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松戸市立松戸高等学校 陸上競技部が強い理由 ~森田瑛仁選手と伴走する師匠にインタビュー

更新日:2025年7月22日


松戸市立松戸高等学校 陸上競技部(前列中央が森田瑛仁選手)

インターハイ入賞、関東駅伝出場を目指す

 野球、レスリング、BMX、弓道‥。ここ松戸市から日本全国、そして世界へと羽ばたくスポーツはたくさんあります。陸上もそのひとつ。陸上では松戸市立小金北中学校から八千代松陰高等学校を経て早稲田大学競走部に入部し、箱根駅伝、そして2028ロサンゼルスオリンピックを目指し走り続ける鈴木琉胤(るい)選手も、松戸出身の期待の星です。

 そんな“陸上の松戸”をけん引するひとりが、松戸市立松戸高等学校(以下、「市立松戸高校」)陸上競技部(以下、「陸上部」)顧問の蓑和廣太朗(みのわこうたろう)先生。蓑和先生は、松戸市立大橋小学校、松戸市立和名ケ谷中学校を経て、市立松戸高校で陸上部エースとして活躍。全国高校総合体育大会(インターハイ)に3年連続出場し、東洋大学でも陸上部で関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)などに出場した実績を持つ“松戸市ランナー”です。現在、蓑和先生は母校の市立松戸高校で教鞭をとり、陸上部の顧問を務め後進を育成中。その中で鈴木琉胤選手を追いかけまい進し続けているのが、今年のインターハイ出場を決めた森田瑛仁(もりたえいと)選手(3年生)です。

※この記事の情報は、2025年7月22日現在のものです。


森田瑛仁選手(左)と蓑和廣太朗先生(右)

インターハイ2025出場決定!

 松戸市立高木第二小学校を卒業後、松戸市立第四中学校では野球部でピッチャーをしていた森田選手ですが、もともと長距離も得意としていたこともあり、高校では野球と陸上どちらの道に進むか悩んだそう。ですが、「陸上で上を目指したい!」と決意し市立松戸高校入学後陸上部に入部。同じタイミングで着任した蓑和先生の指導のもと、加速度的に成長してきました。昨年は、千葉県高校新人陸上競技大会1500mで優勝し、続く関東高校選抜新人陸上競技選手権大会1500mでも優勝という快挙を達成。その後も関東高校選抜新人陸上競技選手権大会の前日に三重県で行われたJOC ジュニアオリンピックカップ(第18回 U18 陸上競技大会)男子3000mに出場し、決勝で9着ながらも自己記録を大きく更新するなど、着実に成長を結果につなげてきました。

 そして、今年の千葉県高校総体陸上(インターハイ千葉県予選)1500mで優勝し、次の関東高校陸上競技会南関東ブロック(インターハイ関東予選)1500mで4位(3分51秒75)と上位にくい込み、いよいよインターハイ2025(令和7年度 全国高等学校総合体育大会 中国総体2025/7月23日から8月20日開催)に挑みます。インターハイ2025を目前に控え、どう息を整え、どんなメンタルで戦いに挑もうとしているか。そして、見据える“その先”について聞きました。

想像以上にいい走りができている

 「1500mは、想像以上の理想の走りができています。でも、800mはこれまで苦戦し続けてきました。インターハイ関東予選でも、800mは予選落ちしてしまいました」とひとつの課題が見えてきたと話す森田選手。課題を打破すべくインターハイ前に千葉県陸上競技選手権大会(令和7年6月30日開催)の800mと1500mに挑みました。

 千葉県陸上競技選手権大会は、高校生の他に大学生や実業団、クラブチームなどに所属する選手も出場する、千葉県で最も速いランナーを決める大会です。その際の結果について森田選手は「1500mは自分が思い描いたレースプランで勝ち切ることができました。課題だった800mでも、100分の1秒差で2着でしたが、自己ベストを更新できインターハイへの自信につながりました」と話します。

積極性と強い気持ちで800mも自信へ

 苦手だった800mの“壁”をどう打ち破ったのか。師匠であり伴走者である蓑和先生はこう教えてくれました。

 「彼は1500m・3000m・5000mと、長い距離を得意としています。しかし800mは、400mなどを得意とする短距離ランナーたちが挑んでくる枠でもあります。そうすると、短距離ランナーは初速が違う。スタートから速く走る選手たちの中で、いつも後ろからのレースになってしまう。『ラストスパートだけで追い抜こうという姿勢だけだと勝てない、1500mのレースにいかせるよう、ラスト勝負になる前に勝負できるポジション取りを積極的にしよう』と伝え、千葉県陸上競技選手権大会では前半から攻める走りで、自己ベスト更新へとつながりました。その積極性と強い気持ちが、レース結果につながったと思います」と、当時の指導を振り返ります。

