令和6年度教育施策方針
更新日:2024年2月22日
令和6年2月22日、松戸市議会3月定例会本会議で教育長が発表した教育施策方針です。
はじめに
まず、はじめに、本年1月に発生した令和6年能登半島地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。あの3.11 を思い出さざるを得ないほどの甚大な被災状況の中、1か月足らずの間に、授業が再開できた学校もあるとのこと、皆さまの学びを止めない力強さに感銘を受けております。子どもたちの心からの笑顔が戻ることを願っております。
さて、世界に目を向けてみますと、環境問題、気候変動、紛争、ジェンダー格差など、様々な課題を依然として抱え続けています。日本においても、少子高齢化、労働者不足、自然災害など多岐にわたる課題に直面しており、VUCAの時代に象徴されるように混迷を極めております。
我が国は、このような状況を乗り切るために、いま、まさに大きな転換を図らなければならない状況にあり、本市教育委員会においても、令和5年度は、転換しようとする意識の啓発に努めてきたところです。しかし、いまだに過去の枠組みに囚われ続けている状況もあります。
令和6年度は、実際に転換を進めなければなりません。私たち一人一人が主体的に、意識的に転換を図る必要があります。そのためのキーワードを5つ述べます。
キーワードの一つ目は、「一律からの脱却」です。
多様化あるいは多様性ということばが多く聞かれ、その対応が大きな課題となっています。本市教育委員会では、実は、以前からこの課題に取り組んできております。
具体的な例として、一つは、全校一律ではなく各校の経営に相応しい人材を派遣するスタッフ派遣制度であり、もう一つは、本市独自のスクールソーシャルワーカーの活用で、拠点の設置と派遣区域を設け、教育行政と福祉行政とが連携して支援に当たる全国的にも希少な事業です。
いずれも、一律、一斉の思考を転換して進めてきた施策であり、新たな展開を引き続き進めてまいります。
キーワードの二つ目は、「トライ&エラー」です。
歩きながら、走りながら、失敗を恐れずに様々な方法を試し続ける中で、クオリティを高め、施策を前に進めて行くというトライ&エラーの姿勢で臨むことが必要です。
教育におけるICT 化の実践は、まさに、この姿勢で取り組むべきだと考えております。
これからは、学校教育においても、事務や生涯学習の場においても、教育DX のスピードアップを図ってまいります。
キーワードの三つ目は、「授業改革」です。
学習指導要領、第四期教育振興基本計画に「主体的・対話的で深い学び」「多様な教育ニーズへの対応」とある中では、従来の授業からの転換が求められています。
特に「教える授業」から「気付かせる授業」へという流れを強くすること、「探求学習」と「Critical Thinking(批判的思考力)の学習」というこれからの社会を担うために不可欠な学習を強化することに、総力を挙げて進めてまいります。
キーワードの四つ目は、「ことば」です。
「学びの松戸モデル」の基本理念は「ことばを育み 人がつながる 学びの松戸」ですが、SNSがコミュニケーションの中心となり、ユーチューブなどが情報源の主なものとなっている中で、その基礎となる「ことば」のあり方に変化が生じています。
本市教育委員会においては、独自の教科である「言語活用科」を教科に位置付け、論理的思考力と批判的思考力の育成に励んでおりますが、表現力の向上までを見通し、バージョンアップを図ってまいります。
キーワードの五つ目は、「リアルな体験」です。
体験活動の不足により、五感を使った活動が少なくなっていることが気がかりです。
21世紀の森と広場、博物館、森のホール21では、バーチャルだけでなく、自然、歴史、芸術のリアルな体験ができ、そのような体験こそが、人を人らしく育ててくれるのではないかと考えます。「マルチモーダル」ということばがあるように、五感を使う活動により、人間としての総合力を育ててまいります。
