整形外科

整形外科部長
飯田 哲
整形外科からのお知らせ
人工関節センター、脊椎・脊髄センターの開設について
人工関節置換術を中心とした関節再建、また数多くの脊椎脊髄疾患に対する迅速かつ高度な診断・治療を推進するため、人工関節センター、脊椎・脊髄センターを開設しました。詳細については、各センターのコーナーをご参考下さい。 〔人工関節センター〕、〔脊椎脊髄センター〕
診療予約システムの導入と医療連携について
診察までに長時間お待たせすることがありますが、患者さんの待ち時間少しでも軽減する為に、初診の方は原則として予約制とさせて頂いております。緊急性を要さないと思われるご病気の場合は、まずご自宅の診療所・病院にご相談頂き、診断及び治療効果が十分と思われない場合に、当院整形外科を受診して頂けるようお願い申し上げます。
診察予約の方法
- 他医療機関からの紹介状を地域連携課までお持ちください。
(FAX予約もご活用ください。) - 電話予約
(再診の方も、最終診察時より6ヶ月以上経過しておりましたら、利用可能です。)
| ●受付日時 | 毎週 | 木曜日と金曜日(祝祭日を除く) 14:00~16:00 |
| ●電話番号 | 直通 | 047-363-4114 |
予約をされていない場合は長時間お待たせすることがありますが、ご理解・ご協力を宜しくお願い致します。
整形外科 について
当院の整形外科は東葛地区の拠点病院として、開院当初より脊椎外科、小児整形、関節外科、外傷一般などの幅広い分野を網羅し、救急及び重症の患者さんの診察・治療にあたって参りました。その結果、東葛地区だけでなく、千葉県全域、茨城、埼玉、東京などからも大勢の患者さんに受診して頂いております。
現在は、多岐にわたる患者さんのニーズにお応えできるよう、各分野の専門性を高め、診察・治療にあたっております。国内外においても、年数回の学会発表・論文投稿を行い、常に最新の診断方法、治療法を取り入れ、治療成績の向上に努めております。
☆先天性股関節脱臼などの小児整形疾患の診断・治療を数多く手がけております。
当科の入院ベッド数は60床、全麻下での手術数は年間650件を超え、外来には1日平均150名(内新患数30名)の患者さんが来院され、6診体制で外来診療にあたっております。
また、限られたベッド数の中で、入院・手術を必要とされる患者さんが非常に多く、手術後のリハビリテーションは東松戸病院など他の医療機関と連携しながら、転院をお願いすることも少なくありません。
今後とも、地域の医療機関と連携しながら、患者さんが安心して治療に専念していただけるよう、きめ細かい良質なサービスを効率的に提供するよう努力をして参ります。なお、日本整形外科学会認定研修病院の指定を受けています。
先天性股関節脱臼について
先天性股関節脱臼は、女児に多い疾患で、骨頭と臼蓋(骨頭を支える屋根にあたる部分)の関係から、臼蓋形成不全(骨頭の位置は良いが臼蓋の発育が悪い)・亜脱臼(骨頭の位置は悪いが臼蓋内に位置する)・脱臼(骨頭が臼蓋の外に位置する)の3つの病態からなっています。治療として、完全脱臼では、一般に外来にてリーメンビューゲル装具が用いられますが、当科では合併症なども考慮して、比較的軽度な脱臼にのみ使用しています。高度な脱臼には、入院にてオーバーヘッド牽引法(下肢を牽引しながら徐々に自然整復を得る方法で約1ヵ月の入院)にて治療しています。それでも、整復されない時には、広範囲展開法による観血的整復術を施行しています。このように治療が容易なものから難しいものまで多岐にわたっており、脱臼が整復されても、合併症として骨頭変形や臼蓋形成不全が遺残(骨頭を支える屋根の発育が不十分な状態で残る)すると、後に変形性股関節症に移行し、大人になってから痛みや歩行障害が出現し、骨切り術や人工関節などの手術が必要になることがあります。よって、初期治療が終了しても、股関節の形態が正常になるまでは(できれば成長が終了するまで)、定期的な経過観察が必要です。特に4、5歳時のX線写真にて臼蓋形成不全が遺残する時、即ち、骨頭を支える屋根が骨頭の半分程度しか発育してない場合は、将来、変形性股関節症への進展を防止するためにソルター手術などの補正手術が必要になる場合があります。
★外来でリーメンビューゲル装具をつけられた方に
当科では原則として亜脱臼では約3ヶ月間、脱臼では約4ヶ月間、使用しています。前開きの短めの肌着の上から装着します。指示があるまでは、勝手にはずしたりせず、入浴は控えて(清拭は可能)下さい。骨頭壊死予防のため、寝かせるときは、股関節が開き過ぎないように、必ず、両膝の下に、それぞれ八つ折にしたバスタオルを入れてください。激しく泣く時は「コアラ抱っこ」に準じて抱っこして下さい。チャイルドシートや抱っこひもなどに関しては、必ず、使用する前にご相談下さい。
