エボラ出血熱(情報提供)
更新日:2019年10月29日
エボラ出血熱は、主として患者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)に触れることにより感染する疾病です。
2018年8月1日からコンゴ民主共和国の北キブ州とイツリ州において、エボラ出血熱のアウトブレイクが続いており、令和元年6月11日には、世界保健機関(WHO)より、隣国のウガンダ共和国のカセセ県でも患者が確認されたと発表されました。
エボラ出血熱流行に伴い、WHOが2019年7月18日(日本時間)、コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生状況が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に該当する旨を宣言しました。
発生地域へ渡航される方や、発生地域から帰国して疑わしい症状がある方は、以下の厚生労働省「エボラ出血熱に関するQ&A」と、各外部リンクを参照し、感染予防にご留意ください。
疑わしい症状がある場合には、早期に医療機関を受診し、適切な診断及び治療を受けることが重要です。
エボラ出血熱に関するQ&A(厚生労働省)一部抜粋
エボラ出血熱とは?
エボラ出血熱は、エボラウィルスによる感染症です。
潜伏期間・症状及び治療方法
- 潜伏期間:2~21日(通常は7~10日)
- 症状:突然の発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、咽頭痛、嘔吐、下痢、胸部痛、出血(吐血、下血)
- 治療方法:根本的な治療法はないため、患者の症状に応じた治療(対症療法)
どのように感染するのか?
エボラ出血熱患者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)やその体液等に汚染された物質(注射針など)に触れた際、ウィルスが傷口や粘膜から侵入することで感染します。
一般的に、症状のない患者からの感染や、空気感染はしません。
エボラ出血熱は、咳やくしゃみを介してヒトからヒトに感染するインフルエンザ等の疾患とは異なり、簡単にヒトからヒトにうつる病気ではありません。
病気に関する知識を持ち、しっかりした対策を行うことで感染を防ぐことができます。
どのような水際対策を行っているのか?
検疫所のホームページや空港等におけるポスターの掲示を通じて、アフリカ流行国への渡航者や帰国者に対する注意喚起を行っています。また、帰国者に対しては、空港で日頃から実施しているサーモグラフィーによる体温測定を実施しています。
WHOによるPHEIC宣言も踏まえ、現在、発生地域であるコンゴ民主共和国への渡航者に対するより一層の注意喚起や、帰国者及び入国者に対する自己申告の呼びかけ等を空港などで行っています。
エボラ出血熱が日本国内で流行する心配はないのか?
エボラ出血熱は、インフルエンザとは異なり、主として患者に直接接触することにより感染すること、流行地域はアフリカに限定されていることから、現時点では国内で発生するリスクは低いと考えられます。
しかしながら、2014年に欧米諸国で感染事例が確認されたとおり、国内で患者が発生する可能性はゼロではなく、国内での発生に備えて体制が整えられています。
アフリカの発生国を旅行しても安全か?
現在、日本の外務省は、エボラ出血熱の発生状況について、コンゴ民主共和国における感染症危険情報を発出し、不要不急の渡航をやめるなどの注意喚起を行っており、流行地域である北キブ州及びイツリ州には退避勧告が発出されておりますので、その指示に従ってください。
発生地域であるコンゴ民主共和国から帰国した方は、必ず検疫所に申告してください。加えて、エボラ出血熱に限らず、帰国時に症状がある場合は必ず検疫所に申告してください。帰国時に症状がない場合でも、遅れて発症する場合があります。
検疫所での注意喚起
検疫所においては、以下のポスターの掲示等により、注意喚起を行っています。