このような、混迷を極めた転換期の真っただ中において、令和6年度の重要課題について、「学びの松戸モデル」における「何を学ぶ」「どこで学ぶ」「どのように支える」の3つの視点に沿ってお話をいたします。
新年度の施策
何を学ぶ
まず、「何を学ぶ」という視点です。
歴史・文化・伝統・芸術を学ぶ
市立博物館は、松戸の3万年の歴史と文化を研究し、未来を担う子どもたちを育み、ひとづくりに貢献できる文化交流の場です。今後は「博物館リニューアル基本構想・基本計画」に基づき、子どもも大人も楽しく松戸の歴史と文化を学ぶことができる「こどもミュージアム」の整備を行います。子どもたちの多様な体験ができる機会を提供する拠点となるよう準備を進めるとともに、空調設備を含めた展示空間のリニューアルに向け準備を進め、常設展示全体の充実を図り、新たな魅力をもつ博物館を目指してまいります。
子どもたちが参加できる多様な体験として、市内の小学生を対象に、緑豊かな縄文の森での宿泊体験を通じて、縄文時代の暮らしから歴史を身近に感じてもらう「竪穴住居宿泊体験」を、新年度も行います。また、森のこども館との連携事業として実施する考古学の体験学習プログラム「森のこども館はくぶつかんチーム」や、1年を通して田植えや稲刈りなどの米づくり作業を行った成果をこども学芸員として発表する「小学生学芸員展示解説会」を行います。
さらに、企画展(仮称)「異形土器:不思議なうつわの物語」を開催し、東日本各地にある用途が不明な異形土器を通じて、地域間交渉の実像を探ります。また、館蔵資料展「たてたてあなあなー古代竪穴建築の世界―」では、松戸市内から見つかった竪穴建物を中心に、写真や出土品から古代竪穴建物の世界を紹介します。「まつどの江戸時代 その参」では、江戸時代の古文書から地域の歴史や村のくらしを解き明かした展示を行います。
市内の埋蔵文化財発掘調査につきましては、調査の記録を保存して将来に継承するため、新拠点ゾーンや都市計画道路などの公共事業に伴う調査の他、関場遺跡・池ノ台遺跡の報告書の刊行なども進めてまいります。
令和4年度に寄贈を受けたマイセン磁器につきましては、152 点のうち約30点を展覧会で公開し、華麗なマイセン磁器の魅力をご紹介します。また、かつて相模台にあった東京高等工芸学校出身のグラフィックデザイナーが制作した優れたポスター等を活用して、小中学校や社会教育施設に出張展示を行う(仮称)「出張ミニ美術館」を開催し、地元の歴史や芸術文化への関心を高めてまいります。
戸定歴史館では、「戸定邸保存活用計画」の策定を進めてまいります。貴重な文化財を保存するために、保護方針の設定や耐震等の防災対策などを計画に盛り込み、地域の文化的資産として次世代に確実に継承してまいります。
企画展では、徳川昭武及び松戸徳川家との深いつながりがある津山松平家分家の貴重な資料を初めて公開いたします。
市民の主体性を育む
次に、市民の文化・芸術活動の発表の場として、松戸市文化祭・美術展・書道展を開催するとともに、まつどまなびぃネットを活用し、生涯学習のさらなる充実を図ってまいります。
文化ホールは、市民の主体的な学びを支え、豊かな教養を育む拠点となることを目指し、将来的な施設整備も見据え、市民ニーズの把握と今後のあり方の検討に取り組んでまいります。
青少年会館では、青少年がスポーツを気軽に楽しむ機会の充実を図るため、屋外に3 人制バスケットボール3×3(スリー・エックス・スリー)のコートを整備し、2月3日からオープンいたしました。青少年会館及び樋野口分館では、青少年がいつでも、一人でも利用できる環境を拡充してまいります。また、子ども部が運営している中高生の居場所や樋野口こども館などとの連携事業の拡大充実を図るとともに、子どもたちが安心して利用できる環境を整備し、体験や交流、学びの機会の充実を図ってまいります。
家庭教育支援としては、小学校入学前の保護者に必要な情報を提供するとともに、各小学校に設置されている家庭教育学級を支援してまいります。学校の枠を越えた交流事業や小中学校と地域の方々とが連携した講演会の開催など、家庭及び地域の教育力向上につなげてまいります。