インターハイ8位以内入賞、自己ベスト更新を目指す

 インターハイに向けてトレーニングを重ねる森田選手。このトレーニングも、“蓑和流”のメニューが要になっています。蓑和先生に普段のトレーニングについてうかがうと「平日は朝7時から8時に練習して、ウォーミングアップからすべて足すと、季節や男女で差はありますが8km前後走ります。午後の練習ではそこまで走り込みません。ラダートレーニングやメディシンボール、ハードルなどを使った“動きづくり”、ウェイトトレーニングを中心に行っています」と教えてくれました。実際にメニューに取り組む森田選手は「速いスピードのためには筋力やバランス感覚も必要なので、こうした練習メニューは身体づくりに役立っています」と話します。

 そんな森田選手は、「インターハイでしっかり成績を残し、自己ベストを更新したいです」と力強く目標を掲げます。

市内外の有力選手たちが集まる市立松戸高校陸上部

市立松戸高校陸上部の集合写真

 蓑和先生率いる市立松戸高校陸上部(現在部員48名)への入部を希望し、市内のみならず市外から入学してくる生徒もいるそうです。数ある高校のなかで、「市立松戸高校陸上部に入りたい」と思わせる「魅力」と「可能性」はどこにあるのでしょうか。

 蓑和先生にうかがうと、「たとえば1500mでいえば、自分は今のところ(笑)部員の誰よりも速く走れるので、自分が一緒に走ることで彼らのタイムを引き上げることができる。また、松戸市陸上競技協会(以下、「松戸陸協」)に所属する日本トップレベルの市民ランナーや大学生たちに練習に参加してもらい引っ張ってもらうことが、生徒たちに良い刺激となっています。他の学校にはない、市松だけにある“走る環境”です」と、練習環境について教えてくれました。

 松戸陸協に所属するのは、蓑和先生が学生時代にともに走ってきた仲間たちや、その後輩たちなど、東葛飾地区でこれまでの陸上を引っ張ってきた人たちです。学外の人と走りこむ時間を設けることで、陸上の先輩たちが“楽しく走ることに取り組む姿”を体感することができ、記録にだけ目がいってしまいがちな生徒たちにとって良い影響があると考えているそうです。

高校駅伝 関東大会出場目指しチーム一丸で加速

 森田選手が個人で挑むインターハイ後には、チーム一丸となって戦う千葉県高校駅伝が控えています。

 「10月25日に開催される千葉県高校駅伝2025で3位入賞を果たし、高校駅伝関東大会(11月開催)へ出場できるように、駅伝メンバー全員でがんばりたいです。僕もリーダーとして、チームメンバーへの声かけなど、先頭に立って市立松戸高校陸上部駅伝チームを引っ張っていきたいです」と話す森田選手。

 蓑和先生も「高校駅伝関東大会への出場は、女子が去年、15年ぶりに達成できました。男子が今回関東大会に出場できれば、16年ぶりとなります。男女アベックでの関東駅伝出場。そして千葉県トップ3を目指してがんばります」と、力強く語ってくれました。

800・1500・3000・5000mの、学内最速記録を塗り替えたい

 「1500mは、あと1秒で届く蓑和先生の記録を追い抜くのも目標のひとつです」と話す森田選手の高い志気を感じます。さらに、「市立松戸高校の記録を塗り替えたいとも思っています。いま市立松戸高校の1500m最速タイムは、かつての卒業生が出した3分48秒です。僕はすでに800m(1分53秒33)と3000m(8分29秒)で市立松戸高校最速記録保持者になりましたが、まだ獲得できてない1500mと5000mも、歴代最速記録を超えて記録を更新したい。800・1500・3000・5000mの4つの最速記録保持者になりたいです」と、残りの高校生活の目標について教えてくれました。

日本選手権出場も夢、走り続けたい

 1500m界を突っ走る、憧れの住友電工陸上競技部所属・飯澤千翔(かずと)選手や、ひとつ上の先輩・鈴木琉胤(るい)選手の背中を追いかけ走り続ける森田選手。「今は目の前の1500mに全力で臨みたい」と堅実に競技に向き合う森田選手ですが、その先「(大学へ進学したら)箱根駅伝で鈴木選手と一緒に走りたい」と夢はふくらみます。「自分が得意として一番好きな1500mで日本選手権に出場するのも目標です。社会人になってたとえ実業団チームなどに入らなくても、蓑和先生みたいに、走ることは続けたいですね」と根っからのランナー魂は揺らぎません。

 自己ベストが更新できたときに成長を実感するという森田選手。どの舞台、どの局面でも、その“走り”に注目です。


<プロフィール>
森田 瑛仁(もりた えいと)

2008年、松戸市生まれ。市立松戸高校3年生。
中学生の頃から東葛駅伝などに出場し、高校から本格的に陸上を始める。
インターハイ2025出場。

【勝負メシ】

大会の前日には必ずうどんを食べます!

関連リンク

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松戸市立松戸高等学校の森田瑛仁選手がJOCジュニアオリンピックカップに出場予定!

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