第二章 幻の葵勲章 国際社会の洗礼

第二章 幻の葵勲章 国際社会の洗礼

 1867年のパリ万博には幕府の外に、薩摩藩、佐賀藩、江戸の商人清水卯三郎が出品をしました。
 特に、薩摩藩は幕府に先行して周到な準備を進めていました。日本国が幕府の一元的支配下にあるのではなく、諸藩により分割統治されているという印象を与えることにより、幕府権威の失墜を狙っていたのです。
 そのための有効な武器となったのが、薩摩勲章です。薩摩藩は一方的にこの勲章を各国関係者に与え、外交的得点を稼いだのです。
 これに危機感を抱いた幕府は、急きょ、幕府の勲章である「徳川葵勲章」の製作準備を進めました。しかし、この勲章は完成することなく明治維新を迎え、幻の勲章となったのです。

イラストレーション 黒鉄ヒロシ

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