2024年　通園だより　春号

　園庭にも緑が広がり、春らしい心地よい青空の下で元気いっぱい遊んでいる子どもたち。4月から新しい環境になり、最初は不安そうな表情の子やじーっと周りの様子を伺っている子もいましたが、今では大人や友達と笑顔で遊んだり、好きな遊びを見つけたりしています。日々子どもたちが楽しく様々な経験ができるよう工夫して活動をしていきます。2024年度の通園だよりでは、保育や行事の取り組み、子どもの様子を春・夏・秋・冬の4回に分けて紹介していきます。

　音楽療法では、音楽が持つ生理的・心理的な作用を利用し、コミュニケーション面や協調性等が育つように活動を考え取り組んでいます。音楽を聴くだけではなく、様々な楽器に触れたり、歌を歌ったり、音楽にのせて身体を動かしたりしています。講師の方と一緒に手遊びをしたり、大きな太鼓を叩いたり、動きや振動からも刺激があり、子どもたちは「次は何が始まるのかな？」と目を輝かせています。

　水療育では、浮力・水圧・皮膚刺激等水の刺激による多様な運動や感覚を経験することで身体の緊張を和らげたり、親子のスキンシップを通して水や場に慣れ、人との関係を育てたりすることを目指します。普段はなかなか入ることがない大きなプールで保護者の方と一緒に補助具をつけて浮いたり、バタ足をしたりします。最初は顔に水がかかることが苦手だった子も段々と慣れて気持ちよさそうに水療育を楽しんでいる姿も見られます。

　様々な教具や玩具を使って大人と一対一で関わり、遊びの経験や幅を広げ、やりとりの楽しさやできた喜びを味わえるようにしたり、子どもの力を発見、把握したりします。また、保護者の方に参観していただき、日常生活にも活かせるようにしています。

　スタンプ台を使って手形を取りました。スタンプ台を見て”何が始まるんだろう”という表情の子どもたち。大人と一緒にスタンプ台に手を置き、紙に手を押し付け手形が表れると子どもたちはびっくり！じっと見つめたり、手形を手でこすってみたり様々な様子が見られました。
　こいのぼり作りではシールをうろこに見立てて貼りました。シールを台紙から剥がすことに苦戦しながらも、こいのぼりをカラフルなうろこで彩りました。完成したこいのぼりは通園の廊下で気持ち良さそうに泳いでいます。

　午前中にたくさん身体を動かした後はお楽しみの給食の時間です。その日のメニューをおうちの方やバスの中で聞いたり、「今日のご飯なに～？」とクラスで大人に聞いたりして楽しみにしている子どもたち。給食が運ばれてくると気になって身を乗り出したり、「わあ～！」と声を出して喜んだりしています。食事への関心が薄い子も友達の食べている様子をじっと見たり、友達の食べている姿や大人の誘いかけで味見してみたりする姿もあります。

　食べることは生きることの源であり、心と身体の発達と密接に関係しています。特に幼少期は成長の盛んな時期で、生涯における食習慣や健康づくりの基礎となる大切な時期です。また、食事は空腹を満たすだけでなく、楽しく食べることで心を豊かにしたり、人との信頼関係を深めたりすることにもつながります。これらのことを踏まえ、子どもたちがおいしく、楽しく食べながら食べ物への関心を深め、健康でいきいきとした生活が送れるよう、食育に取り組んでいきます。昨年度はとうもろこしの皮むきを行い、むいた皮やとうもろこしの粒を触ったり、匂いをかいだりしました。

　通園では、お子さんの摂食機能に応じた食形態を提供しています。食形態は大きく分けて「普通食」と「軟食」に分かれています。普通食は大人と同じ内容で、軟食は「初期食」「中期移行食」「中期食」「後期移行食」「後期食」があり、お子さんの摂食機能に合わせて専門機関と連携しながら段階的に進めています。また、介助方法や関わり方は一人ひとりに合わせて行っています。

　給食では旬の食材を使って、季節を感じられる食事を提供しています。今回はこどもの日の行事食をご紹介します。

• たけのこご飯
• ししゃも春巻き(ブロッコリー）
• ひじきの煮物
• 味噌汁（大根・ほうれん草）
• プリン

• ゆかりご飯
• かれいの立田揚げあんかけ(ブロッコリー）
• 野菜とひじきの煮物
• 味噌汁（大根・ほうれん草）
• プリン