また、21世紀の森と広場、森のホール21、博物館を会場とし、市内各学校、本市出身・在住者で組織する団体やアーティストによる演奏、来場者が参加できるワークショップ等を取り入れた「まつど音楽フェスティバル」を開催し、質の高い音楽に気軽に触れることができる機会を提供し音楽の裾野を拡げてまいります。
スポーツを楽しめる機会をつくる
次に、スポーツを楽しむ機会につきまして、「松戸市スポーツ推進計画」を着実に実施していくため、市民の誰もがスポーツを楽しめるよう、従来のスポーツに加えて、アーバンスポーツやニュースポーツを体験する機会の確保、また2月に実施した、生涯スポーツとパラスポーツの一体的なイベントの拡充・拡大などの検討を進めてまいります。
子どもたちに知徳体バランスの取れた「生きる力」を育む
さて、本市では、全ての小中学校が、言語活用科の教育課程特例校に認定されており、児童生徒の生きる力の基盤となることばの力を育んでいます。
言語活用科日本語分野では、年間指導計画に、新たに「書く」ことに特化した学習内容を加え、論理的・批判的思考力の育成を促進してまいります。小学校言語活用科英語分野では、1 年生から積み重ねているジョリーフォニックスの取組みを、高学年でも継続することで、英語の読み書きの基礎固めに注力し、中学校との学びの接続をさらに強化してまいります。中学校では、TESOL 教授法の考え方を各校で共有し、表現力の伸長に重きを置いた授業実践を進めてまいります。
これらの取組みにより、言語活用科の目指すグローバル化する社会で活躍する児童生徒を育成してまいります。
他の教科におきましても、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実により、「主体的・対話的で深い学び」を促進する授業改革を進めてまいります。
「総合的な学習の時間」では、正解が一つにならないような課題に問いを立て、探究的な学習に取り組むことにより、多角的な見方や考え方などの資質・能力の育成に努力してまいります。
さらに、児童生徒にとって、効果的で効率的な学習環境を整える道具として、一人一台端末の活用を充実させてまいります。
また、防災への取組みとして、学校では、日常的に安全教育を推進し、防災意識を向上させ、児童生徒が自他の生命を尊重し適切な行動ができるよう育成に努めてまいります。
災害への備えとして、生命を守ることを最優先とする「危機管理マニュアル」の評価・見直し・改善を継続的に行い、最新の知見や実態に即した学校での対応が可能となるように備えを進めるとともに、学校・家庭・地域の更なる連携強化に努めてまいります。
どこで学ぶ
続いて、「学びの松戸モデル」の「どこで学ぶ」という視点です。
学びたいときに学べる環境をつくる
図書館につきましては、図書館整備計画などに基づき、文化複合施設の中核となる中央館や新松戸の地域館の整備等について検討を行ってまいります。また、引き続き東松戸地域館等の蔵書構成の充実を図るとともに、市民の利便性を高めるため蔵書へのICタグの装備を順次行い、効率的で効果的な運営を推進してまいります。
博物館と森のホール21は、隣接する21世紀の森と広場と連携した「千駄堀地区3館連携文化交流事業」をさらに推進し、共通テーマによるイベントの開催や、森のプロローグを活用した効果的な博物館PRなど、多くの利用者が訪れる魅力的な場所を目指してまいります。
松戸駅周辺の文化複合施設の整備につきましては、施設の基本理念や機能などの考え方をお示しする構想案を現在作成しております。新年度はさらに内容を深めるため市民に広く意見をお聞きするとともに、新拠点ゾーン整備の進め方と整合を図りつつ、引き続き専門家による懇談会の意見を踏まえながら、構想として取りまとめてまいります。
子どもたちのためのよりよい教育システムを構築
さて、松戸市の「スタッフ派遣制度」は、今年で20年目を迎えます。特色ある学校づくりに有効な人材派遣事業であり、学校の自律的経営を促進し、松戸市の教育力向上に寄与しております。学校を取り巻く教育環境の変化を見据え、より効果的な支援を進めてまいります。
