産婦人科

産婦人科部長
伊澤 美彦
産婦人科 について
地域の基幹病院として産婦人科全般に渡って高度医療を提供することを目標としております。特に産科においては、新生児科と共に地域の周産期センター的役割を果たしており、また婦人科領域では悪性腫瘍、不妊、更年期骨粗鬆症にも力をいれております。また、産婦人科診療ガイドラインを掲載しております。ご覧下さい。
当院は日本産科婦人科学会専門医制度卒後研修指導施設の指定を受けています。
産科
年間分娩数は約600例、他医療機関からの母体搬送、ハイリスク妊娠の紹介が多く東葛地域の周産期センター的役割を担っております。従いまして、地域別分娩数は松戸市内2に対して松戸市外1となっております。ハイリスク妊娠が多いため帝王切開率は約35%です。しかし、帝王切開率を減らすために前回帝王切開例の自然分娩や骨盤位の外回転術を行っております。妊娠が判明しましたら、なるべく早く受診してください。
婦人科
年間の婦人科疾患手術数は約400例で、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣癌、子宮頚癌、子宮体癌などであり各種疾患に渡っています。子宮頚癌に対しては円錐切除、拡大全摘等を行なっております。進行卵巣癌には腸管切除などの拡大術式を行い、化学療法も併用しております。通常の子宮筋腫や卵巣嚢腫手術の他に腹腔鏡下手術(子宮外妊娠、卵巣嚢腫、子宮内膜症など)、子宮鏡下経頚管的手術(粘膜下子宮筋腫、子宮内膜ポリープ)も行っています。
不妊治療
系統的検査後にヒューナーテストによるタイミング指導、人工授精、ホルモン療法、内視鏡下手術などを実施しております。難治性不妊に対して配偶子卵管内移植法(GIFT)、体外受精・胚移植療法(IVF-ET)および顕微受精法(ICSI)更に受精卵凍結保存法を行なっています。平成9年10月から平成22年12月までの各方法での周期あたりの妊娠率は、GIFT法:42.2%(28/70)、IVF-ET法:28.1%(88/313)、ICSI法:21.6%(22/102)、受精卵凍結法:20.2%(65/316)で症例の累積妊娠率は62.9%(158/251)でした。当院では卵管に異常を認めない場合は細い腹腔鏡を用いてより体の負担を少なくしたGIFTを行うようにしております。
更年期骨粗鬆症外来(第2・4 水曜日午後)
更年期婦人の長期的全身管理をめざしてホルモン補充療法や骨密度、ホルモン、脂質、心理検査などを行なっております。
「体外受精」について
「やったぁ~!よかったですね。妊娠判定陽性でした・・・。」
体外受精療法をスタートしたころ初めて患者様と交わした会話でした。どうぞ出産までたどりつきますようにと願う瞬間でもあります。
体外受精では、多数の成熟卵胞(卵子の入った袋)を形成するため、卵胞刺激ホルモンを7~10日間連日注射します。その他、経腟超音波下で卵胞を確認し、経膣的に採卵(卵子を採取すること)を行います。
採卵直後の卵子の形態は、綿菓子のような“フワフワ”した顆粒膜に包まれています。卵子は、4~5時間後に試験管内で精子とかけ合せます(媒精)。男性不妊の場合には、顕微鏡下で卵子の中に精子を一匹刺入する顕微受精を行います。翌日に受精の確認(雌雄前核)。翌々日には、4分割になった受精卵を子宮内に移植します。残った受精卵は凍結して保存します。
移植した受精卵は、子宮内で8分割胚、桑実胚、胚盤胞となり着床し、採卵後2週間で妊娠反応が陽性となります。更に2週間後に胎嚢(胎児の入った袋)が確認され、妊娠の成立となります。
体外受精室の仕事は、施行前に体外受精(不妊)コーディネーターとして、治療をうけるご夫婦に、体外受精の方法、費用、副作用、成功率などの説明を行い、採卵からはエンブリオロジスト(卵子を扱う技術者)として、卵の培養、顕微受精、受精卵凍結・融解などを行います。
体外受精施行前の説明から始まり、施行後の不成功例のケアーや成功例のフォローを行っています。
「更年期障害」について
一般に更年期とは、どの時期をさすのでしょうか。女性の一生を卵巣機能の面から分類すると、小児期、思春期、老年期と区別されます。更年期とは、性成熟期から老年期への移行時期と言えます。
更年期のことを英語では「Climacterium」と呼びますが、これは「階段」を意味し、更年期は卵巣機能が下り坂であることを指しているのです。最も特徴的な現象は、月経の停止、閉経ですが、最近の閉経年齢は48~53歳位の間が最も多くみられる為、この年齢に前後数年を加えて45~55歳位を更年期と考えるのが一般的です。
40歳代後半になると卵巣機能が急速に衰えいわゆる女性ホルモンの分泌が低下します。この急激なホルモン量の変化に体が適応できず、のぼせ、発汗、手足の冷え、息切れ、動悸、不眠、頭痛、肩凝り、腰痛、性交痛など更年期障害といわれる各種の症状が出現してくるのです。この症状は極めて多彩で、程度も個人差が大きく、殆ど意識しないで過ごす人もいれば、日常生活に支障をきたす人もいます。
また、この時期は日常生活からも、子供の受験、結婚、夫の転勤、退職等と女性にとって体の変化だけでなく、精神面上も種々の変化、変動の起こる時期でもあります。ですから、以上の不定愁訴が認められたら、我慢したり適当な薬など服用せず、かかりつけの産婦人科医に一度相談しましょう。
代表的な治療に、不足している女性ホルモンを補うホルモン補充療法(HRT)があります。これにより、発汗、顔面紅潮、のぼせ等は劇的な効果が期待できます。また、このHRTは、骨粗しょう症を予防したりLDLコレステロールを下げて動脈硬化を防止したりと、成人病予防にも有効なのです。
更年期を人生後半の折り返し地点、閉経後の生活の質の向上の出発点として捉え、積極的にお近くの産婦人科医へ相談しましょう。
松戸市立病院産婦人科診療ガイドライン PDFファイル
| Ⅰ | 子宮筋腫と診断された方へ |
|---|---|
| Ⅱ | 子宮頚がん検診で精密検査が必要とされた方へ |
| Ⅲ | 子宮内膜症やチョコレート嚢腫と診断された方へ |
| Ⅳ | 卵巣嚢腫と診断された方へ |
| Ⅴ | 腹腔鏡下手術について |
| Ⅵ | 子宮脱について |
| Ⅶ | 抗がん剤治療について |
| Ⅷ | 帝王切開について |
| Ⅸ | 不妊治療を希望される方へ |
| Ⅹ | 体外受精療法を希望される方へ |
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スタッフ紹介
伊澤 美彦(部長、S50年卒) 資格:日本産婦人科学会専門医/日本周産期学会(暫定)指導医 |
平敷 好一郎(副部長)
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伊東 敬之(医長)
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松岡 歩(医員) |
小野 亜希子 |
佐藤 明日香 |
