令和2年度施政方針
更新日:2020年2月25日
令和2年度の施政方針を以下のとおり掲載します。また、PDFファイルのダウンロードも可能です。
施政方針
本日、ここに、令和2年度予算案及び関連諸議案を提出し、ご審議いただくにあたり、施政の基本方針とともに概要を申し上げ、市民の皆さま並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
はじめに
昨年我が国は、「令和」という新しい時代の幕開けを迎えました。松戸市においても、新時代の到来を予感させる、さまざまな出来事や話題がありました。
松戸市出身でプロ野球・福岡ソフトバンクホークスの高橋礼選手が新人王を受賞した他、大相撲・佐渡ヶ嶽部屋の琴ノ若関が十両に昇進し、58年ぶりに松戸市出身の関取が誕生しました。また、大型商業施設「キテミテマツド」と「テラスモール松戸」が開業し、松戸の街に新たな賑わいが生まれました。すぐやる課50周年記念式典や全国ねぎサミットなど、大きなイベントが盛況のうちに開催できましたことも明るい話題となりました。
その一方で、台風や豪雨による災害に見舞われた年でもありました。今後も、市民の皆さまの生命・身体・財産を守るため、防災対策をより一層強化しなければならないという思いとともに、地球温暖化による気候変動対策は、地方自治体にとっても待ったなしの課題であるとあらためて認識したところです。
松戸市が力を入れてきた子育て支援については、日本経済新聞社関連の「共働き子育てしやすい街ランキング」の全国編で、2017年に次いで2度目となる1位を受賞し、東京都を含む総合編でも過去最高の2位という高評価を受けることができました。今後も子どもと子育て家庭にとってやさしいまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
まちづくりに対する基本的な考え方
それでは、まちづくりに対する基本的な考え方について、これまでの実績を交えて述べさせていただきます。
本市の「人口ビジョン」を実現させるために策定した「総合戦略」では、5か年に取り組むべき政策目標や施策をまとめ、4つの基本目標を設定しております。
一つ目は、「子育て・教育・文化を軸とした都市ブランドづくり」でございます。
子育てに関しては、子どもたちを元気に育てる環境をつくり、子どもの育ちを社会全体で支えていくための切れ目のない支援を引き続き行ってまいりたいと考えております。送迎保育ステーションの整備や幼稚園の預かり保育の充実、放課後KIDSルームの増設の加速化などを進めるほか、児童館・こども館や中高生の居場所を充実させ、地域の中で小中高生が安心して過ごすことができる場を提供していきます。
教育の面では、新たな時代に子どもたちが対応できるよう、教育委員会と緊密に連携して教育環境の整備に力を入れ、「教育はみんなで」を合言葉に、みんなで子どもたちを育み、みんなが生き生きと学ぶ社会の実現に向け、教育や文化に関する施策を展開してまいりたいと考えております。
また、文化の分野では、今年はいよいよ東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されますが、松戸市はドミニカ共和国・ルーマニアのホストタウンとして事前キャンプ成功に向けた準備を進めております。今大会での応援・おもてなしなどの交流をとおして、両国との友好関係をさらに深めていきたいと思います。
二つ目は、「高齢者がいつまでも元気に暮らせるまちづくり」でございます。
高齢化が進む社会において、高齢者にやさしいまちづくりはますます重要になります。地域に暮らす市民の皆さまだけでなく、松戸で働き、松戸で活動される、松戸にかかわる皆さまが、支えあいながら、自分らしく活躍できる出番や居場所がある地域コミュニティづくりのため、町会・自治会や地域包括支援センター、社会福祉協議会、民生委員・児童委員、NPOや民間事業者の方々などが共に考え、協働する意識の醸成を図り、「地域共生社会」の実現に向けた取り組みをさらに進めてまいりたいと考えております。
三つ目は、「まちが再生し、賑わいのあるまちづくり」でございます。
現在、松戸駅西口駅前広場では、賑わいや安らぎの創出のため、継続した整備を行っておりますが、同駅構内には今年3月までに、すべてのホームにエレベーターが整備され、バリアフリー化が実現します。また、他の地域におきましても、市域全体の魅力を高めるまちづくりに向けた取り組みを地域の皆さまとともに進め、若い人たちをはじめ幅広い世代の方々が、住みやすく買い物しやすいまちを目指してまいりたいと考えております。
四つ目は、「経済が活性化し、安心して働けるようになるまちづくり」でございます。