また、近年、外国にルーツを持つ児童生徒が増加傾向にあり、日本語指導のニーズは高まっています。しかし、全国的な日本語指導者不足は、本市でも同様の傾向にあることもあり、従来の体制では、もはや対応が難しい状況となっています。「にほんごルーム」は2年を経て、軌道にのりつつあります。新たに通級指導を加えることで、日本語指導の充実を図ってまいります。
特別支援学級については、4校に新設する予定です。特別支援教育の視点は、すべての教育活動の根幹をなすことから、教職員研修や巡回指導を充実し、教職員の指導力の向上を図ってまいります。また、特別な支援を必要とする児童生徒が、適切な学びの場を選択できるように、相談体制の強化に努めてまいります。
医療的ケア児は、全国的に増加傾向にあり、本市も同様の状況にあります。増加する医療的ケア児が安心して学校生活を送れるよう、看護師派遣システムを現在の配置型から巡回型へ変更します。医療的ケア指導医や看護師アドバイザーの助言を受けながら、一人一人の自立に向けた体制づくりを着実に進めてまいります。
また、教員の人材育成に向けては、退職校長会等の協力を得て、新任の管理職や講師を含む若手教員に対して、経験則の継承とともに実務や授業づくりなどのサポート体制を提供してまいります。
また、新しい勤怠管理システムを活用することで、教員の自己管理、業務効率の向上や労働環境の改善を図り、教員の働き方改革を推進してまいります。
子どもたちのための安心・安全・快適な教育環境を確保
次に、スクールソーシャルワーク事業につきましては、開始から7年が経過し、多様化、複雑化する社会の中で、児童生徒が抱える不安やストレスに関する相談の要望は年々増加してきております。スクールソーシャルワーカーを3人増員するとともに、小金地区に拠点校を移設し、市内全体をカバーするスクールソーシャルワークのネットワークを整備してまいります。また、拠点型と派遣型を併用する本市独自の支援体制によって、教育と福祉・医療各分野との連携を活かした児童生徒の支援を行ってまいります。
また、不登校支援のための松戸市教育支援センターの事業である「ふれあい学級」、「ほっとステーション」、「教育相談」等の支援体制の充実と周知を図るとともに、施設内の机、椅子などの備品を温かみのある木製素材に変えることにより、児童生徒に安らぎを与え、心地よい学習環境づくりを進めてまいります。さらに、松戸市教育支援センターの機能強化の一環として、第一中学校みらい分校と連携し、日中に通級することが困難な不登校生徒が夕方からでも学習することができる仕組みづくりに取り組んでまいります。
魅力ある市立高校づくり
次に、市立高校につきましては、学校教育目標の「逞しくジリツ(自立・自律)した18歳を育てる」のもと、「学力の向上」「グローバル教育の推進」「部活動の充実」の3つを柱とする「市松改革」を引き続き推進してまいります。
令和6年度からは、新たに中国語とスペイン語を教育課程に追加し、グローバル社会に対応できる生徒を育成してまいります。
これまで大学進学サポートとして、予備校の講師による対面講座と動画配信を行ってまいりましたが、生徒の主体的な学びを確保し、ニーズの多様化に対応するため、いつでもどこでも学べる学習コンテンツの提供と、学習状況が可視化されるツールを導入します。これらにより、学習意欲と学力の向上を図り、多様な進路及び難関大学への進路実現につなげてまいります。
また、新入生の一人一台端末の購入に伴う助成金制度の構築など、教育活動の充実に向けたICT環境の整備にも取り組んでまいります。
施設等の老朽化対策と新たなニーズへの対応
次に、施設面で申しますと、市立高校では、生徒が安全かつ安心して学校生活を送ることができるように引き続き外壁改修工事を行ってまいります。
小中学校の施設においては、「松戸市学校施設長寿命化・再整備計画(第1期)」の整備対象校の一つである小金北小学校の長寿命化改修に向けた実施設計を進め、老朽化対策を推進してまいります。また、小中学校全体としては、校舎の外壁やトイレの改修工事を進め、引き続き快適な教育環境を整備してまいります。さらに、小中高等学校の体育館への空調設備や小学校2校でのエレベータの設置に向けた設計委託を実施し、安全・安心なだけでなく、快適で多様性に配慮した教育環境の整備を図ってまいります。
