睡眠時無呼吸症候群の検査
更新日:2017年8月1日
睡眠時無呼吸症候群をご存知ですか
イビキがひどくありませんか?
昼間の眠気が強くありませんか?
睡眠中に呼吸が止まっていたと言われませんか?
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に繰り返し呼吸が止まるため熟睡できず睡眠の質が低下する疾患です。
多くの場合、睡眠中の上気道の閉塞が原因となっており ‘閉塞型’睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome, OSAS)とも呼ばれています。
睡眠中に呼吸が止まると脳に覚醒反応が起こり眠りが浅くなります。この睡眠障害が一晩中、更に毎日毎日繰り返されるために身体に大きなストレスがかかります。
その結果として高血圧、高脂血症、耐糖能異常(糖尿病)、脳血管障害、心筋梗塞、不整脈、肺高血圧、精神障害、・・・などの数多くの合併症が起こる可能性があります。
また、昼間の過度の眠気のために仕事中に居眠りをしたり、勉強に集中できなかったり、交通事故の原因となることもあります。
気になる方は、病院で検査を受けることをおすすめします。
当院呼吸器内科では、簡易型検査と精密検査を行っています。治療のためCPAP療法を行っている患者さんも多数おられます。それぞれの患者さんの訴えをよく聞き、きめ細かく対応するように心がけています。気になる方は、一度ご相談下さい。
診断までの流れ
- 外来受診(呼吸器内科):問診票記入、診察
- 簡易型検査申込み(自宅で検査)
- 異常ありの場合(重症者は治療を検討)
- 精密検査PSG(入院検査)申込み
- 検査のため入院予約手続き
- 入院が決まり次第ご連絡
- 検査当日の午後6時までに入院
- 病室で検査機器を装着
- 検査開始
- 翌朝6時ごろ、検査終了
- 退院(会計は後日受診時に)
- およそ2週間後に外来で結果説明、会計
検査入院について
- 検査日については、ベッドの状況を確認の上、後日お電話でご相談させていただきます。
- 個室料金(1泊2日)が発生しますのでご了解下さい。
- 検査のための拘束時間は午後6時~翌朝6時のおよそ12時間となります。
- 当日は、夕食や入浴を済ませてご来院下さい。個室で検査を行いますので軽い飲食物の持ち込みは可能です。(喫煙や飲酒は出来ません。)
- 常用薬は、普段どおり服用して下さい。
- 遅れる場合には、必ず病院まで連絡をお願いします。大幅に遅れる場合には検査を延期することがあります。
検査方法について
1.簡易型検査
睡眠中の呼吸状態を計測
検査内容は、鼻圧センサー(無呼吸、低呼吸)、パルスオキシメータ(SpO2)の二つのセンサーで呼吸状態を計測します。
この検査は、入院の必要はありません。
検査機材を指定の場所に送付しますので、ご自身で行っていただきます。
後日外来受診時に検査結果をご説明いたします。
上記の簡易型検査で異常が認められた場合は、以下の精密検査を行います。
精密検査は、入院が必要となります。
2.精密検査:終夜睡眠ポリグラフ(PSG)
睡眠中の呼吸状態を計測
口鼻サーミスタ+鼻圧センサー、胸部センサー、腹圧センサー、パルスオキシメータ(SpO2)
睡眠状態などの計測
脳波、眼球運動、頤筋電図で睡眠状態を計測、その他にイビキセンサー、心電図、体位センサー、脚部センサーも使用し総合的に診断することが可能な検査です。
この検査で睡眠時呼吸障害と深睡眠の欠如がみられ、一定の基準を満たせば保険診療での治療が可能となります。当院では持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)を行っています。
口腔内装具や手術療法の適応の場合には、可能な医療機関をご紹介いたします。