昨年は市内に2つの大型商業施設が誕生しました。上野東京ライン開業によるJR常磐線の東京駅、品川駅乗り入れや、東京外かく環状道路の県内区間開通と松戸インターチェンジの設置など、アクセス性の向上効果と相まって、新たな賑わいや人の流れを生み出し、松戸市の経済活性化、雇用創出に大いに寄与しているものと考えております。もっと松戸で買い物ができるように、もっと松戸で働く場があるように。そのような視点でこれからのまちづくりを進めてまいりたいと思います。
安全・安心なまちづくりでは、昨年9月の台風15号に続き、10月に発生した台風19号により、東日本の広範囲が大雨に見舞われ、河川の堤防が決壊し、土砂災害が発生するなど、各地に大きな被害をもたらしました。本市においても、倒木や一部地域での停電が発生いたしました。
台風19号では、市内に開設した避難所に一時は約1,400人が避難しましたが、これだけ多くの方が避難したのは東日本大震災のとき以来のことでした。台風の進路によっては、市内に甚大な被害をもたらしていたかもしれません。
例えば今回のような大規模な水害の発生が想定される場合には、河川整備などのハード対策に加え、適切なタイミングで避難指示、避難勧告等の発令を行い、その情報を確実に伝達し、皆さまに安全に避難していただくことが重要であると認識しております。災害に強いまちづくりのため、ハード面とソフト面の両方の対策を着実に進めてまいりたいと考えております。
以上が、4つの基本目標を柱としたまちづくりの基本方針でございます。
令和2年度予算
次に、本市の令和2年度予算について説明申し上げます。
新年度の一般会計予算は、子育て支援の取り組み等を積極的に行う一方で、プレミアム付商品券発行事業が完了したことなどから、本年度より0.7パーセント減の1,551億6,000万円を計上いたしました。
歳入の根幹をなす市税につきましては、これまでの実績を勘案し、市税全体では本年度同水準、平成31年度より5千万円増の690億円を見込んでおります。
歳出の構成比につきましては、民生費が51.7パーセントと最も高く、次いで衛生費の10.2パーセント、土木費の8.9パーセントの順となっております。
今後も、市税等の自主財源確保に向けた取り組みや、歳出の削減、事業の見直しを不断に重ねていき、健全財政を維持しつつ、予定しております大規模事業を含め、成長戦略などの必要な政策に投資を行ってまいりたいと考えております。
子育て・教育・文化を軸とした都市ブランドづくり
続きまして、新年度の主要な施策について、まずは総合戦略の4つの基本目標の方向性に沿って説明申し上げます。
最初に「子育て・教育・文化を軸とした都市ブランドづくり」でございます。
まず、子育てに関しては、年間を通した保育需要にもしっかりと対応するため、年度途中での開園を含めた小規模保育施設の整備を更に進めるとともに、地域の実情を捉えた民間保育園の整備についても支援することで、実質的な待機児童の解消を図ってまいりたいと考えております。
さらに、働いていても幼稚園の教育を受けられるよう、長時間の預かり保育を行う幼稚園を増やしたいと考えております。
併せて、幼稚園の利用者を増やすため、八柱駅前、東松戸駅前に送迎保育ステーションを新たに開設するとともに、他の地域での送迎保育ステーション開設に向けた準備を進めてまいります。また、幼稚園の取り組みや魅力などを市民に発信する預かり保育セミナーを引き続き開催します。
幼稚園の人材確保に向けては、幼稚園教諭に対する松戸市の補助制度などを周知するパンフレットの作成や免許更新の費用の補助を新たに実施し、支援を強化してまいります。
保育士確保の対策としては、休暇を取りやすい環境づくりへの支援や、奨学金返済の支援を新たに実施します。また、学生や潜在保育士を対象にした就職フェアを開催します。
地域の子育て支援では、乳幼児の一時預かり機能を持った拠点の新規開設に加え、八柱地区に病児・病後児保育施設を開設します。また、多胎世帯を対象とした子どもの一時預かりや、多胎育児を経験された方々との交流会などを開催します。
子どもの居場所づくりでは、小学生の居場所としては、放課後KIDSルームを新規に10校開設するとともに、青少年会館分館の一部を活用し、市内5か所目となる樋野口こども館を開設します。
また、八柱駅ビル内に市内4か所目となる中高生の居場所を開設し、学校や家庭以外でも勉強や交流など様々な体験ができ、安全安心に過ごせる環境の整備を引き続き進めてまいります。
こうした子育て支援の取り組みをより多くの子育て世代の方に知っていただくためにも、情報発信や市内外でのプロモーション活動を継続してまいります。