(リーメンビューゲル装具)
★臼蓋形成不全に対するソルター手術について
全身麻酔にて、股関節近傍に約10cm弱の横切開(ビキニ皮切)を加え、骨盤を骨切りし、骨頭をより多く覆うように移動させ、できるだけ正常に近い関節を形成する手術です。骨切り部には腸骨から採取した自家骨を移植し、2・3本のKワイヤーで固定します。術後は骨盤から足部にかけてギプスを巻きます。入院は約1週間程度で、ギプスは約1ヵ月間半、術後3ヵ月で再び入院し、全身麻酔下にKワイヤーを抜去します。


(左は術前4才6ヶ月時、中央は術後、右は12歳時のX線写真)
(術後ギブスと車椅子移動の写真)
肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)について
肩関節周囲の炎症により、肩甲上腕関節があまり動かず肩甲骨で上肢や無理やり動かしている状態で、高く手を挙げようとすると、最後のほうで痛い(可動域の最終域で再現痛がある)ことが特徴です。放置しても1~2年で痛みはだいたい治まりますが、病院での治療の目標は3ヶ月程度で痛みや、腕が上がらないなどの症状を最小限に抑えることです。
腱板損傷について
腱板とは肩甲上腕関節を動かす4つの筋肉(棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋)の腱が板のように見えるためこう呼ばれます。このうち棘上筋と棘下筋の腱は肩甲骨と上腕骨の2つの骨の間にあり、血行が悪い上に、力学的にも負荷が大きいという状況にあります。このため、加齢に伴い徐々に擦り切れてしまったり、スポーツや転倒などで断裂したりします。前者は理学療法などで日常生活には支障ない状態になり、手術を必要としないことが多く、後者は疼痛や脱力のため手術が必要な場合はあります。
五十肩が動作の最後で痛かったのに対し、腱板損傷では動作の途中で引っかかり感と痛みを感じることが特徴と言われていますが、診察だけでは五十肩と区別がつかないことが多く、MRIで確認し、診断・治療を進めています。
注意点・合併症は?
出血を伴う大きな手術ですので、合併症の有る方は内科的な検査が必要となります。 麻酔の専門医による安全な麻酔を心がけ、術後の疼痛対策を十分に行っております。 深部静脈血栓症・肺梗塞に対しても、十分な予防(フットポンプやへパリン投与など)を行っております。 人工股関節等で問題になる脱臼は1%以下で、初回人工股関節で正座等も可能になります。
スタッフ紹介
飯田 哲(部長兼人工関節センター長、S62年卒) 資格:日本整形外科学会専門医/リウマチ学会認定医 |
品田 良之(兼リハビリテーション科部長、S58年卒) 資格:日本整形外科学会専門医/日本リハビリテーション医学会専門医 |
河本 泰成(副部長、H2年卒) 資格:日本整形外科学会専門医/リウマチ学会専門医、指導医/日本リウマチ財団登録医/日本整形外科学会リウマチ専門医 |
鈴木 千穂(医長、H5年卒) 資格:日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会リウマチ医/日本整形外科学会スポーツ医/日本整形外科学会運動器リハ医 |
佐野 栄(医長、H7年卒) 資格:日本整形外科学会専門医/日本体育協会公認スポーツドクター/日整会スポーツ認定医/日整会運動器リハビリテーション医 |
宮下 智大(脊椎脊髄センター長、H11年卒) 資格:日本整形外科学会専門医/日整会認定脊椎脊髄病医/日本脊椎脊髄学会認定脊椎脊髄外科指導医/日本DMAT隊員 |
佐藤 進一(医長、H12年卒) 資格:日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会運動器リハ医 |
江口 和(医長、H11年卒) 資格:日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医 |
宮本 周一 |
丹野 隆明(非常勤) 資格:日本整形外科学会専門医/脊椎脊髄外科学会認定指導医/日整会認定脊椎脊髄病医 |
安宅 洋美(非常勤) 資格:日本整形外科学会専門医/脊椎脊髄外科病学会認定指導医/日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医 |
小谷 俊明(非常勤医、H6年卒) 資格:日本整形外科学会専門医/日整会認定脊椎脊髄病医/脊椎脊髄外科学会認定指導医 |
専門領域別外来のご案内 と 担当医のご紹介
■ 品田 良之 小児整形外科(月、水曜日午後)
卒後千葉大学付属病院、千葉県こども病院、国立小児病院(現:国立成育医療センター)にて主に小児整形外科を中心に研修を重ね、平成4年より当院に勤務。当院は小児医療センターを併設していることから先天性疾患をはじめ多数の小児整形外科患者が来院し、中でも先天性股関節脱臼に関しては約40年間にわたる実績を有しております。紹介患者も多く、毎週水曜日の午後に先天性股脱外来設置し、診療に当たっています。
