学園芸学部の移転に反対する松戸市民の会」賛同団体代表者会議を開催。50団体、74名が出席した。 |
7月17日~19日 | 「市民の会」と松戸市役所職員による街頭署名活動を実施。 |
7月22日 | 千葉大学園芸学部の移転反対を表明する署名数が目標の10万人を突破。 |
8月7日 | 「市民の会」と市長が、千葉大学学長に153,399名分の署名を提出、園芸学部の松戸存続を要請した。また大学側と「市民の会」、行政が協議できる場を設けるよう要望。 |
9月18日 | 園芸学部に、大学側と松戸市及び「市民の会」との懇談会設置を再要望。 |
10月3日 | 副市長が園芸学部を訪問し、学部長と面談。その後の経緯等について話し合う。 |
10月6日 | 総務企画本部長が園芸学部を訪問し、事務長と面談。懇談会の開催について改めて要望を行った。 |
11月4日 | 市長が園芸学部長と面談。 |
11月25日 | 「市民の会」の会長および総務企画本部長などが園芸学部を訪問、学部長や教授の方々と懇談会を実施。 |
平成21年1月19日 | 総務企画本部長などが、新年の挨拶を兼ねて園芸学部を訪問し、学部長と会談。 |
2月26日 | 総務企画本部審議監などが千葉大学を訪問し、千葉大・松戸市(場合により議会含む)・「市民の会」によるオープンな3者協議の場の設置を改めて要請。 |
4月15日 | 市役所にて、千葉大学理事・園芸学部長など10名と、副市長はじめ市役所関係者7名、会長など5名の「市民の会」の3者による懇談会が行なわれた。副市長・「市民の会」からは、改めて園芸学部の移転反対は市民の総意である旨を表明し、千葉大側から、移転問題に関する東京大学への回答を夏頃まで延期する旨の話があった。松戸市としては、今後も園芸学部が松戸市に残るための策を検討する場を設けるよう要望し、引き続き3者による協議を続けていくことを確認。 |
5月22日 | 副市長が千葉大副学長に対し、「市民の会」会員に対する移転問題に関する説明会の開催を要請。 |
5月25日 | 市長が千葉県庁を訪問、森田知事に園芸学部松戸存続活動への支援、協力を再要望。 |
5月29日 | 市長が園芸学部を訪れ、園芸学部長に対し、園芸学部松戸キャンパス内の緑地保全について、本市の緑の条例に基づく特別保全樹林地区制度の活用を提案。 |
6月2日 | 市長及び「市民の会」の代表幹事が文部科学省を訪れ、塩谷文部科学大臣に千葉大大学院園芸学研究科、園芸学部の松戸存続について、要望書を提出。 |
6月3日 | 園芸学部移転問題に関し、千葉大が柏市に所有する環境健康フィールド科学センターを売却し、移転の費用にあてる構想のあることが新聞報道により明らかになる。 |
6月11日 | 柏市長が、千葉大の環境健康フィールド科学センターの移転に反対する旨市議会で答弁を行う。 |
6月12日 | 柏市長の発言を受け、松戸市長が、柏市と連携をとりながら千葉大学園芸学部及びフィールド科学センター移転反対の活動に不退転の覚悟で取り組む旨、市議会で答弁を行う。 |
6月13日 | 千葉大園芸学部の同窓会「戸定会」が、定例総会において園芸学部移転に反対する声明文を作り、学長に提出することを決定。 |
6月19日 | 柏市長より千葉大学学長へ、「フィールド科学センター移転を容認できない」旨を要請、また上記「戸定会」より文部科学大臣へ、園芸学部及びフィールド科学センターの移転反対を要請。 |
6月25日 | 園芸学部教授会で、新たな移転計画では教育と研究の質を保てないので、園芸学部及びフィールド科学センターの移転を断念することを確認した。 |
7月7日 | 千葉大学臨時役員会で、東京大学生産技術研究所敷地を購入しないことを決定。これに伴い、園芸学部の移転構想は白紙に戻る。 |
7月9日 | 千葉大学副学長が市長に面会し、園芸学部の移転断念を報告。 |
7月13日 | 「市民の会」幹事会を開催し、市長から園芸学部移転中止の報告を行う。 |
7月27日 | 「市民の会」代表者会議において、正式に園芸学部移転中止の報告がなされる。 |
平成22年2月22日 | 「(仮称)千葉大学園芸学部を応援する松戸市民の会」発足準備会を開催される。 |
5月12日 | 千葉大学園芸学部、戸定会、市民の会、松戸市の4者による「戸定が丘の未来を考える会」が設立される。 |
5月18日 | 千葉大学園芸学部会議室にて、「戸定が丘の歴史と環境を守る松戸市民の会」の設立総会を開催し、役員選任、活動予定が承認される。 |
8月11日 | 「戸定が丘の未来を考える会」第2回会議が開催される。 |
※参考までに、市ホームページで実施したこの問題に対する市民アンケートの結果をお知らせします。
実施期間‐2008年6月19日から2008年8月24日まで
回答者数‐1,165名
詳細については、こちら(PDF:70KB)をご覧ください。
移転問題に係る本市の姿勢
園芸学部存続に向けて市の総力を挙げて取り組む。以下の理由から、同学部は本市に不可欠な存在と考えるためである。
- 開校100年を迎える歴史を持ち、市民から親しまれ誇りとされる存在であること。また、平成21年の開校百周年記念事業には、市民から参加と協力の意欲が示されていること。
- 本市の国指定重要文化財「戸定邸」と、園芸学部を結ぶ「緑の回廊」は新たな市民活動の場として定着しつつあること。
- 園芸学部の、長い歴史を有するフランス式、イタリア式庭園や樹林、圃場などの豊かな緑は、市内有数の広大な緑地であり、多くの市民に憩いや癒しを与える存在であること。
- 広大な緑地はCO2削減など地球環境の保護の観点から大変貴重で、本市がすすめる環境政策上非常に重要であり、かつ指定広域避難場所にもなっており防災上の役割も大きいこと。
その他の資料
園芸学部の森(航空写真)
中央部の大きな森が園芸学部。約15万平方メートル(15ha)で、松戸運動公園の1.5倍の面積がある。
(C)KOKUSAI KOGYO CO.,LTD
航空写真と対応する園芸学部付近の地図
※境界付近は確定したものではありません。
松戸駅から園芸学部までの略図
松戸市における園芸学部の位置
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