第四章 幻の16代将軍 思いがけぬ帰国

パリ万博への派遣が決定する前に、14代将軍家茂の命により、昭武は会津松平家への養子入りが決まっていました。しかし、自分の後継者たりうる人物はは昭武しかいないという慶喜の判断により、昭武は将軍を出しうる家の一つである清水徳川家の当主になったのです。
同時に慶喜は、これからの指導者には西欧の最新知識の習得が不可欠だとして、パリ万博終了後、3年から5年の長期留学を昭武に命じました。
しかし、パリ留学中に幕府は瓦解。その直後、兄の水戸藩主・慶篤が急死し、昭武はその後継者に指名されました。さらに、前将軍の弟がフランスにいることに深い懸念を持った新政府首脳は、昭武に帰国を命令。帰国した昭武は最後の水戸藩主となるのです。
イラストレーション 黒鉄ヒロシ
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