教育に関しては、本市独自の取り組みである「言語活用科」をリニューアルします。小学1年生から、日本語と英語の両輪で、義務教育9年間を通した「ことばのトレーニング」を行ってまいります。
また、市内2つ目となる「ほっとステーション」を新たに開設したいと考えております。福祉的な相談もできるよう、スクール・ソーシャル・ワーカーと訪問相談員を配置し、保護者と子どもが安心できる居場所にしていきたいと思います。
小・中学校の施設整備では、体育館が災害時の避難所になることを鑑み、トイレの洋式化を順次進めてまいります。
生徒数の増加が見込まれる河原塚中学校におきましては、校舎の増築工事に着手したいと考えております。
松戸運動公園では、陸上競技場の第3種公認に伴う工事等が完了いたしますことから、リニューアルを記念したイベントを実施する予定でございます。
また、松戸市名誉市民であり、市民会館の名誉館長である宇宙飛行士の山崎直子さんが、スペースシャトルに搭乗してから10年経過することから、記念の講演をお願いしたいと思っております。
21世紀の森と広場・森のホール21・博物館では、3館連携による「千駄堀地区3館連携文化交流事業」を推進し、世代を超えた多くの市民の皆さまに文化や歴史に触れる機会を提供してまいりたいと考えております。江戸時代をテーマに、参加体験型展示、講演会、イベントなどの実施を企画しています。3館合同のツイッターを開設し、情報を発信していきます。
文化に関しては、国内外アーティストの滞在制作拠点であるパラダイスエア事業や、コンテンツ産業の支援事業を通して、アーティストやクリエイター等が活躍できる環境を整え、創造都市を目指していきます。また、ポップカルチャーやストリートカルチャーなどのイベントの開催などを通して、多様な文化を受け入れ、育む風土を醸成してまいります。
令和3年5月には、オーストラリア・ホワイトホース市との姉妹都市締結50周年を迎えます。姉妹都市であるホワイトホース市との交流を進めるとともに、ホストタウンであるドミニカ共和国との梨を通じた交流事業を引き続き実施してまいりたいと思います。
また外国人観光客誘致のために市内事業者とともに観光コンテンツの開発に取り組み、さらに、観光情報を多言語で提供できるように努めてまいります。
多文化共生社会の実現と外国人市民の活躍が求められる中、生活者としての外国人市民の支援といたしましては、昨年10月より体制を拡充した外国人相談窓口での相談事業を引き続き行うとともに、外国語版生活ガイドブックの充実を図ってまいります。さらに、外国人向けの日本語教室を共催している日本語ボランティア会への支援を継続するとともに、就職にも役立つような日本語教室を新たに開催したいと考えております。
高齢者がいつまでも元気に暮らせるまちづくり
次に、「高齢者がいつまでも元気に暮らせるまちづくり」でございます。
2025年には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となります。そのような時代が間近に迫っている中で、「健康寿命の延伸」と「地域共生社会の実現」、この2つの取り組みが今後ますます重要になっていくと考えています。
健康寿命の延伸に向けた新たな取り組みとして、保健事業と介護予防を一体的に実施することにより、高齢者が加齢による心身虚弱に陥ることを予防する、フレイル予防を推進してまいります。
高齢者の健康づくりには、外出してもらえるような仕組みや仕掛けが大切だと考えております。あわせて、交通不便地域である中和倉地区においては、コミュニティバスを本格運行に移行し、外出しやすい環境づくりの役割も担えるよう進めてまいります。
地域共生社会の実現に向けては、「福祉まるごと相談窓口」による包括的な相談支援体制の構築を推進するとともに、市内15の日常生活圏域における「地域包括支援センター」や「地域サポート医」の配置により、地域包括ケアシステムの強化を図っております。また、「地域づくり交流会」や「地域包括ケア推進会議」を通じ、地域住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる地域力強化に取り組んでいるところです。
このほか、高齢者の地域での暮らしを支える仕組みの一つに成年後見制度がありますが、制度の利用促進にかかる地域連携ネットワークづくりを進めるため、中核機関を新たに設置したいと考えております。
さらに、「多世代まるごと居場所づくり」プロジェクトを市内3地区で試行的に立ち上げるほか、市民活動と地域活動の活動拠点のマッチング、関係機関や市民が協働してエンディングノートガイドラインの作成などに取り組むとともに、地域共生社会の理解を深める講演会などを実施したいと考えております。