■ 飯田 哲 成人股関節外科、人工股関節外科(火曜日午後)
臼蓋形成不全、変形性股関節症、特発性大腿骨頭壊死症に対する各種骨切り術や人工股関節置換術を行っています。人工股関節は自己血輸血を用い、患者さんの年令や骨質に応じてセメント使用と非使用を使い分け、成績の向上に努めています。特発性大腿骨頭壊死症に対しては、MRIを用いた早期診断を行い、手術適応の決定に役立てています。症例に応じて皮切が小さく、早期機能回復が可能な最小侵襲手術(MIS)を施行しています。
■ 河本 泰成 関節リウマチ、膝関節外科(月、水曜日午後)
卒後千葉大学関連病院で研修。人工関節基礎研究で博士号取得。手術は変形性膝関節症・関節リウマチに対する人工関節置換術(TKA)を専門としております。適応症例には最小侵襲(MIS)も施行しております。その他関節リウマチの手術療法(手、肘、膝、足関節、足)も担当しております。関節リウマチは薬物療法が基本であり、早期に抗リウマチ薬を開始する事が、関節破壊予防には重要です。近年抗リウマチ薬に効果がない患者様に生物学的製剤は優れた効果があります。当科では必要と思われる患者様に生物学的製剤を使用していただいております。
■ 鈴木 千穂 関節リウマチ、股・膝関節外科(月、水曜日午後)
千葉大学関連病院で研修後、股関節領域の研究で博士号取得。平成21年4月より勤務しております。手術は主に人工関節に携わっており、長期に安定した成績が収められるよう取り組んでおります。
■ 宮下 智大 脊椎脊髄外科(月曜・水曜日午前)
当院を含む千葉大学関連病院で研修後、千葉大学大学院で基礎研究を行い博士号を取得。
平成20年より当院に戻りました。頚椎から腰椎まで脊椎脊髄疾患を専門としております。
詳細な診察で、患者さんの病態を正確に把握することはもとより、患者さんが納得・安心できる医療を心がけています。
昨年1年間の脊椎手術は執刀96例以上、第一助手69例以上で、頚椎症性脊髄症、腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなどに対する一般的な手術の他に、スクリュー固定などのインストゥルメンテーション手術や脊髄腫瘍などの顕微鏡手術も多数行っております。
また、当院救急部に1年間勤務していた経験を生かして救急医療に関わることも多く、日本DMAT(災害派遣医療チーム)隊員として登録されています。
■佐野 栄 (肘、肩、膝関節)(火曜日午後、第3除く)
千葉大学の関連病院で研修後、同大大学院で博士号取得、米国で2年間臨床研究を行いました。外傷をはじめとした上肢手術や関節鏡手術が中心であることもあり、最小侵縮、入院期間の短縮、手術後の疼痛の緩和に努めています。
■小谷 俊明 側わん症専門外来(毎月第4金曜日午後)
千葉大学整形外科側弯症グループに所属し、これまで千葉大学病院にて多くの側弯症患者さまの専門的治療を行ってきました。また、千葉大学大学院では側弯症患者さまの呼吸機能や画像診断について研究を行ってきました。側弯症の中には別の疾患を合併していることもあり専門的な医学的知識や正確な診断が必要です。治療方針の決定にあたってはメリット、デメリットをわかりやすく説明し患者さま、ご家族の意見を尊重致します。現在は聖隷佐倉市民病院に勤務し月に一度当院にて側弯症外来を行っています。
■佐藤 進一 肘・肩・膝関節外科
千葉大学の関連病院で研修後、同大学院で博士号を取得、主に肩・肘・膝関節を専門としております。患者様のニーズに合わせて運動器の障害を出来る限り維持・回復することを目標に診療にあたっております。
■江口 和 脊椎脊髄外科(月曜、火曜、水曜(火・水は隔週)
千葉大学腰椎グループに所属し、大学関連病院での研修、オーストラリア留学後、平成23年4月より、当院に赴任してまいりました。大学では腰椎疾患の治療にあたり、脊髄神経の新しいMRI画像診断の研究に従事してまいりました。診療においては、適切な診断・治療を心がけ、常に患者様の気持ちに立って、ご満足頂ける医療を実践してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
■久保田 剛 一般整形外科、脊椎脊髄外科(月曜日、第1.3.5火曜日、第2.4水曜日)
当院を含む千葉大学関連病院にて研修後、平成23年4月から当院に再度赴任しました。昨年度に整形外科専門医を取得。主に脊椎脊髄疾患を専門に治療に当たっております。患者様の症状、生活環境は千差万別です。正確な診断のうえで皆様ひとりひとりにあった医療を提供し、満足して頂けるよう日々精進していく所存です。どうぞよろしく御願い致します。