学校施設以外では、博物館や森のホール21などの文化施設や、運動公園や常盤平体育館、柿ノ木台公園体育館などのスポーツ施設においても老朽化が問題となっています。
森のホール21につきましては、トイレの洋式化を引き続き進めるほか、設備機器の更新などを行ってまいります。さらに、スポーツ施設につきましては、運動公園では陸上競技場第3種公認継続に伴う改修、常盤平体育館では天井改修、柿ノ木台公園体育館では体育館空調設備設置に伴う設計委託を実施するとともに、市民の方々が安全・安心にご利用頂けるスポーツ環境と快適性の向上を図ってまいります。
また、文化施設やスポーツ施設への多様なニーズへの対応として、先ほども触れました博物館のリニューアル、図書館、新たな文化複合施設の整備のほか、スケートボードパークの整備を進めます。加えて、令和5年度に調査検討したスポーツ施設整備の方向性を踏まえ、旧根木内東小学校の跡地に、新たなスポーツ施設として多種目で利用できるグラウンドや、アーバンスポーツができる施設の整備に向けた基本設計を実施いたします。さらに、学校施設開放事業の充実に向けた夜間照明を設置するための設計委託の実施など、スポーツ施設の環境整備に力を入れてまいります。
どのように支える
最後に、「学びの松戸モデル」の「どのように支える」という視点です。
多様な主体の連携・協働で学びを支える
地域の中で市民や子どもたちが持続可能な社会教育活動ができる機会の確保・環境の整備として、学びの成果を活かしたい市民と、地域人材を必要とする学校や社会教育施設等がマッチングできる仕組みづくりを引き続き進めてまいります。また、子どもたちの文化・スポーツ活動を支える環境整備として、地域の多様な団体等と連携を図ってまいります。そうした市民の誰もが多様な文化・スポーツ活動に参加できる環境が、部活動の地域連携・地域移行にも必要であると考えております。
また、市民の地域活動への参画を促す取組みとして、千葉大学園芸学部との連携により令和6年度から松戸の自然を学ぶ親子体験プログラムを起点としたコミュニティ形成についての調査研究を進めてまいります。千葉大学園芸学部との共同研究により、地域資源の把握や調査を行うとともに、松戸の強みであるまちなかの豊かな緑をフィールドに、親子の自然体験をテーマとした講座などの学びの機会を提供し、松戸らしさの気づきを誘発するプログラムの開発を目指します。
学びたい市民の自主的な学びを支える
次に、博物館では、歴史資料の魅力を伝えていくための立体的な歴史資料をデジタル化し、これを公開するために3D技術の作業環境を整備し、博物館の新しい楽しみ方を提供してまいります。
本市所蔵の美術品等について、現在、常設の展示施設がなく、鑑賞機会が限定されている所蔵作品をインターネット上でいつでも観ることができる場を提供するため、デジタルアーカイブ等のコンテンツを構築してまいります。
新年度の施策については、以上となります。
おわりに
さて、子どもたちの新しい文化・スポーツ環境を構築するための部活動の地域連携・地域移行は、多くの自治体で模索が続いており、これもまた冒頭で述べました混沌の一つの例といえるのではないでしょうか。本市では既にクラブ化が始まったスポーツ団体もあり、取組みは進み始めております。それぞれの団体のその特徴を活かしながら主体的に取り組み、市民一人一人が主体的に参加することを期待しております。多様化が進む社会においては、自分と他者の人権を共に尊重することと、自分と向き合い自分を俯瞰的に見た上で、主体的に行動することが必要になってきております。
多様化の中で、「教育はみんなで」という考え方が、ますますその重要性を高めていると考えております。今後も、最重要なことばとして掲げ、教育行政を進めていく所存です。
改めて、議員各位、並びに市民の皆様のご理解・ご支援をお願いいたしまして、令和6年度の教育施策方針とさせていただきます。宜しくお願いします。
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