また、介護が必要となっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けていけるよう、「いきいき安心プランVIまつど」に基づき、重度者向け在宅サービスである、小規模多機能サービスや、定期巡回サービスの整備・普及とともに、特別養護老人ホーム2施設で計80床の増床を行い、多様なニーズに対応した施設整備を進めてまいります。
そして、介護サービスを支える、介護人材の確保につきましては、介護保険制度が創設され20周年を迎えることから、永年勤続表彰を実施するほか、介護職員が医療的ケアを実施するための研修費用の助成を新たに実施するなど、介護職員のモチベーションアップ及びスキルアップの支援をより一層進めることにより、人材の確保・育成・定着に努めてまいります。
まちが再生し、賑わいのあるまちづくり
続きまして、「まちが再生し、賑わいのあるまちづくり」でございます。
まず、松戸駅周辺地域のうち、新拠点ゾーンについては、「新拠点ゾーン整備基本計画」を引き続き策定してまいります。あわせて、市役所本庁舎に関しては、昨年に引き続き、「新庁舎整備基本計画」の策定を進めてまいります。
松戸駅周辺の活性化に結び付く矢切地区の観光拠点については、矢切の渡し公園および外周道路の整備を進めてまいります。
新松戸駅東側の土地区画整理事業では、地区の皆さまとの合意形成のための取り組みを継続し、事業の推進を図ってまいります。併せて、常磐線快速列車の新松戸駅停車に向けて、JR東日本に対して働きかけてまいります。
道路交通網では、外環道と成田空港を結ぶ北千葉道路は、緊急輸送路としての役割や沿道地域の渋滞の緩和、地域経済の活性化等が期待されておりますが、今月4日から千葉県にて、都市計画案及び環境影響評価準備書の縦覧が行われるなど、事業化に向けた手続きが進められています。この北千葉道路と接続される3・3・7号横須賀紙敷線においては、河原塚地先の延長943m区間の道路整備に向けた用地買収を引き続き積極的に進めてまいります。
経済が活性化し、安心して働けるようになるまちづくり
四つ目は、「経済が活性化し、安心して働けるようになるまちづくり」でございます。
中小企業の活性化を図るには売上向上のため販路開拓や新たな商品・サービスの開発が欠かせない一方で、雇用の確保や後継者不足など様々な課題が山積しております。こうした課題を解決するために、具体的な提案を行う、ワンストップ伴走型の支援体制が必要ではないかと考えております。そのため、高度な知見と経験を有する経営アドバイザーを配置した相談センターの新設を検討しており、新年度はその準備と機運醸成のため、市内事業所の実態調査を実施するとともに、中小企業支援フォーラムを開催いたします。
また、中小企業支援としましては、事業承継資金や新規開業資金等の融資に対する利子補給を新たに実施いたします。就職サポート事業につきましては、まつど合同企業説明会に加えて、企業向けの採用力強化セミナーを開催いたします。
その他、市内で新規に会社を設立する起業者に対し、登録免許税等を補助する制度を創設します。また、市内にサテライトオフィスやシェアオフィスを新たに設置し、運営する事業者に対する補助や、「松戸スタートアップオフィス」を卒業した企業が市内で事業を実施する際の補助を新たに設け、市内における企業立地を後押ししてまいります。
女性の活躍推進といたしましては、「女性センターゆうまつど」に開設した、仕事と育児や介護などとの両立に関する相談窓口を通じ、ハローワークが運営する求人情報オンライン提供サービスを利用した紹介状発行まで一貫して行うことにより、再就職を望む、より多くの女性へのきめ細やかな支援を継続して実施してまいります。
以上、総合戦略の4つの基本目標の方向性に沿った主要な施策について説明いたしました。
その他の主要な施策について
続きまして、「安全・安心なまちづくり」などに関連する主要な施策について、説明申し上げます。
防犯対策については、令和元年の刑法犯認知件数は、3,411件で、前年比マイナス322件となっており、減少傾向が続いておりますが、子どもの安全確保を目的とした通学路等への街頭防犯カメラの増設や電話利用詐欺撃退機器の貸し出しを継続するなど、対策を強化してまいりたいと考えております。駅前の放置自転車対策としては、自転車駐車場の適正な管理・運営等を引き続き行うとともに、放置防止啓発活動を継続して実施してまいります。
虐待防止対策については、松戸市虐待防止条例を制定し、児童、高齢者及び障害者に対する虐待の更なる防止対策の推進を図り、地域の皆さまとともに、虐待のない誰もが安心して暮らせるまちの実現に向け、取り組んでまいりたいと考えております。
