水とみどりと歴史の回廊マップ(松戸地区)~水とみどり~
更新日:2013年11月25日
1.赤圦樋門
江戸時代までの坂川は江戸川への自然流下がうまく行かず、たびたび氾濫を繰り返していました。そこで、文化10年(1813年)頃、水害を防ぐため、江戸川の水位に応じて開閉する樋門が造られました。現在の樋門は、昭和32年に建設されたもので、名の由来は、水位の上下によって生じる水垢からと言われています。
赤圦樋門
2.ふれあい松戸川
江戸川河川敷には、東京都や千葉県の水源となっている江戸川の水を、安全で良好な水質にするため、坂川の水を江戸川下流へ、バイパスにより流下させる全国的にも珍しい人工河川(流水保全水路)があります。この河川は、生態系の保全や、植物の豊かな生息空間を創出して、自然な川の姿となるように配慮されています。
ふれあい松戸川
3.小山樋門
明治31年(1898年)に造られたレンガ造樋門で千葉県内に現存するレンガ造樋門の中でも最も古いものとされています。坂川は、江戸川の水位上昇に伴い江戸川から坂川へ逆流することから、古い記録には「逆川」とあります。
その逆流防止のために造られたレンガ製の樋門で、「レンガ橋」「眼鏡橋」と親しまれ明治のレンガ技術を今に伝える貴重な施設です。
小山樋門
4.千葉大学園芸学部
明治34年に千葉中学の松戸分校が置かれることになりました。A棟辺りの敷地は、水戸藩主・徳川昭武より寄贈されたと伝えられています。その後、日露開戦により県財政が逼迫し閉鎖となりますが、戦後、千葉県立園芸専門学校が設立、昭和4年に文部省に移管され千葉高等園芸学校となり、千葉農業専門学校を経て、昭和24年、千葉大学園芸学部として復活し今日に及んでいます。構内には、明治42年から、当時の学生が庭園実習によって作庭した、フランス式庭園、イタリア式庭園、イギリス風景式庭園、ロックガーデンがあります。
(注:校内に入るには事前許可が必要です。)
千葉大学園芸学部
5.松戸中央公園
第一次世界大戦後の翌年、大正8年に工兵の役割の重大なことに痛感した陸軍が、進歩する近代戦に対応できる知識、技能を教育する目的で、松戸競馬場跡に陸軍工兵学校を開校しました。
その後、千葉大学工学部を経て、現在は松戸中央公園となっています。2本のイチョウの巨樹、学校の門柱、歩哨舎は、陸軍工兵学校時代からのものです。晩秋には黄色く輝くイチョウが、私達の目を楽しませてくれています。
公園施設には、市営プール・テニスコートがあります。テニスコートの設置は、昭和34年にご成婚された現天皇陛下が、テニスが縁で皇后陛下と結ばれたことから、テニス愛好家が急増し、その設置が強く望まれたためです。
松戸中央公園
6.坂川
坂川の小山から赤圦樋門までの950mでは、貴重な水辺として、潤いやゆとりを与えてくれる川に生まれ変わらせる「河川再生事業」が行われています。かつては「日本一汚い川」といわれていましたが、近年では、アユ、ウナギ、カニ、エビや、ハグロトンボをはじめとする20種類のトンボなど様々な生き物が生息する清流によみがえりました。
坂川
7.浅間神社の極相林
この森は、地域の植物群落が、それ自身の作り出す環境の推移によって他の種類へと交代し、長期的に安定した「極相林」といわれる群集に到達した状態になっています。浅間神社には、タブノキ等を主体とするこうした植生が今も維持され、千葉県指定天然記念物となっています。
浅間神社の極相林
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