千葉県立松戸六実高等学校が6年ぶりに全日本マーチングコンテストに出場!
更新日:2025年1月15日
千葉県立松戸六実高等学校吹奏楽部の皆さん
少数精鋭で挑む大阪城ホールの舞台
千葉県立松戸六実高等学校(以下、「六実高校」)が6年ぶりに「全日本マーチングコンテスト」に出場しました。部員総勢39名というマーチングとしては非常に少ない人数ですが、座奏とマーチングの“二刀流”で毎年挑戦をし続けています。
※このページの内容は2025年1月15日時点のものです。
六実の伝統を守り挑んだマーチング
六実高校がマーチングを始めたのは18年前、現顧問の佐々木彩音先生の前任の先生が指導を始めたのがきっかけだそうです。佐々木先生は初めて六実高校のマーチングを見た時から「この伝統を守っていきたいと思った」と言います。
生徒の自主性や考えを重んじる佐々木先生は、年度当初に部員と話し合って座奏・マーチングを両方やるのか、どちらかに絞るのかを決めるそうですが、今年度も部員の出した答えは「どっちもやりきりたい!」でした。佐々木先生も「人数が少ないことやこちらの都合で六実の伝統をなくすことはあってはならない」と、固い信念がうかがえます。
顧問の佐々木先生
規定人数80名(指揮者・ドラムメジャーを除く)というマーチングコンテストに39名で挑んだ六実高校。とても難しく思えるこの挑戦ですが、佐々木先生は六実高校の魅力を「ラインの美しさ、フォーメーションを変えていく時の合わせの繊細さ」だと力強く答えてくれました。「その緻密さは人数が少なくても多くても変わらない。39人しかいない、と悲観的になるのではなく、39人だからこそできることをポジティブに捉えて練習をしていきたい」と生徒を信じる想いが伝わってきました。
“二刀流”の難しさ
そんな吹奏楽部を1年間部長として引っ張ってきたのが、部長の 野村 実鈴さんです。野村さんは小学校時代は運動部に所属していましたが、吹奏楽部だった兄の影響で、中学から吹奏楽を始めコントラバスを担当。高校に入ってからは座奏ではコントラバス、マーチングではバスドラムを担当しています。
部長の野村さん
部活としてもさることながら、パートでも二刀流の野村さんに大変なところを聞くと、「やはり一番は動きながら演奏すること」と答えが返ってきました。「座ってならできる演奏でも、歩きながらやると同じようにはいきません(野村さん)」。また、練習時間の配分も頭を悩ませるところだそうで、特に8月は座奏のコンクールとマーチングのコンテストがたて続けに開催されるので、どちらの練習も万全にするための練習時間を確保するのが難しく、「マーチングの練習をする体育館も、他部活の練習終了後に使わせていただくため夜遅くしか練習できないなど、苦労は多い(佐々木先生)」と教えてくれました。それでも両方やり抜くと決め、自分たちの代になった時には吹奏楽コンクールでは東関東出場、マーチングコンテストでは全日本出場を目標に掲げました。
6年ぶりの全日本
自分たちの掲げた「マーチング全日本出場」を決めた六実高校吹奏楽部。その時の率直な感想を聞くと「代表の発表で学校名が呼ばれたときは本当に嬉しかったです。みんなで泣き叫んで喜びました」と話してくれました。
六実高校では、演奏・演技する曲を先生ではなく、3年生が中心となり自分たちで決めるそうです。今年の曲をどう決めたか聞いてみると「6年前、先輩たちが全国へ行った時の曲を選びました(野村さん)」。全国へ行ったときの録画を何度も見てきたこともあり、「全国を目指すならこの曲でやりたい」と思って決めたと言います。その想いの通り、部員全員で掴んだ全日本出場。全日本の舞台での演奏は「とても楽しく、自分の人生にとって特別な時間でした。練習してきたものを出しきれた(野村さん)」と清々しい表情で話してくれました。
佐々木先生も、赴任してから全日本は初出場となります。「学びと経験が詰まっていました。他の強豪校のパフォーマンスを間近で見ることができたこと、大阪城ホールの舞台に立てたこと、そして多くの方々に観ていただける幸せと何ものにも代えがたい経験でした」と感慨深げに想いを話してくれました。
感謝を忘れず、引き継ぐ六実の伝統
六実高校では、今年の3年生が入学時の年から入試内容が変わり、吹奏楽での「実技による自己表現検査」がなくなりました。そこから、個々の実力向上の色が強かったそれまでと違い、より全体の調和を重んじる雰囲気へと部活の空気にも少し変化があったようです。「みんなが一枚岩となって、自分たちで考え試行錯誤していました(佐々木先生)」。そんな3年生に佐々木先生は「六実の吹奏楽部でやっていくのは相当な根性が必要。ここで経験したことをひとつの糧として、誇りを持ってこれから歩んでいってほしい」と激励の言葉を送ります。
また、自らが目標に掲げた“全日本出場”を成し遂げた野村さんに、後進の部員たちへのメッセージを聞くと「ここまで来られたのは自分たちの力だけでなく、周りのサポートがあっての結果です。周りへの感謝を忘れずに活動していってほしい」と謙虚な言葉を残してくれました。
「全員で座奏とマーチングをやる!」という六実高校が築き上げてきた伝統。吹奏楽部の二刀流の挑戦はこれからも続きます。
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