消費者対策では、複雑化・多様化する消費者問題に対応するため、消費者被害の未然防止や救済への取り組みを推進しております。市民の皆さまが安全安心で豊かに暮らすことができる社会の実現に向け、引き続き消費者行政の充実を図ってまいります。
農業については、都市農業振興計画に基づき、松戸産農産物のブランド化を促進するとともに、生産性向上のため、農家への支援を引き続き行ってまいります。
現在6市で共同運用している消防指令業務については、令和3年2月から10市での共同運用を開始いたします。
また、近年の救急出場件数の増加に対応するため、救急隊を1隊増隊したいと考えております。
交通バリアフリー整備事業については、八柱駅周辺の現況調査が完了したところであり、引き続き関係機関と協議しながら、整備を進めてまいりたいと考えております。
JR北松戸駅、馬橋駅、新松戸駅、北小金駅におきましてホームドアの設置が令和3年度にかけ実施されることから、完成後に県とともに支援してまいりたいと考えております。
旧紙敷土地区画整理65街区には、東部支所、図書館、(仮称)青少年プラザを集約した複合施設を建設してまいりたいと考えております。
病院事業については、総合医療センターの診療体制の更なる充実を図り、良質な医療の提供に努めてまいります。また、福祉医療センター東松戸病院・梨香苑の今後のあり方を検討し、方針を定めてまいりたいと考えております。
大雨による災害対策としては、紙敷川、上富士川などの改修整備を継続してまいります。
水道事業では、水道管の耐震性を高め、いつでも安全・安心に水道が使えるよう、引き続き、老朽管の更新に努めていくとともに、水源維持のため、計画的に井戸の改修工事などを行ってまいります。
下水道事業については、更なる健全経営に向け、普及率の向上や経費回収率の向上を経営目標として取り組みます。また、震災時に収容避難所となる小・中学校のマンホールトイレの整備や、緊急輸送路となる重要路線などのマンホール浮上防止対策を、引き続き実施してまいります。
道路の舗装や橋りょう、横断歩道橋などの道路インフラの長寿命化については、5年毎に見直しを行っている修繕計画に則り、予防保全型の修繕を継続してまいります。
自転車走行空間ネットワーク整備については、自転車利用者と歩行者が安全で快適に移動できる交通環境整備を進めてまいります。
廃棄物の適正処理については、(仮称)リサイクルプラザの建設工事に着手いたします。また、新焼却施設の建設について検討をする焼却施設基本構想の策定作業を進めてまいります。
平和事業については、令和2年は戦後75周年、松戸市が平和都市を宣言して35周年の節目の年を迎え、平和記念事業と併せて、市内の中学生を平和大使として、長崎市で開催される「青少年ピースフォーラム」へ引き続き派遣いたします。
また、戦争体験者の減少が進むなか、平和語り部などの継承事業や世界で起きている紛争等の現状を伝える事業などを通じて、引き続き次の世代に平和の大切さや戦争の悲惨さを伝えてまいります。
以上、新年度の主要な施策について、その概要を申し上げました。
おわりに
さて、今年は待ちに待った東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます。オリンピック聖火リレーでは、前回の東京大会では通過することのなかったオリンピック聖火が7月4日に松戸市を通過し、さらに千葉県内の最終聖火ランナーの到着を祝う式典を松戸中央公園で行うことになっています。また、東京2020大会への出場が内定している女子レスリングの皆川博恵選手をはじめ、今後も松戸市ゆかりの選手の出場が、続々と決まっていくのではと大いに期待しております。市民の皆さまと共に応援し、大会を盛り上げ、感動を分かち合いたいと思います。
今年の5月には、自動車の「松戸ナンバー」の交付が開始される予定です。松戸の風景をデザインした図柄入りのプレートを選ぶこともでき、松戸ナンバーを付けた車が日本全国を走ることで、市のPRや観光振興、地域振興に寄与するものと期待をふくらませています。
また新年度は、新たな総合計画と都市計画マスタープランを策定いたします。今後のまちづくりの基本的な方針を示す重要な計画であることから、議会の皆さまとも対話を重ね、市民の皆さまのご意見も伺いながら、成案化を図ってまいります。
松戸市の人口は今年中に50万人に達することが見込まれます。松戸市がさらに発展するよう、市政運営に全力で取り組んでまいりますので、改めて、市民の皆さまをはじめ、議員各位のご支援、ご協力を賜りますことをお願い申し上げ、新年度の施政方針とさせていただきます。
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